気が付けばいつも笑顔ではなかった

とりわけネガティブ思考の僕は、思い返すと笑顔ではなかったなと、一日を振り返ることが多かったのです。そんなに簡単に割り切れるものばかりではないと自分に言い訳しては、笑顔が少なかったからといって、反省することも気にすることもありませんでした。

自分の人生にかなりの不満を持っていました。それを何かのせいにしたくていつも何かに不平不満を感じては憤りを感じていたんです。でも、分かっているんです。本当に憤りを感じているのは自分に対してなんです。

悩みもあれば、悲しい出来事もたくさん経験してきました。悔しい思いもたくさんしてきたんです。自分だけがって訳ではないのですが、そんな自分がいつも笑顔でいられる自信がありません。

思い出したんです。学生の頃、大事だから忘れないようにと言われた物を、僕だけが忘れてしまったのです。それを、みんなの前で叱られたことが、ちょっと恥ずかしくて、笑って誤魔化そうとしたんです。その時に、冷静だった先生が、いきなり激しく怒りだしたんです。その時から、自分にとって非を感じたり、引け目や良くないことを感じたときは、絶対に笑わないようにしようと自分に誓いました。

ですので、今の自分の姿を客観的に見た時に、笑ってる場合ではないなと感じたんです。

だからなのか、いつも笑顔でいる人は、何も悩みがないように見えていたんです。能天気なお調子者と非難したこともありました。

不本意ではない問題ばかり

当時のことを思い出すと、僕の中で意図しないことで、問題が良く起きていたのです。仕事であっても、誹謗中傷のようなクレームを受けたりもしました。会社からは理不尽な仕打ちを受けるのです。知り合いから言いがかりを受けることもありました。上手くいきそうなことが、急に立ち入らなくなってしまったこともありました。

当時の僕は、全くその原因が分からなかったのですが、今思えば、ひとつ笑顔でなかったことが考えられるのです。

笑顔でいられない理由が僕にはあったのに、笑顔でないことで、より笑顔を奪っていくものになるのです。そのことに気が付くことが出来なかった僕は、その後に知ることが出来たのです。

同じ時を共有する中で、笑顔であることが、どれだけの影響をもたらすものなのか。

笑顔の意味

僕には友人は少ないのですが、子供の頃から付き合いのある人がいます。その友人は、思い返せばいつも笑顔なんです。その友人を思い浮かべると、笑っている顔しか思い浮かばないのです。ですが、その友人の境遇を僕は知っています。若くしてお父さんを亡くし悲しみの中、大変苦労しているんです。更に言えば、火事によって家を失ったこともありました。そうした出来事は、きっと僕が見えていないところで、想像も出来なほど苦しみをもたらしたんだと思います。それでも、笑顔を絶やさないで見せてくれるのは、相当な努力をしたからこそ乗り越えてきたんだと思います。

それが分かるから、その友人の笑顔を見ていると、自然と勇気づけられるのです。こんなことで、不平不満なんか言ってられないなって、思い直せるのです。

もしも、その友人が笑顔でなかったら、きっと僕は動揺するし、本気で心配しては焦りを感じると思います。そして、本当に助けが必要なのかもしれないと思い、自分を省みずに手を差し伸べるかもしれません。そうでなくても、日頃から、自分に出来ることがあれば、何かできないかという気持ちでいます。こんな僕でも分かち合いたいと思うから、いつまでも友でありたいと思います。

その反面、僕はどうだったのでしょう。笑顔なく不機嫌でいれば、はじめは心配もされるかもしれません。ですが、緊張感を感じさせてしまうのです。同じ空間に一緒にいるだけでも、心も身体も消耗してしまうのです。自分だったら、間違いなく避けるようになるものです。自分も不機嫌になりたくないと言いながら。

いつも人と比べてしまう僕は、彼と自分との差が何かに気が付いた時に、はっとさせられたのでした。

それから、僕もいつも笑顔である為に心掛けているのですが、そう簡単にはいかずに、いつも反省ばかりなんです。思いの外、笑顔でいることって難しいのです。

それから、幾年もたった今でも、いつも笑顔でいるなんて出来る気がしていません。

笑顔でいる人を見れば、単純に素敵な人であるように思うのですが、ひねくれた僕はこう思うのです。この人はとんでもないくらい努力をして苦労を乗り越えてきた人なんだって。

人生って、悲しいこともあります。腹が立つこともあれば、悔しい思いもするものです。誰にだって悩みごとはあります。だから、誰にとっても笑顔でいることはとんでもなく難しいものなんです。

だからこそ、笑顔でいることは沢山の人に良い影響を与えることが出来るのです。周辺を明るくすることが出来るものなのです。あなたが笑顔でいることで救われる人がいるのです。そして、分かち合いたちと思うのは、そんな笑顔でいる人であるのは、間違いないのです。

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最後まで読んで頂きありがとうございます。
今日も自分をご機嫌に。
メルシー