片親で育っている子供たち、そして育った大人たちへ

私自身、物心つく頃から片親で、そして障害者の兄がいる家庭だった。

母親は兄の方が大事なんではないかと思うくらい、兄に対しては一生懸命。

兄が入院していた時、小児病棟は面会で子供は入れないので私はいつも外で数時間一人で待たされる。

ずっと一人。先生や看護師さんが「お母さん待ってるの?」って聞いてくれるのが救いだった。

子供にとっての数時間ってとても長いのを大人は知っているのだろうか。

でも文句は言えない。心の中でなんでだろうって思っていても言えなかった。

きっと幼心に車の中で母と過ごせる時間を楽しみにしてたのかも。

喧嘩して兄が悪くても、障害者の兄ではなく悪者はいつも私。

殴られるのもいつも私。

小学校4年生。10歳の時、性的被害にあった。

相手は母が付き合っていた人。

この人は、私が3歳くらいの時、母との性交を見せた人でもある。

3歳の記憶ってあるんだな、って今でも思う。

ヤクルトが用意してあって、それを毎回飲む。その間に二人は性交をしている。

目の前で裸で声を出している。変な大人。

そいつがわたしの寝ている布団に入ってきて、パンツを脱がして触る。

1回だけでなく、2年くらいは続いた。

怖いけど何も言えない。誰にも言えない。

被害にあった次の日は自分が汚らわしい人間になっている気がした。

周りの友人たちはきっと幸せな家庭環境なんだろうな、と思うともっと誰にも言えない状況だった。

理解してくれる人がいないと思ったから。

途中、母とグルで私を排除したいのかとも思った。

親にその男と別れてと言って家から出ていっても会っていたのを知っている。

その時思った。親は私よりも男の方が大事なんだと。

でも子供ながらにシングルで頑張っている母とも思いたかった。

それから私はぐれることはなかったけど、絶対地元を離れようと決めた。

こんな親の元にはいたくなかった。

そして私は15歳で地元を離れた。

離れて住んだ場所で家族の一員として受け入れてくれた家族から初めて家族の愛を受け本当に感謝しかない。

そして今15年ぶりくらいに親と向き合っている。

25歳くらいで一回性的被害のことを電話で言ったけど、言われたのは「なんで今言うの?なんで言わなかったの?あんたはいつも金、金言う」

ガチャンと電話を切られた。

自分さえ良ければいいのか?

40歳になり、今回そのことがトラウマになっていること、全て話した。

今でも夢を見るくらい。

今までどのくらいのお金を精神科やカウンセラー、薬に使ってきたのか。

外車一台買えるくらい。

まだこの戦いは続くし、トラウマは一生消えない。

ただ、片親で苦しんでいる子供や大人たちに言いたい。

親が離婚すると決めたのはあなたのせいじゃない。

離婚するなら、子供優先が当たり前なのに、自分優先、男優先(付き合っている人優先)をしているのは親であってあなたが悪いのではない。

辛かったら、周りの人に話して。

全部自分で受けなくてもいいんだよ。

きちんと子育てをしてもらったと思えるならいいと思う。

でもほったらかしにされていたなら逃げるのも良いんじゃないかな。

親に感謝なんてきれい事はもう背負わなくていいよ。

そしてシングルの親たちへ

子供って大人が思っている以上に状況をわかっています。

離婚しても女でいたいなら、子供をもっと幸せな場所に置いてやってください。

子供に罪はない。

離婚すると決めたのはあなたとパートナー。

それだけは覚えておいてください。

再婚するときも、あなたが中心ではなく、子供を中心に考えてあげてください。


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