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小さくなった母の背中

リモートワークが多い私にとって、週1出社の月曜日は特別。
なぜなら、仕事終わりにスタバに行くのを楽しみにしているから。

美味しいほうじ茶ティーラテを飲んでいる間、母から電話があった。

私は今関東に住んでいて、四国にいる母と会う機会は、
社会人になればなるほど少なくなっていた。
大学も県外だったこともありひとり暮らし歴も長い私だが、
学生と社会人のときを比較すると親に対する視点がなんとなく、
変わったような気がする。
だからこそ、毎日LINEや電話をすることを習慣にしている。

今日も母と、今日も仕事の話やらお父さんの悪口やら、愛犬が歳をとってきた話やらをした。

そしたら、「〇〇ちゃん(私)に会いたいわ」と母がポツリ。

さっきの出来事なのに、なんて返したか、覚えてない。
スタバを出て、電車から降りて家に帰るまでの道、涙が出そうになった。

母はだんだん弱くなったように見える。
弟は発達障がいで聞いてて疲れるし、父親は母との話し合いを放棄して話し合いを勝ち負けだと思っているゴミクズだし(父の話になると殺意が湧くのでだいぶ割愛)、ゴミクズを育てた祖父母も嫌い。そしてそばで母を支えられない自分に苛立ちや情けなさを感じている。

前の仕事は航空関係だったので、気軽に飛行機に乗って地元に帰ることができた。
もう今はそんな簡単に帰ることができない。

仕事とモラハラの元彼のストレスが重なり抑うつと診断された昨年から、やっと希死念慮がなくなった数ヶ月前まで。一緒に死んでほしい、と母に縋ってしまった私はもういないけど、私より数百倍つらい思いをしている母になんてことを言ってしまったんだろう、と思っている。

今後の人生を漠然と考えていると、叶えたいこともわずかにあることに気付く。と同時に、みんなが幸せになる方法はないと気付く。

私は母に何ができるのか。
母を傷つける憎い身内からどうやったら守れるか。
私は私に何を与えられるか。

母の背中がすごく小さい。大切な人が当たり前に存在していることは奇跡だ。




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