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物語製作 参考書

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物語創作につまずいたとき、何も書けなくなってしまったわたしのように、物語製作に迷走している方々の一筋の光になれればと、いろんな小説家さんのプロット制作のお話を集めてみました。 … もっと読む
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最低限のプロットのつくり方・中編

最低限のプロットのつくり方・中編です。 前編はこちら。 プロット最初の一歩前回ご紹介したように、物語は「問題を解決する過程」です。 典型的な長編は四章構成で、章の終わりに問題が解決し、次の章に進みます。 ですので、長編では4回、「問題とその解決」が起こるわけです。 図で見るとわかりやすいでしょう。 盛り上がっているところが、問題を解決する地点です。 プロットづくりの最初の一歩は、この4つの問題を考えることです。 問題を決めるだけで、物語のおおまなかな流れは決ま

【ぽち流】プロットの書き方

私の場合、小説を書くためにプロットを用意するのは必要不可欠な作業です。 これがないと、ストーリーは迷走し、キャラの一貫性が失われ、設定が破綻します。笑 小説を書き始めたばかりの方や、長編を書きたいという方もプロットは用意した方が執筆が格段に楽になると思います。 しかし中にはこう思う方もいるのではないでしょうか。 プロットって本当に役に立つの? 作るの面倒くさいんだけど…。 断言しましょう。 面倒くさがりな人ほど、プロットはちゃんと作った方が後が楽です。 とはいえ、無駄に設

諦めずに書き続けるコツ3つ

私は運よく作家になれましたが、周りにいた作家志望の人たちはほとんどが途中で諦めました。 私のような凡人にとって、作家になるための唯一の戦略は長く書き続けることだったと思います。 今回は諦めずに書き続けるコツをいくつかご紹介します。 諦めないコツ諦めないコツはいろいろな観点から考えることができますが、今回は「環境」「精神」「行動」の3つの観点からご紹介します。 環境を整える: 集中する 精神を整える: 信じる 行動を整える: ペースを守る それぞれ見ていきましょう

「小説を書きたい」とずっと思っているけど怖くて書き始められない人向けの話

崖っぷち作家のニジマルカです。 「小説を書いてみたい」と思っている人はわりと多いと思います。 ただ、ずっと思っているのに、なかなか行動に移せなかったりしますよね。 行動できない理由はさまざまでしょうが、根本的な理由は「怖いから」だと思います。 「書き終えられなかったらどうしよう?」 「ひどい作品しか書けなかったら恥ずかしい」 「才能がないとわかったら悲惨だ」 「書いてみたいけど、怖くて書き始められない」 そういう人にうってつけの方法があるのでご紹介します。 私もず

手軽にできる文章練習法3つ〜小説のちょっとしたコツ

崖っぷち作家のニジマルカです。 小説のちょっとしたコツや小技をご紹介するシリーズ。 今回は「手軽にできる文章練習法3つ」です。 手軽にできる練習法小説の練習で一番効果が高いのは、なんと言っても新人賞に出すことですが、その他にもいろいろと文章の練習をしていました。 練習ばかりしても仕方がないとは言え、練習を習慣にすれば、少なくとも、毎日書いている状態を保てます。 練習よりも「毎日何か書く」ことの方が重要かもしれませんね。 今回は私がやっていた手軽な文章練習を3つご紹

私が見かけた上手くいかない作家志望者さんのタイプ

作家志望者だったころは小説教室にもお世話になりましたし、自分でもちょっとした創作グループ的なものをやっていたことがあります。 それほど多くの作家志望者さんを見てきたわけではないのですが、「この方は上手くいかないかもなあ……」と感じるタイプがいたことも確かです。 偏見かもしれないので全面的に信じないでほしいのですが、今回は自分が出会った上手くいかない作家志望者さんのタイプをご紹介します。 上手くいかないタイプ作品を読んだり、その方と接してみて、「この方は上手くいかないかも

執筆記録をつけよう

定期的に小説を書いているなら、記録をつけてみるといいです。 記録すると自分の執筆速度も分かりますし、計画も立てやすくなります。 今回は記録のつけ方についてです。 記録をつける記録のつけ方は自由ですが、簡単なのは、その日に書いた文字数を記録することです。 スプレッドシートなどに記録していくのがいいでしょう。 執筆文字数を足して、トータル文字数も出していくと便利です。 私はGoogleスプレッドシートに記録しています。 こんな感じです。 今回すごく苦労したので、進

