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報連相問題の考察。

社会にでると報連相が大事と教えられます。

しかし報連相の重要性を説く人はたくさんいても、言葉の定義や区別をきちんとして語れる人はほとんどいません。

例えば、事後報告をするな!と指導する人がそれにあたります。これは報連相の定義を曖昧なまま使っている人です。

もしあなたも事後報告はいけないこと。だと考えているなら、報連相を曖昧なまま使っていることになります。

そこで今回は報連相の、
報告とは何か。
連絡とは何か。
相談とは何か。
をしっかり定義し区別したいと思います。

それではいってみましょう。

1、報告とは

報連相の報告とは、事後報告のことです。

拒否反応が出る人もいるかもしれませんが、ここはしっかり定義しなくてはいけません。

なぜなら報告とは、業務を完了した時に伝えることを指すからです。

〇〇が終わりました。
〇〇につきました。
これらが報告といい、報告は過去形で伝えることになります。

つまり、報告とは事後報告のことを指します。

2、連絡とは

次に連絡を定義します。

連絡とは、事前連絡のことです。
これから行うことを伝えることです。

事後報告をするな!で伝えたいことは、
やる前に一言報告をしろ!です。

それを事前連絡といいます。、

なので、事後報告するな!ではなく、
事前連絡しろ!が正しい指導なのです。

このように連絡と報告をごっちゃにして使ってしまうと、報連相の指導は曖昧なものになります。

連絡する時は、
これから〇〇します。
明日〇〇にいきます。
などの未来形で伝えます。

つまり、連絡とは事前連絡のことを指します。


3、相談とは

最も複雑で含みのある相談。

相談には2つの行動があります。

ひとつは解決策を得ることで、
ふたつめは、承認(確認)を得ることです。

〈解決策を得る相談=解決相談〉

相談といえば解決策を得る意味で使われることが多いです。どうしたらいいですか?が主な論点になります。

解決相談の難しいポイントとして、相談者と相談相手の2人の技量によって解決策の質が大きく変わってしまう点です。

双方の技量が低いと、解決策が見いだせない場合があります。

ありがちな問題として、
問題解決できない上司が部下に
『なぜ俺に相談しないんだ!』と叱る場面があります。

それに対して部下は、
(あんたに相談しても時間の無駄だからだよ。)
と相談そのものを拒否していることがあります。

これは部下の状況分析が不足しているかもしれませんし、上司の問題解決力が足りないからかもしれません。

どちらが悪いと言えませんが、報告や連絡と違って解決相談相手を選べるという特徴があります。

〈承認(確認)を得る相談=承認相談〉

承認を得ることを、相談と口にする人もいます。

こちらはイエスかノーをもらう相談です。

さきほどの上司と部下の問題を例にあげると、

上司の相談というのは2パターンあります。
•なぜ解決策を俺に問わないのか。
•なぜ承認(確認)を俺から取らないのか。

これを相談という一括りの言葉で指導するからややこしくなるのです。

この状態でいくら報連相の重要性を説いても何の意味もありません。

ただし、承認相談が起きる場合は、事前連絡がされていないときに起きる問題です。

なので、事前連絡を行なっていれば、承認相談が問題にあがることはありません。

まとめ

ここまで報連相の区別と定義を行いました。

まとめると、

報告は事後報告のこと。
終わったことを伝えることで、過去形で行うこと。

連絡は事前連絡のこと。
これからすることを伝えることで、未来形で行うこと。

相談は、解決策を得る解決相談と、承認を得る承認相談の2種類がある。
ただし、承認相談は事前連絡が機能していれば問題にならない。

つまり、報連相を徹底するということは、報連相の定義と使い方を徹底しなければなりません。


ちなみに多くの職場を経験してきた中で、印象深かった会社が1つあります。
そこでは報連相は教えず、連絡を口うるさく指導していました。

社内では頼まれた仕事に対して、わかりました。で終わらせず、いつどう動くかまで事前連絡をすることが徹底されていました。

〇〇お願いね。と言われて、
わかりました。で終わると、
これからどうするの?と聞かれます。

そのおかげで、仕事のやり直しはほぼ起きず、円滑に仕事が進みました。

言ってみれば当たり前で、報連相で一番甘く見られているのは連絡なんです。
なぜなら、連絡をしなくても仕事が進むからです。
だから連絡がおざなりになっている職場が多く、仕事のやり直しや中断が起きます。

これって連絡不足が原因なんです。

報連相を徹底するのではなく、連絡を徹底するだけで大きく改善されます。

ちゃんと確認しろっていうのは、事前連絡をしろってこと。
事後報告するなっていうのは、事前連絡をしろってこと。
やる前に相談しろっていうのは、事前連絡をしろってこと。
勝手なことをするなっていうのは、事前連絡をしろってこと。

つまり、足りないのは連絡です。

以上、報連相問題の考察でした。


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