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高校の時に聞いた狐憑きの話。

ちょっと怖い話。高校の時の唯一の友人だったF君が話してくれた「狐憑き」の話です。

F君は、ギャンブル好きだし、酒もタバコも好きなまぁなんつーか、不良でもないけど、ちょっとやさぐれたヤツで、どちらかというと霊だのオカルトには縁遠いヤツだったので、この話をしてくれた時はすごくびっくりして鮮明に覚えています。

話としてはシンプル。

F君の東北の海沿いに住んでいるおばあちゃんが、散歩してたら急にご近所の娘さんが奇声を上げながら真冬の海に入って行こうとしたらしいです。

そしたら、おばあちゃんが「いかん、狐憑きだ」って言って急に走り出し、その娘さんを必死で引き留めてことなきを得たと。
その娘さんは、それ以来、我を失って家から出れなくなったそうです。もう別人というか、精神障害みたいな状態だったようで。

一部は、朧げにしか覚えていないのだけど、確かその事件の時にF君もおばあちゃんと一緒に散歩してたって言ってたような。

今となってはよくある怖い話ですが、当時は、まだ2chで怖い話を拾い読みするような時代ではありませんでした。(まだダイヤル回線だったし、PCもそこまで普及してなかったので、高校のパソコン室でしか見れないような時代だった)

しかも冒頭に記したようにF君は、朝からパチンコ屋に並ぶような、めちゃくちゃ現実的なヤツだったので、急にこういうオカルトな話をし始めて、すげぇ怖かったのを覚えています。しかも伝承とかじゃなくて、実際の祖母の話ってのも怖かった。

F君が「いや、東北の方とかってそういうことが普通にあるんだよ。」って、こともなげに言ってたのを覚えています。

まじ、狐に憑かれたくない。

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