松枝佳紀

映画や演劇に関わることをしています。その中で沢山の映画監督、俳優たちと知り合ったので、…

松枝佳紀

映画や演劇に関わることをしています。その中で沢山の映画監督、俳優たちと知り合ったので、アクターズ・ヴィジョンという俳優と監督の出会いの場所を作りました。ここ数年は映画の制作にも関わるようになってきています。

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  • 必見のnote

  • 映画を分析すると時代(いま)が見えてくる

    感じることが映画だ。そう思います。ただ、感じた後に、どうしてそうなのかを考えても良いんじゃないかと思います。考えて、映画の意味を考えてもいいし、考えて、新しい映画を構想してもいい。分析されるために作られていない無意識の集合である映画を分析することによって、いまがどんな時代かが分ってくる、そんな気がしています。

最近の記事

榊英雄監督の報道について

現在、各所で、榊英雄監督の問題、映画へのキャスティングを餌にした性行為の強要疑惑についての報道がなされています。僕としては2022年2月24日からの4日間で榊英雄監督のワークショップを開催した者として見解を表明する必要があると考えここに記そうと思います。    被害にあわれた方々には本当に痛ましいことが起こったと悲しく、お見舞い申し上げるとともに、今回の一連の報道がその方々の傷の癒えることにつながり、さらには今後の類似事件の防止につながることを切に願います。    今回、榊監

    • 19世紀の「世界精神」がナポレオンに顕現するならば、21世紀の「世界精神」は80年代生まれの女性映画監督たちの活躍に現れる!?

      1806年、「精神現象学」を執筆中にあった若き哲学者ヘーゲルは、首都ベルリンに攻め込むフランス皇帝ナポレオンの行軍を目の当たりにし、「世界精神が馬に乗っている」と日記に書いた。 実際、ナポレオンは「フランス革命の成果」を歴史に定着させ、支配下に置いたヨーロッパ全土に「フランス革命の成果」を「統一的に」行き渡らせるという「歴史的機能」を果たした。ヘーゲルが言った通り、ナポレオンこそ世界精神であったわけである。 ナポレオンという「個人」が、無自覚的に「世界精神」であったように

      • 現在上映中の「エッシャー通りの赤いポスト」のPart2というべき映画を、2022年、新キャストで園子温監督が撮影します。

        アクターズ・ヴィジョン代表マツガエです。 2019年僕が企画し、アクターズ・ヴィジョンが製作した園子温監督の新作「エッシャー通りの赤いポスト」が現在絶賛上映中です。 ぜひ見ていただきたい熱い作品となっています。 そして、この映画のPart2ともいうべき映画を作ります。 園子温監督の手になる無名の俳優主演映画第二弾を2022年作ります。 で、 園子温監督のワークショップ映画第二弾 に出たい人、 以下の要領で、アクターズ・ヴィジョンまでメールをください。 メール

        • われわれに足りないのは情熱です。情熱と夢と希望と馬鹿が足りません。ぜひ映画を見てください。みて仲間になってください。一緒に世界に穴を穿つのです!!!園子温監督「エッシャー通りの赤いポスト」本日公開です!!!

          本日から公開します。 園子温監督「エッシャー通りの赤いポスト」 ワークショップをしませんかと持ち掛けたのは僕で だったら映画までやろうと言ってくれたのは園さん。 で、出演しているのはうちのワークショップに参加した子たち。 ワークショップをはじめて16年になるけど、外部から見て、ワークショップってたぶん怪しい場所のように思われているかもだけど、なけなしの数万円を払ってくる子たちはみんな、ボッタクリちゃうの?とか恐怖もありながら、それでも「もしかして」と夢と希望をもってやって

        榊英雄監督の報道について

        • 19世紀の「世界精神」がナポレオンに顕現するならば、21世紀の「世界精神」は80年代生まれの女性映画監督たちの活躍に現れる!?

        • 現在上映中の「エッシャー通りの赤いポスト」のPart2というべき映画を、2022年、新キャストで園子温監督が撮影します。

        • われわれに足りないのは情熱です。情熱と夢と希望と馬鹿が足りません。ぜひ映画を見てください。みて仲間になってください。一緒に世界に穴を穿つのです!!!園子温監督「エッシャー通りの赤いポスト」本日公開です!!!

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          5本
        • 映画を分析すると時代(いま)が見えてくる
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        記事

          世界を諦めるには早すぎる!園子温監督の新作「エッシャー通りの赤いポスト」がまもなく開幕!!!

          ついに今週末より上映される、うちが企画した園子温監督の新作「エッシャー通りの赤いポスト」ですが、NHKで特集を組んでいただきました。映像も見ることができますのでリンクに飛んでみてください。素晴らしい作品を作ってしまった。みなさんお忙しいとは思いますが、年末年始、ぜひ映画館で、この作品「エッシャー通りの赤いポスト」をご覧いただければ嬉しいです。年末に観れば、来年への希望に燃えることができるでしょうし、新年に観れば、新たな年を駆け抜ける情熱を手に入れることができると思います。見た

          世界を諦めるには早すぎる!園子温監督の新作「エッシャー通りの赤いポスト」がまもなく開幕!!!

