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根拠のない血液型診断とブラッドハラスメントの件

こんにちは

血液型による性格診断は、
以前から定番の話題のきっかけになると思います

『血液型は何型ですか?』と声をかけられたり
性格診断をしたり、『私●型だから〜』のような
会話が展開されることがあると思いますが

話のネタになる程度にとどまるならいいのですが
血液型の話題のせいで不愉快になった経験が
ある方も多くいらっしゃると思います

しかし、
血液型による性格診断は迷信で科学的根拠がない、
というのが、医師や科学者の大方の見解です

そもそもA、B、O、ABという血液型だけで
性格を4分類するのは
あまりに短絡的過ぎると思いますし
世代を超えてお遊びの領域から
嫌がらせにつながることもあります

血液型性格診断を信じる方も
信じない方もいらっしゃるでしょう

果たして血液型で性格がわかるのでしょうか?
そして過去に私も味わったことのある
いわゆるブラッドハラスメントについての
お話しもします


4種類だけじゃない!実は無数にもある血液型の種類

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日常的に耳にする血液型と言えば、
A型やB型といったものを
思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか

献血に行かれた方はそれに加えて
ご自身のRh型もご存知かもしれません

ABO血液型、Rh血液型の2種類の血液型が
一般的に用いられていますが
実は血液型は、全部で300種類以上存在するそうです


血液型性格診断って日本だけ?

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血液型性格診断は世界規模ではなく日本発祥で、
日本とその影響を受けた近隣諸国でしか
知られていないのだそうです

血液型で性格を診断するという考え方が
初めて世に出たのは
大正5(1916)年7月に
原来復氏(はら きまた)と小林栄氏の2人の医師により
血液型と性格・体格を結び付けた説を展開したと
されているようです

大正14(1925)年には
陸軍軍医である平野林氏と矢島登美太氏が
将兵の血液型と階級・身体面・懲罰経験などを
関連付けていたそうです

昭和2(1927)年4月には陸軍軍医の中村慶蔵氏が
性格・学業成績・懲罰経験・既往症・食べ物の嗜好と
血液型を結び付けた講演を行った記録が
残っているそうですが、内容はわかっていないそうです

軍でも取り入れていたと言われてしまえば、
なんだか信じてしまいますよね

血液型性格診断を最も推し進めたのは
昭和初期の古川竹二氏といわれているそうです

古川氏の研究は、新聞や一般雑誌にも取り上げられたそうで
単行本『血液型と気質』も出版され
陸海軍で受け入れられて大いに盛り上がったそうです

また、血液型性格診断は1970~2000年代初頭にかけて
テレビや書籍・流行歌などで一大ブームとなったそうですが
平成16(2004)年、
BPO(放送倫理・番組向上機構)によって
血液型と性格に関連があるという見方を
助長することのないよう、とする声明が発表されたそうです


血液型性格診断が当たっていると感じる理由や現象

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血液型による性格診断があたっていると感じる理由として
二つの理由が考えられるそうです

一つ目は、日本では幼少期から
「A型は几帳面だ」などと言われ続けることで
「自分はA型だから几帳面であるべきだ」と思い込み、
長い時間を掛けて几帳面に変化していく可能性があることです

また、逆に「B型はルーズだから」と決めつけ
いわれ続けられることで自己肯定感が低下し
その結果、本当にルーズな性格になってしまうのではと
考えられるそうです

そして二つ目はバーナム効果と呼ばれる
誰でも当てはまりそうなことを挙げていることです

血液型が何であっても
「自分に当てはまる」と勘違いしてしまうことで
血液型による性格診断があっていると
感じてしまう現象です


バーナム効果とは

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血液型性格診断には
早くから否定的な意見が唱えられていましたが
一部ではまだまだ根強く信じられています

