はじめまして。今回より連載をさせていただくことになりました、斎藤早苗です。

当サイトは教員の情報交流サイトですが、私は教員ではありません。教員の経験もまったくありません。
では何者？と思いますよね。私は、愛知県在住の3人の子どもの母親です。
そんな私がこの連載のお話しをいただいたのはどうしてかと言いますと、それは私が「学校や先生を応援しているお母さん」だからです。
当コラムでは、外から学校を見ているお母さんの視点をお伝えしながら、先生方の小さな気付きや小さな一歩を応援していきたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

●お母さんが学校の応援団長になるまで

第1回は、自己紹介方々、どうして私が「学校や先生を応援しているお母さん」になったのかをお話しします。
私が学校と関わるようになったきっかけは、PTA活動でした。
子どもが3人いますので、幼稚園から中学校まで何度かPTA役員を経験してきました。最後は中学校でPTA会長までやらせていただきました。
世間ではいろいろと物議を醸しているPTAですが、私は参加してよかったと思っています。学校や先生のことがよくわかったからです。
日々奮闘されている先生方の姿を見て、「こんな子どもたちを育てたい」という思いを聞いて、がんばっている先生を応援したいなと思いました。
応援したい！と心が動かされるのは、相手のことをよく知れたからです。
一緒に活動したり、議論をしたり、共有する時間が多くなれば、それだけ深く相手を知ることができます。
おかげさまで、校長とPTA会長が、お互いを知る過程を率直に語った本を出版するまでになりました。

・「愛される学校」の作り方（玉置崇・斎藤早苗著／プラネクサス）

●学校ホームページでの発信

PTA役員を始めたころ、学校ホームページでの「PTAの部屋」の自主運営も始めました。
PTA活動を保護者の皆さんに知っていただきたい、という思いで始めたことでしたが、学校ホームページにアップされる校長の思いや学校の様子を見ていくうちに、保護者目線で「思い」を発信することが増えました。
しだいに、学校に対して保護者の思いを伝えるだけではなく、保護者にとっても、自分以外の保護者の考えを知る機会になり、「そうだよね」という共感や、「そんな見方もできるのか」と気付きがあった、という感想をお母さんたちからもらえるようになりました。
学校ホームページをうまく活用すれば、学校の思いを保護者や地域の人にも知ってもらえる、伝えることができる、というこうした体験は、さらに学校や先生を応援したいという気持ちにつながりました。

・思いを届ける学校ホームページ（平林哲也・玉置崇・斎藤早苗・堀田敦士著／プラネクサス）

●学校の応援団長からのメッセージ

学校ホームページの「PTAの部屋」での発信が注目を浴びて、先生方の自主研究会のホームページに教育コラムを連載させていただきました。
その教育コラムでは、保護者として学校や教師に対して思うことや、一緒にがんばりましょうという思いを書いてきました。
5年間、全60回にわたる連載を通して、私は「教師と保護者は子育ての仲間」という思いを強く持ちました。

・愛される学校づくり研究会HP　教育コラム「お母さんは学校の応援団長」

●お母さんはセミナーマニア

私は保護者でありながら、教員向けのセミナーによく参加します。
私にとっては趣味のようなものですが、そこでもたくさんの学びがありました。
保護者として教育を見ていた視点だけでなく、教師の立場では教育をどう見ているのか、あるいは国は教育をどう考えているのか、といった別の視点や広い視野を得ることができました。
また先生方と交流する中で、教師の思いと保護者の思いは根底の部分では同じなのに、なんだかうまくかみ合っていないなと感じることもありました。
次回からの「お母さんが見ている学校の風景」では、そんなお母さんが学びの中で気付いたことや、応援している学校や教師の皆さんに伝えたいことを書いていきます。
立場の違いを超えて、教師と保護者が協力し合えるように、教師と保護者の思いをつなぐ橋渡しの役割ができればいいなと思います。どうぞお楽しみに。

（2018年5月）

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教育コラム「お母さんが見ている学校の風景」に込めた思い

子どもの教育に携わっているのは教師だけではありません。保護者も当事者として教育に関心を寄せています。先生方の中には、保護者対応を負担に感じている人も多いようですね。「教師と保護者は子育ての仲間」と考えているお母さんが見ている学校の風景を通じて、大人の在り方や協働を一緒に考えてみましょう。