p.1|青空のような、社員大学
平等で、自由な青空のように
当社の企業理念は「人が企業の全てである」というものです。社員の創造力によって会社の創造力も決まる、そして社員の幸福度によって会社の存在意義も決まると考えています。当社にとって社員という「人」は、競争力の源泉でもあるし、想いで繋がった人生の仲間でもあります。
当社のこのような企業理念に従い、私は「青空のような社員大学」を創りたいと思っています。まだまだ手探りですので、実際に形になるか分かりませんが、会社としての理念、また私自身の価値観にも沿うため、実際に挑戦してみます。
この「青空のような社員大学」には、私なりの原体験があります。少し長いですが、丁寧に文字にしてみたいと思います。
工場の休憩時間、私はいつも食堂にある自販機に飲み物を買いに行きます。その食堂で、いつも気になっていることがありました。それは「製造作業の合間の10分休憩の時間に、いつも読書をしている“Aさん”がいる」ということです。私は「製造作業の合間に本を読むってことは、本当に読書が好きなんだろうなぁ」と思っていました。そこである日、Aさんに声をかけてみました。
「いつも読書されてますよね!ちなみに、どんな本を読んでいるのですか?」と聞いてみました。私はなんとなく、小説などの物語性が強いものかなと想像していましたが、返ってきた答えは「心理学の勉強をしているんです」というものでした。私は少し驚きながら、心理学の勉強をしている理由を聞いてみると「実は私はもともと美容師をしていて、またいつか美容師に戻りたいと思っているんです。その時のために、心理学を勉強して、お客さんによりリラックスしてもらうにはどうしたら良いかを考えているんです」と教えてくれました。製造作業の合間の疲れているときにでも夢に向かって取り組んでいるAさんの姿に、私はとても心が震えました。
このAさんは派遣社員の人ですので、基本的には期間がある勤務となります。当社に来てくれている派遣社員の人たちのなかには、夢を持っていて、その夢を叶えるためのステップとして当社で働いてくれている方も少なくありません。
ただ、残念なことに、当社は「正社員」向けの通信教育費の支援や社内外への研修参加などの制度はあるものの、派遣社員の人については直接の雇用関係に当たらないこともあり、基本的には支援の制度がありません。
私は、こう思いました。
「当社のものづくりに大きく貢献してくれている人たちなのに、正社員とか、派遣社員とか、そういった区別があるのはおかしいのではないか?」
当社の企業理念である「人を大切にする」という価値観から考えれば、高卒や大卒だからとか、製造部や管理部だからとか、担当や管理職だからとか、若いからとかベテランだとか、そういった区別を一切せずに、「人」の夢や志を応援するための支援の制度やプラットフォームがあるべきだと思いました。そうして「志のある人なら誰でも自由に、そして平等に学ぶことができる空間」を創るというアイデアを思いつきました。
これが私の原体験です。
青空は、誰か特定の人のものではありません。そんな青空と同じように、誰にとっても「平等」で、オープンな場を創りたい。
また、青空には、天井がありません。そんな青空と同じように、立場に関わらず、夢があり志の高い人がその可能性を「自由」に発揮しながら相互に刺激し合える場を創りたい。
これは会社が準備する「社内大学」とはすこし違います。
あくまで、社員による、社員のための「社員大学」を創りたいと思っています。
実現できるか分かりませんが、少し長い旅になってもなんとか最後までやり抜きたいと思います。
以上
大好きな柿ピーに使わせていただきます✨