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おなじみのゲーム体験を映画でも味わえた最高のエンターテインメント『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』

【個人的な満足度】

2023年日本公開映画で面白かった順位:2/65
  ストーリー:★★★★★★★★★★
 キャラクター:★★★★★★★★★★
     映像:★★★★★★★★★★
     音楽:★★★★★★★★★★
映画館で観たい:★★★★★★★★★★

【作品情報】

   原題:The Super Mario Bros. Movie
  製作年:2023年
  製作国:アメリカ・日本合作
   配給:東宝東和
 上映時間:94分
 ジャンル:CGアニメーション、アクション
元ネタなど:ゲーム『スーパーマリオブラザーズ』シリーズ(1985-)

【あらすじ】

ニューヨークで配管工を営む双子の兄弟マリオとルイージ。ある日、彼らは水道管の修理をしていたところ、謎の土管を通じて魔法に満ちた世界に迷い込んでしまう。

その道中で2人は離れ離れに。マリオがたどり着いたのは、ピーチ姫が統治している「キノコ王国」。一方、ルイージがたどり着いたのは、クッパが支配している「ダークランド」。

マリオは、囚われの身となったルイージを救出すべく、壮大な冒険へと身を投じていく。

【感想】

ちょっと待ってください、、、これメチャクチャ面白いじゃないですか、、、!!マリオのゲームは小さい頃からいくつかプレイしていますが、今作はゲームを裏切らない最高の映画化ですよ!!

<ゲームの面白さが映画に詰まっている>

この映画の一番のポイントは、あのゲーム体験が映画でも味わえるところにあるんです。もともと、マリオのゲームってステージクリアに重きを置いたアクションゲームなので、RPGみたいにゲームそのものにしっかりとしたストーリーがあったり、各キャラクターに細かい人物設定があるわけじゃないですよね。だから、今回の映画化においては、ストーリーを楽しんでいくというゲームとは異なる楽しみ方になるのかなーなんて思っていました。

ところが、実際に映画を観てびっくりですよ。確かに映画という形式上、ストーリーを楽しむのはもちろんそうなんですけど、ゲームで味わえるマリオの面白さが映画にもしっかり入ってるんですよ!ファンタジーなキノコ王国を走って跳んで、ハテナブロックを叩いてアイテムもゲット。時折、画面が横スクロール型になることで、まるでゲームをプレイしているかのような感覚も味わえます。しかも、映画らしくゲームでは実現できないようなアングルからのカメラワークもあって、臨場感溢れる大興奮のアクション映画としても楽しめました。ゲームと映画の融合というと大げさかもしれませんが、まさにゲームと映画のいい取りって感じはしましたね。

<一番びっくりなあのキャラクター>

キャラクターもマリオやルイージ、ピーチ姫、クッパ、ドンキーコングなど、これまでマリオのゲームで遊んだことのある人ならおなじみのメンツが勢ぞろいしています。みんなゲームに忠実なキャラクターデザインおよび人物像で安定感あることが、変に改変されていなくて安心できるんですが、唯一ピーチ姫だけには驚かされましたね。毎度毎度クッパにさらわれる彼女だから、どんだけゆるふわなお姫様になっているのかと思いきや、これがメチャクチャかっこいいんですよ!詳細は割愛しますので、ぜひ映画館にてその目で確かめていただきたいです!

<マリオカートがすげぇ>

今回、僕が一番推したいシーンがマリオカートなんですよ~。マシンセレクトから始まり、レインボーロードの爆走、各アイテムを使った攻撃など、今回の映画の中で一番ゲーム要素が強く出てて楽しいのなんのって。しかも、カーブを曲がるときにドリフトからのミニターボまできちんと再現されてて、そのこだわりっぷりに感動すら覚えましたね。また、マリオカートって基本的にはキャラクターの背後からの視点で遊ぶのが一般的ですが、今回は映画なので前からの視点が多く、それもまた新鮮だなと感じました。

<音楽にも注目>

劇中で使われるBGMの数々も注目です!ゲームで流れる音楽のアレンジがたくさん使われているんですが、それだけでなく、有名なアメリカンポップスも採用されているんですよ。おそらく、普段洋楽を聴かないような人でも耳にしたことがあるであろう曲たちなので、これから映画を観る人はそこも楽しみにしていただけたらなと思います。

さらに、音楽だけでなく、効果音もいいんですよ。例えば、カメックの魔法やカロンの崩れる音など、細かいところもゲームと同じにしていているのはファンにはうれしいポイントかもしれません。

<こすられていないのも追い風になっているのでは>

今回のマリオの映画がここまで面白く感じられたのは、もちろん作品自体が素晴らしい出来だったっていうのもそうなんですけど、そもそもマリオの映画自体が少ないからっていうのも大きいと思うんですよね。要はこすられていないというか。こすられるってわかりますかね、、、?ひとつのIPでゲームなり映画なりで何度も作品化されていることを"こすられる"って言うんですけど、マリオって本業のゲーム以外ではほとんど作品がないですよね。映画に至っては、1985年に『スーパーマリオブラザーズ』が発売されてから今日までの40年近い歴史の中で、今作を含めて3本しかないですよ。最初の1本は1986年に公開された『スーパーマリオブラザーズ ピーチ姫救出大作戦!』というアニメですし、2本目は1993年に大ゴケしたハリウッド映画の『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』です。そこから30年間、映画は作られてきませんでした。それゆえに、みんなの中で「マリオの映画ってこういうの」というベンチマークがなかったんじゃないですかね。そんなときにゲームの要素をしっかり再現した今回の面白すぎる映画がきたもんだから、そりゃ楽しいですよ!

<そんなわけで>

マリオの世界観を大事にした最高の映画化作品です。きちんとゲームのよさをリスペクトしているからこそ、世界で多くの人に受け入れられるんでしょうね。尺も94分と短く、テンポよく進むからとても観やすいのもこの映画のいいところです。ゴールデンウィークにぜひ観てもらいたいです!!


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