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東洋医学の正体


前回の投稿で触れたが、経済用語の需要と供給に例えれば運動(生活上の活動を含む)は「需要」、食事は「供給」だと私は思う。

「需要」は様々な栄養分やカロリーを必要とし、それを「供給」するのが食事。

単純に「メタボ改善」を目的に、ひたすらTVの、いわゆる健康番組にかじりついた。

トマトのリコピンが良いとか大豆のイソフラボンが良いとか、云々、、
何を真似してみても効果なし。

ある時、TV画面の下の方に、見えるか見えないかくらいの小さな文字で書かれた一文に目が止まった。

「※ 効果は個人差があります」、、この文言の表記自体は前から知っていたが、何の効果も無い日々を過ごし、軽い注意書き程度に眺めていたこの文言が、ある時ヤケに身に染みたのだった。

「個人差があるのだったら仕方がないな。しかし、今までどの方法もダメだったが、これって自分はどの方法も『個人差』のせいで効果がなかったのか?そもそも個人差ってなんだ?」

ちょうどその頃、私はあるきっかけで中国語の勉強を始めていた。

中国語に拘らず、外国語を勉強しているとその国の文化にも自然に興味が湧く。
「この言語を使う人たちは、どのような歴史や文明・文化的背景を持っているのだろうか?」

そんな中、私の中に飛び込んできたのが、中国伝統医学(中医学)に基づく食事法『薬膳』だった。

薬膳とは『薬』という文字を使うが、要は『食事』のことである。
医食同源とか薬食同源という言葉がある。
必要な栄養素を摂ったり、それが足りなかったりすると体調を崩したりする。
ということは、食事は薬と言えますね、、、そんな意味らしい。

そして一番の驚き、というか衝撃というか、目から鱗というか、、、
私は、自分自身に対して非常に説得力のある中医学・薬膳の考え方があるのを知った。
「食事や養生のやり方は季節によっても違うし、人によって個人個人でも違う。
みんなが同じではない。」

大袈裟でも何でもなく、一生のうちにも数えるくらいしか無いであろうショックだった。

そうだろうな。
そう考えたら合点が行く。
だって、TVやネット情報で言っている事に忠実に真面目に行ってきたのに、何の効果もなかった上に「個人差があります」と言われて、ハイ終了。

中医学・薬膳はそうではなかった。
「あなたは他の人とは違うんですよ。あなたには、あなたの養生がある」
季節ごとにその季節の養生があり、人それぞれに体質があって、人それぞれによって違う。

出会った。ついに。
ありがとう。

それから中医学の勉強を始めた。
本を買ったり、ネットで調べたり。
しかし手当たり次第に情報を集めてもよく分からない。
断片的な知識は増えるが、頭の中でまとまらず、時には自分の頭の中で知識同士が矛盾を起こす。

体系的に学びたいと、一から勉強したいと思い、中医学の教育機関で勉強した。
中医学の食事療法である薬膳から入ったが、、、

そこは奥が深い、深い、知れば知るほど自分の身体に興味が湧いてくる、自分の目の前に広がる大海原であった。

次回は具体的に、中医学、漢方、東洋医学など一般の人はあまり分かりにくい事柄を「素人出身」の私が皆さんに紹介したい。




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