その最大の理由が
バーナム効果といわれるものだそうです

医療機関など治療目的で受けるものではなく

気軽に楽しむ娯楽の○○診断も
なんだかどれも当たっているような気がした経験は
誰もがあると思います

人は誰でもその人ならではの個性を持っていて、
クローンのようにまったく同じ性質を持つ別人は
1人もいません

しかし、何かしら共通する部分は持っているもので、
診断の結果が完全に一致したというのではなくても
どこか思い当たる節があったりすると
多くの人に当てはまる要素が散りばめられていて、
全体としてなんとなく当たっているように感じます

また、特徴を別の血液型のものと入れ替えて
提示しても、
かなり多数の人が「当たっている」と回答したそうです

それが、血液型性格診断の正体といわれる
バーナム効果といわれるものだそうです


ブラッドハラスメントとは

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ブラハラとは、ブラッドタイプハラスメントの略語で、
A型、B型、O型、AB型の4つの血液型のタイプで
人の性格を判断して差別的な言動をする行為のことです

言われてうれしいことを言うのではなく、
A型は○○だから、あなたはB型だから、などと
勝手に人の性格を決めつけ、
相手を不快な気持ちにさせたり傷つけてしまったりする
ハラスメントの一つです


悪意のないブラハラが人間関係を悪化させてしまう恐れも

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さまざまなハラスメントは、多くの企業で起きており
シニア層はハラスメントではないと考えていたとしても
若年層はハラスメントだと感じてしまうこともあります

ハラスメントが起きていても
相談されないこともあるため
客観的な視点で見直す必要があります

ブラハラはハラスメントの一種であり、
コミュニケーションのつもりでも
相手に根拠の無いレッテルを貼る行為でもあります

血液型ステレオタイプは近年社会問題にもなっており、
血液型によって性格を判断し、不快にさせる
ブラッドタイプ・ハラスメントは
人間関係の悪化につながる可能性もあるため、
血液型による決めつけの話題をする際には注意が必要です

不当な差別と見なされているので、
発言には気をつけた方が良いです


ブラッドハラスメントの違法性

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日本の心理学においては
血液型と性格に関連があるとは結論づけておらず
むしろ関係がないといわれているそうです

血液型は生まれ持った先天的なものであるため、
血液型での差別は、人種差別や男女差別など
個人の努力ではどうすることも出来ない
悪質な問題であると考えられます

特徴を決めつけられることで不快に感じると
仕事へのモチベーションも下がり、
同時に企業の生産性が下がることにもつながるでしょう
自分の血液型の悪口を言われ、
違法になる場合もあるそうです

たとえば、
・血液型を理由に減給処分にされる、
・血液型が原因で上司から
 日常的にひどい嫌がらせをされる

などが挙げられるそうです

不快に思っただけでなく、
実害があれば違法性が認められやすくなります

暴行、傷害、脅迫、強要、名誉毀損、侮辱など
刑罰に触れる行為をされた場合、
刑事責任を追及することはもちろん、
民事上の損害賠償を請求することができるそうです

仮に相手の行為が刑罰に触れない行為であっても、
社会的相当性を逸脱していると評価できる場合には、
民事上の損害賠償請求が可能な場合もあるそうです

血液型で性格を判断するのではなく、
適性検査など学術的にも認められている手段で
性格を判断すべきだと言えるでしょう


ブラッドハラスメントを防ぐために

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ブラッドハラスメントによる差別を防止するためには、
血液型と性格は関係がないなどの
正しい知識を普及させながら、
「思い込み」や「決めつけ」による判断を
しないことが挙げられます

血液型による決めつけは、
何気なく発言してしまう可能性も高いものです

また、何かいわれてしまったときは
まともに受け止めず、
『この人は無知で可哀想な人だな』
と交わすようにしましょう


まとめ

最後までお読みいただきありがとうございます

昔から、血液型の思い込みや刷り込みで
なかなか苦労していました

『B型なのに綺麗好きって珍しいね!』
って全く褒め言葉でもなんでもなく
ディスりだと思ってしまう私は心が狭いのかな?
と考え込んだこともあります笑

根拠のないことだとわかれば
『この人またくだらないこと言ってるな』
と思うようになれば、幾分かは楽になりました

 くれぐれも、話のネタ程度にとどめておいて
人に対しての決めつけは絶対にやめましょう◎

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