「男おいどん。」を読んでいたあの頃。
少し前に漫画家、松本零士先生が亡くなった。大好きな作家だったので、すごく悲しいです。
世代的には全然ジャストではないのだけど、同世代と比べると僕はかなり松本零士作品を読んでいたほうだったと思います。というのも、高校生の時分に、いわゆる不良ではないし、引きこもりというわけでもなく、全然学校に行かずただただ街を歩いたりしていました。
まぁお金もないので、当時住んでいた北区の図書館中を巡ったりして、ふらふらしていたのだけど、なぜかある図書館には松本零士作品が充実していたんです。(他にも美味しんぼ全巻だとか、なぜかすごく漫画が充実していたんだよな…。)
無料で読めるなんて最高じゃんということで、銀河鉄道999から宇宙戦艦ヤマトまで、数日通ってあれこれ読んでいた。
そんな中でも、特に心に残っているのが「男おいどん」。当時は、のんきだけど、人並みに将来への不安もあるし、金もないし女の子とも縁がなかったので、自分に重ねてものすごく共感して読んでいた。
4畳半スラップスティック・コメディみたいな作品なのだけど、本編後の「おいどんの地球」は急にSF設定になる。
それが、まぁ良くできていて、当時不覚にも図書館でポロポロ涙が出てきたのを覚えています。ある意味で、当時の自分はすっごく救われました。
訃報を受けて、電子書籍で買い直した。今読み返しても、やっぱりすごくあの頃を思い出してグッとくる作品だった。
色々な方の訃報が多い年ですが、心からご冥福お祈りいたします。
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