MaruSun

大学で物理学を専攻。卒業後は予備校講師・高校非常勤講師・塾経営と渡り歩いて約40年。今…

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大学で物理学を専攻。卒業後は予備校講師・高校非常勤講師・塾経営と渡り歩いて約40年。今までの自分なりの総決算として,数学と物理の初歩に関する記事を書いていこうと思っています。

マガジン

  • 学び直し数学【中学数学(方程式編)】

    中学生から社会人まで,中学数学を学び直したい人のマガジンです。今回は方程式について説明しています。

  • 学び直し数学【中学数学(文字式編)】

    中学数学文字式編をまとめたマガジンです。

  • 学び直し数学【中学数学(正負の数編)】

    ばらばらに公開した記事を,単元ごとにまとめてマガジンにしました。 このマガジンは,中高で履修する数学の土台となる正負の数についての記事です。

最近の記事

社会人のための学び直し数学【中学数学関数編その3】

3.1 次関数のグラフ 有理数と無理数を方程式編で説明しましたが,これらの数を合わせて実数という数の集まりができます。そして,実数は数直線上の点の位置で表現できる数です。 整数は,数直線上に定規の目盛りと同じように等間隔に目盛りをつけ,その目盛りに 0 より右側には正の整数,左側には負の整数を対応づけして表現できます。小学校の頃にも数直線を描くことがあったはずです。 そして,$${\cfrac{整数}{整数}}$$ と書くことができる整数を拡張した数である有理数は,この

    • 社会人のための学び直し数学【高校数学三角関数編その2】

      2.三角関数の定義  まず,中学数学の内容である三平方の定理を思い出しましょう。 図1のような直角三角形 ABC において $${\mathrm{AB}=c}$$,$${\mathrm{BC}=a}$$,$${\mathrm{CA}=b}$$ とすると $${a,b,c}$$ について $$ a^2+b^2=c^2 $$ が成り立つという定理です。 90° をはさむ 2 辺それぞれの 2 乗の和が 90° と向かい合う辺(斜辺)の長さの 2 乗に等しいというものです。

      • 社会人のための学び直し数学【高校数学三角関数編その1】

        1.弧度法  三角関数を定義する前に,角度について考えましょう。三角関数は角度を独立変数とする関数なので角度の変化がどのようになるかが,まず問題になります。  角度と言えば小学校のときから学習している,直角を 90° とする度数法が思い浮かぶかと思います。ただ,直角の様な見るからにきっちりとした角度が何故 90° という中途半端な数なのだろうか?と不思議に思ったことがあるかもしれません。古代バビロニアの 60 進法が起源であると言われますが,数学の変数として考えるのであれば

        • 社会人のための学び直し数学【中学数学関数編その2】

          2.2次関数  1 辺の長さが $${x}$$ の正方形の面積を考えてみましょう。正方形の面積は (1 辺の長さ)×(1 辺の長さ) で与えられるので,$${x×x=x^2}$$ となります。この 1 辺の長さをいろいろと変化させて面積がどのように変化していくかを見ていくために,面積を $${y}$$ とおきましょう。すると $${y=x^2}$$ という式を考えることになります。 【参考】前回の 1 次関数の回では,変化させる量 $${x,y}$$ を変量と呼びましたが

        社会人のための学び直し数学【中学数学関数編その3】

        • 社会人のための学び直し数学【高校数学三角関数編その2】

        • 社会人のための学び直し数学【高校数学三角関数編その1】

        • 社会人のための学び直し数学【中学数学関数編その2】

        マガジン

        • 学び直し数学【中学数学(方程式編)】
          6本
          ¥100
        • 学び直し数学【中学数学(文字式編)】
          6本
          ¥100
        • 学び直し数学【中学数学(正負の数編)】
          6本
          ¥100

        記事

          社会人のための学び直し数学【中学数学関数編その1】

          1.関数  コイルばねを用意して,おもりとともにつり下げます。おもりの重さを次々に変えて,ばねの伸びを計測したところ,その様子は下の表のようになっていました。 この表から何が読み取れるでしょう。 おもりの重さが 10 g ずつ増えていることでしょうか? それともばねの伸びが 0.5 cm 刻みになっていることでしょうか? おもりの重さとばねの伸びを,ばらばらに考えてもそれ以上の情報は得られません。例えば,おもりの重さが 125 g だったらばねの伸びは何 cm になるか

