見出し画像

世界音痴/穂村弘




積読本📚の中から、穂村弘さんのエッセイ
「世界音痴」を拝読しました📖´-
(2022,4,19 読了)






私はまた、本からのご縁で面白い人を発見してしまったようです。
といっても本書は20年以上前に執筆されたものなので、私の発見はだいぶ遅れているのですが。
なぜ、20年あまりの間この方と出逢えなかったと悔やむ気持ちもあるけれど、きっと今出逢うタイミングだったのだろうとも思います。



本書はどこかで「ご自由にお持ちください」のようなコーナーにあって、「穂村弘」という名前は知っていたのでまぁ拝読してみるかくらいの気持ちでいただいてきたのです。
そして、いただいてきてからまた数年積読📚して、やっと今になって拝読に至ったというわけですが。。。
初めて著書に触れた「穂村弘」という人は、あまりに面白過ぎて、ワクワクしながらページをめくりました。




本書は、1994年〜2001年に執筆されたエッセイを収録したエッセイ集。
20年前の「穂村弘」という人は、一言でいうとダメ男。自堕落で鈍感で不器用で。
なのに妙に惹かれるのは、そんな中に繊細さとキラリと光る才があるからでしょう。
私は、こういう鈍感なのに繊細さを持ち合わせている不器用な男の人に弱い。
そして、ただのダメ男ではなく特化した何かを持ち合わせていると好きになってしまう。



ちょうど本書と併読していた太宰治の「女生徒」の中の作品「恥」の主人公はまるで私のようでした。
穂村弘さんもご自身のことを面白おかしくダメっぷりを書いておられるけれど、実際にはそうではないかもしれない。
でも、あまりにリアルに描かれているのでこんなダメ男を私は応援せねばならぬのではないかという、奇妙な使命感が出てくるのです。



あぁ、こうしてまた置本にしたい文筆家が1人現れてしまいました。
最近の穂村弘さんは20年前に比べてどのようになられているのか知りたい。
変わらぬダメ男っぷりを今も発揮してて欲しいという想いと、素敵に年齢を重ねられているのかなという期待を抱いて他の著書も拝読していきます。



本書はダメ男を晒したエッセイで、きどりのない文章なのに詩的なのがとても魅力的です。
さすが歌人・穂村弘。
あまりにも面白いエッセイだったので、恋人を紹介するように母に本書を紹介してしまったのでした。









プロフィールと他の記事はこちらからご覧になれます。



他愛ない雑談はこちらから🤗


この記事が参加している募集

読書感想文

よろしければサポートお願いします🙈 いただいたサポートはより良い読書エッセイを書いていくために積読家活動に活用させていただきます😳