          岸田戯曲賞にノミネートされてもおかしくない素晴らしい戯曲をもつ舞台が、おそらく岸田戯曲賞の審査員の一人にも観られることなく間もなく終演を迎えようとしていることについて

          「映画監督による俳優のためのワークショップ」という「俳優修業の場」を16年に渡って提供していて、常々、俳優修業というか、俳優教育というのは、精神鑑定や精神治療的なところがあるよなと思っていたけれど、と言うのも、ある俳優志望者の演技を阻害しているものはその人の無意識の問題、過剰に発揮されている防衛本能であったり、なんらかのトラウマ的体験をきっかけにして生まれた「深いところに眠る心の傷」だったりして、それを認めたくない本人に認めさせて、問題を慎重に解除したりする作業が必要になる場

          岸田戯曲賞にノミネートされてもおかしくない素晴らしい戯曲をもつ舞台が、おそらく岸田戯曲賞の審査員の一人にも観られることなく間もなく終演を迎えようとしていることについて

          伝説的音楽雑誌ロッキンオンを創刊された橘川幸夫さん(現、デジタルメディア研究所所長)から、「エッシャー通りの赤いポスト」へのエールをいただきました。

          1972年、伝説的音楽雑誌ロッキンオンを創刊された橘川幸夫さん(現、デジタルメディア研究所所長)から、「エッシャー通りの赤いポスト」へのエールをいただきました。橘川さんの私的インディーズ芸能史的、60年代から今「エッシャー通りの赤いポスト」に至るまでの素敵論考となっていますので、ぜひご一読ください。 エッシャー通りの赤いポスト(社会から時代へ)

          伝説的音楽雑誌ロッキンオンを創刊された橘川幸夫さん(現、デジタルメディア研究所所長)から、「エッシャー通りの赤いポスト」へのエールをいただきました。

          園子温監督の新作「エッシャー通りの赤いポスト」の胸震える予告編

          アクターズ・ヴィジョン代表のマツガエです。 僕は著名映画監督に無名俳優を出会わせるワークショップを2005年からやっているから16年もやっていることになるんですが、最初っから「無名俳優を抜擢する場所を作る」なんて高尚な夢を持ってたわけじゃありません。自分自身が「脚本家として何とかなるほう」が優先だったし、他人の夢を応援するヒマなんてないと思っていたし、僕は銀行に勤めていた時間が6年もあってこの世界に入ったのが遅かったから焦っていたし、他人どころじゃなかった。 2003年に

          園子温監督の新作「エッシャー通りの赤いポスト」の胸震える予告編

          当たり前ですが、たくさんに人たちがいて、たくさんの思いがある。その試みを応援してもらえると嬉しいです。

          深く、魅力的な、告白たち。続き 2020年5月の最初の緊急事態宣言のあの不思議な時間。 それを19人の俳優たちのセミドキュメンタリーとして残す。 三島有紀子監督「組曲 うつしだすこと」 クラウド・ファンディングあと4日で締め切ります。 https://camp-fire.jp/projects/view/458173 ほんとうに魅力的な俳優たちが日々をさらけ出しています。 ぜひ、応援して下さい。 ということで、魅力的な俳優たちを前回に引き続きご紹介します。

          当たり前ですが、たくさんに人たちがいて、たくさんの思いがある。その試みを応援してもらえると嬉しいです。

          深く、魅力的な、告白たち。19人の俳優たちの赤裸々な告白動画が面白い。

          前回の記事で触れた、Covid-19の正体や威力が分からないからの不安を、松本まりかさんの協力のもと、19人の俳優たちで撮った三島有紀子監督「組曲 うつしだすこと」ですが、参加俳優たちのメッセージ動画がほぼ毎日あがってます。 これ面白い。 ので、良かったらみてください。 <1人目> 映画「ミセス・ノイズィ」の騒音おばさん役で話題の俳優 大高洋子さん <2人目、3人目> 橋口亮輔監督の名作「恋人たち」など数々の映画に出演し活躍中の池田良さん、田川恵美子さんの俳優夫

          深く、魅力的な、告白たち。19人の俳優たちの赤裸々な告白動画が面白い。

          苦境に陥った「これから」の俳優たちを助けるクラウドファンディング始めました。松本まりかさんも賛同し、参加してくれています。

          新型コロナウイルスが世界的に拡がり始めてから20ヵ月。 地球全体で死者は累計で430万人を越えています。 いくつかの国は押さえ込みつつあり いくつかの国はいまだ苦戦を強いられています。 我が国は、残念ながら、 いまだ苦戦を強いられているほうの1つ。 苦戦どころかピークですらある。 医療現場は一番キツイ状況が続いているはずです。 この度 あるクラウドファンディングを始めました。 医療現場ほど、きつくはないにせよ アーティストたちが「きつい環境」に、 「厳しい状態」に置かれ