書いている途中で迷ったら

「どちらの展開にしたらいいんだろう?」 「このアイデアの方が良い気がするけど……」 詳細なプロットを作っていても、途中で別のアイデアが浮かんで迷ってしまうことがあると思います。 今回は迷ったときの判断基準の話です。 簡単な判断基準プロットは地図のようなものなので、詳細なプロットを決めてその通り進めば、それほど苦労せずにゴールまでたどり着けます。 ですが、途中で新しいアイデアを思いついてしまい、どうしようか迷ってしまうことがありますよね。 実際のところ、そういった迷い

【プロットづくりで困ったら】 付箋をつかった簡単なプロット作成法

最近、もっとプロットづくりを効率化したくていろいろ試しています。 付箋を使う方法は面倒くさそうで敬遠していたのですが、やってみたら「結構いいかも」と思い直しました。 まだ試行錯誤している最中ですが、ひとまずどんな感じかご紹介します。 準備するもの説明の必要はないでしょうが、準備するものは以下です。 付箋 ペン 付箋を貼れるスペース 付箋は75mm×75mmくらいが使いやすい感じです。 100円ショップにもいろいろありますね。 ペンもなんでもいいです。 本題

プロットを作る狙いと効果について

おはようございます、鳳堂 志幻です。 今回のテーマは「プロットを作る狙いと効果について」です。 プロットとは、簡単にいうと筋立てです。 より分かりやすくかみ砕いていうと『話の筋や論理の展開の仕方』や『作品内容の配列』です。つまり『計画(予定)表』ですね。 言うなれば、料理を作る際の手順を書いているレシピや旅行する時の地図に近いイメージです。 何もヒントにしないで料理するよりもレシピ通りに作る方が安心できますし、旅行の際に手あたり次第に動き回るよりも目的地を決めて歩いた方が

プロットの「最初の三行」の意味

二日前に公開した私のプロットですが、「シーン表」の中の「最初の三行」について補足しておきます。多分、この紹介は初めてだったと思いますので。 なぜ「最初の三行」を作ったか「最初の三行」欄を作ったのは、ある人からの指摘が元でした。 まだ新人賞に応募をしていた頃です。その指摘は 「酒本さんの小説は、パッと読んで、何を書いているのか分からない」というものでした。ショックでした。 ※「最初の三行」の説明をする前に、私のプロットの全体構成がわかる記事をリンクしておきます。未読の方はま

私のプロットを公開します。(『アッコの夏』サマスペ!2)

昨日、作家さん仲間が集まって、かねてから計画のあった【プロット勉強会】を実施しました。その報告をしたところ、思いのほか反響があり、プロットを見たいと言う声をいただきました。 ※貼り付けた懇親会の写真を見た方から「おじさん同士が仲良く呑んでいる風にしか見えないのが(笑)😆」というコメントがあって思ったのですが、確かに仲が良いというか、気心が知れている人でないと自分のプロットを見せたり、意見をもらう気にはならないかもしれません。 プロットは、そのくらい「恥ずかしい」ものなので

うちの小説データの管理法

昨日、作家お仲間と話していたときにスケジュール管理やファイル管理の話になりまして。私がガントチャートでスケジュール管理してるっていうのは前に書いたのですが、ファイルの管理について話したらえらく感心してもらえたので、久々にnoteに書いてみます。 別に特別なことはしてないですし、会社などで普通にやってる人も多いと思うのですがご参考までに。 ◆フォルダとファイル名規則実際に例を見せた方が早いと思うので、概ねこんな感じです。以下は昨年末発売の『ポテトとシェイクの恋のあと』のフォ

プロットをどう作るか<小説の書き方>

同期の作家さんと話すと「プロットってどうやって作ってる?」という会話がよく出ます。小説指南の本を読んでも、これといったルール、正解はないようです。小説家になるために、それぞれに工夫をしているのです。 そこで今日は私がどのようにプロットから本編を作っているか紹介します。(貼った画像は『ロスト・ドッグ』を書いた時のある段階の【シーン表】) 小説作りの工程は大きく【プロット】【本編執筆】【推敲】に分かれると思いますので、この【プロット】から【本編執筆】までです。 ※【推敲】はまた