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私たちにはことばが必要だ/イ・ミンギョン、すんみ、小山内園子(訳)







図書館から借りてきたイ・ミンギョン氏の
『私たちにはことばが必要だ』を拝読しました📖´-
(2022,5,31 読了)






本書はフォローさせていただいてるにしはらあやこさんのブログで知りました。
なんとなく今拝読するタイミングのような気がしたので、図書館ですぐに予約して受け取り、拝読しました。





2016年、韓国の江南で起きた殺人事件がきっかけとなり書かれた本です。
フェミニズムとはどういうものか、自分たちの周りに溢れている差別について、又自分が被害にあった時の対処法などが熱く語られています。


私は10代後半から40歳になるまでいわゆるアンダーグラウンドな世界で生きてきて、女性差別や女性嫌悪を当たり前のように受けていました。
でも、その状況で生きやすくするためになんの疑問も持たず受け流していました。
そして40歳を過ぎてアンダーグラウンドな世界から抜け出し、その日暮らしではない安定した生活ができることになったのですが。。。



金銭的に安定はしたものの、なんとなく違和感を覚えることが多くありました。
そんな中本書を拝読して、今も昔も自分は弱者で女性差別の被害も受けていたと気づいたのです。
アンダーグラウンドな世界に長くいた自分は、自分が弱者であり差別の被害者でありながら、女性や弱者差別を黙認し加害を手助けしていいることにもなっていたということに気づけていなかった。
完全に麻痺している状態でした。



大体弱者・強者という言葉自体に疑問を感じますが、世の中はそんな風に二極化されていることが当たり前になっています。
本書は韓国の方が書かれたものですが、これは他人事ではなく日本でも同様のことが起こっている。
今でこそだいぶ”男尊女卑”も”家父長制”薄らいでいるようにも思えますが、自分たちに植え付けられたものはまだまだ根強く残っています。




先日、私は高圧的な物言いに我慢しきれなくなって爆発してしまうということがありました。
高圧的な物言いをされ、それに対し聞く耳を持たないことも、言い返すことも許されず、でも自分が受け流してしまえばと我慢をしていましたが、それが大変ストレスでした。
これも、もし私が女性ではなかったらと考えると、起こりえなかったことではないだろうかと思います。




こんなことは、プライベートでも仕事でもたくさんあります。
「女は黙って言うこと聞いとけよ」
「弱者は何も言う権利ない」
これが相手の奥底にあるもの。
女性だから、弱者だから守られて当然とは思いませんし、自分が優位な立場に立ちたい訳でもありません。
ただ、人間らしくいきたいだけ。



性別、立場、人によってそれぞれに受け持つものもあるでしょうし、得手不得手もあるでしょう。
そこを補いながらそれぞれの権利が守られることは、難しいことなのかなと疑問に思います。
ただ、疑問に思っていることを自分の中に押し殺していてもきっと何も変わりません。
自分が自分らしく生きるためには、毅然とした態度や発言が必要であると改めて感じました。


片側だけに理解と忍耐と配慮が求められ、そのほかには選択肢がなかったり、こちらの好意でがまんしたことが当たり前のように片付けられてしまったりする今の不均衡な状態を、これ以上やり過ごさないためです。




と著者が声高に仰るように実践マニュアルを交え、これからどのようにしていけばいいのかが本書のお陰でだいぶ理解できたようには思います。
背中を押されたような気分です。

退くのは私ではない、もうこれ以上自分らしく生きる権利を侵害されない。




本書は、きっとこれから変革をしていく世の中にとって必要なものと思います。
多くの方に読まれることを祈りつつ、まとまりの悪い感想ではありますがこの辺りで。


。* ❤︎… P.S …❤︎*。
気づけば付箋が凄いことになっていました😅









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