          苦境に陥った「これから」の俳優たちを助けるクラウドファンディング始めました。松本まりかさんも賛同し、参加してくれています。

          人間に寄り添って個の心をわしづかみにする演出、繊細さ。そして、みんなを感動に巻き込む普遍さ。枝優花監督の作品はそのバランスが絶妙です。『solitude ability -過去と未来の間-』

          暴走することと、暴走をとどまること、その間。そのバランスに芸術がある。そんな気がします。そしてその案配、匙加減、塩加減、バランスを探求すること。それは終わることがない。そんな気もします。 2020年12月17日から4日間、枝優花監督による俳優のための実践的ワークショップを行いました。 非常事態宣言下、参加俳優全員、スタッフが細心の注意を数週間前より行ったうえで開催しました。 枝優花監督が映画にしようとしていることドラマにしようとしていることは、僕の想像を絶します。絶する

          人間に寄り添って個の心をわしづかみにする演出、繊細さ。そして、みんなを感動に巻き込む普遍さ。枝優花監督の作品はそのバランスが絶妙です。『solitude ability -過去と未来の間-』

          3月、映画「ミセス・ノイズィ」ついに渋谷ユーロスペース、函館シネマアイリス、群馬シネマテークたかさき、京都出町座、で上映、 騒音おばさんが悪いのか、我慢できないお隣さんが悪いのか、今あなたの常識が試される!!!

          現在ご好評をいただいている映画「ミセス・ノイズィ」ですが、3月上映する映画館がさらに増えます。 東京では、3/6~ 渋谷ユーロスペースで公開します!!! http://www.eurospace.co.jp/works/detail.php?w_id=000507 北海道では、3/12~ 函館シネマアイリスで公開します!!! http://www.cinemairis.com/ 群馬では、3/6~ シネマテークたかさきで公開します!!! http://takasaki-

          3月、映画「ミセス・ノイズィ」ついに渋谷ユーロスペース、函館シネマアイリス、群馬シネマテークたかさき、京都出町座、で上映、 騒音おばさんが悪いのか、我慢できないお隣さんが悪いのか、今あなたの常識が試される!!!

          園子温監督がインディーズ映画にカムバック! カナダの映画祭で観客賞、それからベルリン批評家週間でも上映されます。身内の僕が言うのもなんだけど傑作なんです。園子温監督の「エッシャー通りの赤いポスト」今秋公開決定!!!

          園子温監督が監督・脚本・編集・音楽を手掛けた新作「エッシャー通りの赤いポスト」の公開が今年秋に決定、場面写真がお披露目された。 園子温監督が、アクターズ・ヴィジョンに参加した役者の卵たちと作り上げた遊び心と映画愛あふれる、オリジナルストーリーの最新作。 お話は 「カリスマ映画監督・小林正の新作のオーディションに、興味本位で応募してきた者、夫の意思を継ぎ女優を目指す若き未亡人、「小林監督心中クラブ」のメンバー、浴衣姿の劇団員、やらせの有名女優、殺気立った訳ありの女などが終

          園子温監督がインディーズ映画にカムバック! カナダの映画祭で観客賞、それからベルリン批評家週間でも上映されます。身内の僕が言うのもなんだけど傑作なんです。園子温監督の「エッシャー通りの赤いポスト」今秋公開決定!!!

          ダブリンに在住しているに日本からの留学生エミーさんのブログ記事「私は園子温が嫌い。」がとても面白かった件。

          面白い記事を発見しました。 ダブリンに在住している日本からの留学生エミーさんのブログです。 記事のタイトルは 「私は園子温が嫌い。」 素晴らしい。 タイトルに反して園子温監督作品愛が詰まっています。 ともかく、読んでみてください。 とても面白かったので、すぐさま園子温監督本人に伝えると、 「面白い」 とのこと。 なかなか刺激的な文章です。 是非、みなさんも読んでみてください。

          ダブリンに在住しているに日本からの留学生エミーさんのブログ記事「私は園子温が嫌い。」がとても面白かった件。

          園子温監督作品「エッシャー通りの赤いポスト」が選ばれたジャパン・ソサエティー「21世紀の日本:2001年から2020年までの映画」のカッコイイ予告編が公開になりました。

          1月10日の記事で、アクターズ・ヴィジョンで開催した園子温監督のワークショップをきっかけに製作した映画「エッシャー通りの赤いポスト」が、アメリカの非営利団体ジャパン・ソサエティーによって2020年を代表する日本映画の一本に選ばれたのは、言いました。 ジャパン・ソサエティー主催のイベント 「21世紀の日本:2001年から2020年までの映画」 において選ばれた21世紀の日本映画21本の1本として上映されます。 で そのカッコイイ、予告編が出来上りました。 ぜひご覧いただ

          園子温監督作品「エッシャー通りの赤いポスト」が選ばれたジャパン・ソサエティー「21世紀の日本:2001年から2020年までの映画」のカッコイイ予告編が公開になりました。