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オランダの平等主義

割引あり

ふとオランダの友人との対話で、鬱になる人がそこそここの国にいることを私は知り始めている。その友人の彼女も鬱という心の病に苦しんでいる様である。

そして数日後に日本人の友人とその話も踏まえて雑談していると、健康で長生きの秘訣は町内会のおばちゃんやおじさんのようにコミュニティの中で年老いても役割がちゃんとある人たちなのだそうである。

私はそんな老後は暮らす気はさらさらないが、いい意見として受け取らせていただいた。つまり、自分が入っているコミュニティーで年老いても役割があり続ける、つまり必要とされていると健康で長生きできるということなのだろう。
それを踏まえてオランダの社会で暮らす人たちの話をすると、なぜ、こんなに豊かで、ものもたくさんあり、人もたくさん住んでおり、働く時間も少なく、効率よく生き、老若男女とも平等に生きることを真髄として、個人の意思を大事に生きている人たちが鬱になったり、孤独感に襲われたり、無気力の中で生きることになるのだろうか?


  • 個人主義が生きている社会であるが故、嫌なら嫌だとすぐに答え、継続することよりも他のことを探すことの方に選択しがちなので強いコミュニティの中の繋がりを作ることができにくいのだろう。

  • 平等を重んじるが故に老人となり、頭の回転も遅くなり、体も不自由な中、若い人たちと平等に対応しなければならないのは精神的に辛いのかもしれない。

  • 日本や韓国、中国での年配を労り尊敬するのが文化として行き届いている地域では、あえて敬うことで老人を姨捨山などに捨てるという手段を防ぐ役割を果たしていると誰かから聞いたことがある。

最近になってインドのヨガを学びながら、グルと弟子との関係でのみグルの得た気づきを弟子に伝えることができる仕組みを古代から受け継いでゆき、今もなおそれを続けているが故に文化や人種や性別に左右されず、お弟子がその気づきを得られるのだと聞いた。

この方法が有効であるのはわかるが、この平等を重んじる社会の常識に生きているものはこの方法で得ることはできないのだろう。

日本のように親、天皇など、子供の頃から自分で選ばずに従わなければならない人たちの言うことをただ言われた通り従うのも湾曲した関係と言える。その延長で上司などの自分より上の立場とされるものたちの言うことをただ従う習慣も健康な関係とは言えないだろう。そこからの気づきはなきに等しいと私は言える。

つまり、私は日本人であり、オランダに住む環境で両極端の文化的な習慣を経験しているわけだが、どちらも結果として心理的な負担は日に日に増えている様である。どちらの暮らしをしていても結果としては自分の感情、感覚、身体的な現象への理解を深めることはできないということであろう。

精神修行で自分の内面を探究し、気づきが得られ続けるのは間違いないが、それが現代に暮らす人たちにその効果を理解し、継続して修行することは師弟関係のみでしか得られないのであれば、それに抵抗を感じるものたちは常に自分で方法を探し出そうとするだろう。

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