          社会人のための学び直し数学【中学数学関数編その1】

          社会人のための学び直し数学【高校数学2次関数編その5】

          5.2次不等式  今回は,2 次関数のグラフを利用する 2 次不等式の解法を考えていきます。  最初に,これまでは詳しい説明なしですませてきた,$${x-2<0}$$ のような不等式について見てみましょう。 $${x-2<0}$$ は $${x-2}$$ が $${x}$$ の 1 次式なので 1 次不等式といいます。そして,$${x-2<0}$$ を満たすような $${x}$$ の集合を求めることを,不等式を解くといいます。1 次不等式 $${x-2<0}$$ は,$$

          社会人のための学び直し数学【高校数学2次関数編その5】

          社会人のための学び直し数学【高校数学2次関数編その4】

          4.2次関数とx軸との共有点  関数 $${y=x+1}$$ のグラフ(直線)は点 $${(1,2)}$$ を通るでしょうか? このことを考えるには,$${y=x+1}$$ の $${x,y}$$ に $${x=1,y=2}$$ を代入して,式が成り立つかどうかを確かめます。$${2=1+1}$$ ですから,確かに成り立ち,関数 $${y=x+1}$$ のグラフは点 $${(1,2)}$$ を通るといえます。  一般に,$${y=f(x)}$$ のグラフが点 $${(a,

          社会人のための学び直し数学【高校数学2次関数編その4】

          社会人のための学び直し数学【中学数学方程式編その6】

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          社会人のための学び直し数学【中学数学方程式編その6】

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          社会人のための学び直し数学【中学数学方程式編その5】

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          社会人のための学び直し数学【中学数学方程式編その5】

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          社会人のための学び直し数学【高校数学2次関数編その3】

          3.2次関数の最大値・最小値と値域  関数 $${y=f(x)}$$ は,定義域を $${a≦x≦b}$$ とすると,この $${x}$$ の範囲で $${y}$$ の値が一番大きくなることろが存在します。これを $${M}$$ としましょう。すなわち $${f(c_1)=M}$$ となる $${c_1}$$ が $${a≦c_1≦b}$$ を満たします。同様に $${y}$$ の値の一番小さい $${m}$$ が存在して $${f(c_2)=m}$$ となる $${c_2

          社会人のための学び直し数学【高校数学2次関数編その3】

          社会人のための学び直し数学【中学数学方程式編その4】

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          社会人のための学び直し数学【中学数学方程式編その4】

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          社会人のための学び直し数学【高校数学2次関数編その2】

          2.2次関数のグラフ  実数は数直線上の点の位置で表現できます。例えば一辺の長さが $${1}$$ の正方形の対角線と同じ長さのヒモを用意し,その左端を基準点 O(実数の $${0}$$ に対応する点)におき,それがたるまないように数直線上においたとき右端の位置が $${\sqrt{2}}$$ という実数です。 逆に数直線上の一点は必ずある実数に対応しています。よって,数直線上の点の位置を指定するには,実数を一つ指定すればよいのです。  平面上の点の位置についてはどうで

          社会人のための学び直し数学【高校数学2次関数編その2】

          社会人のための学び直し数学【中学数学方程式編その3】

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          社会人のための学び直し数学【中学数学方程式編その3】

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          社会人のための学び直し数学【高校数学2次関数編その1】

          1.関数の表現  大きさが無視できる物体を秒速 $${9.8}$$ m/s の速さで,地上から真上に投げ上げたとします。そして,投げ上げた瞬間を $${0}$$ 秒としたときの経過時間を $${x}$$ として,時間 $${x}$$ での地上からの高さを $${y}$$ としましょう。 【参考】普通,文字には単位が含まれていると考えるので,単位を強調したいときは $${x}$$ [s],$${y}$$ [m] と,文字の後ろに [ ] を付けて表します。ここでは,$${x

          社会人のための学び直し数学【高校数学2次関数編その1】

          社会人のための学び直し数学【中学数学方程式編その2】

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          社会人のための学び直し数学【中学数学方程式編その2】

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          社会人のための学び直し数学【高校数学方程式編その7】

          7.3次方程式②  一般の 3 次方程式 $${a_3x^3+a_2x^2+a_1x+a_0=0}$$ を考えるのですが,この 3 次方程式は $${x^3+px+q=0}$$ が解ければ十分であることが示せます。  【注】$${a_3,a_2,a_1,a_0,p,q}$$ はいずれも実数です。 このとこは 3 次関数 $${y=a_3x^3+a_2x^2+a_1x+a_0}$$ のグラフがある点に関して対称になることと関係していますが,これはずっと後の話題なのでここでは割

          社会人のための学び直し数学【高校数学方程式編その7】