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心の傷はどうやって治せばいいの?

気持ちを吐き出せば、傷は癒えるのか

ずっと過去の辛い出来事が、僕の前に立ち塞がっていました。だから、どうしても、前に一歩踏み出せずにいました。気持ちが塞がっていき、当時は前向きな言葉が何一つ、僕の口から出てくることはありませんでした。

そんな僕を見かねて、友人はこう言うのです。「過去の辛い気持ち吐きだしてしまえば、絶対に楽になれるから、吐きだしなよ」

僕の中で、まだまだ辛い出来事が、昨日のように感じるし、感情もごちゃごちゃしているのに、人に話をすることは、火傷した部分をいじくったり、触ってしまったり、えぐったりするのと同じように感じたのです。

火傷や擦り傷と同じように、心の傷も何かをして治すのではなく、優しく包み込んで、少しずつ自然に自己治癒力に任せて、治していくしかないのだと思います。

要するに自分のペースで、少しずつ心の重荷を下ろしていき、話すことを通して、感情を整理して回復させていくことが出来るというものです。

傷を癒すのに、どうして時間が解決してくれるのか

失恋を忘れるのには、時間が解決してくれるものだとよく言われています。だから、心の傷というものは、時間が経てば癒えるものだと、頭に浮かぶのではないかと思います。

しかし、それがどうしてなのかまでは、理解されている方は少ないのではないかと。

僕なんかは、辛い出来事の後なんかは、もう自分はダメだと、もう二度と立ち上がることは出来ないと思っていました。僕は過去に2度、自ら命を絶とうとしたことがありました。もう自分にはどうすることも出来ないと、ひとり孤独を感じ、生きる価値もないと思ったからです。全てを捨てて楽になりたかったんです。でも、そうはなりませんでした。

その反動は、凄いものでした。家族も会社も何もかも裏切ったその行為は、誰も許すことの出来ないものでした。つい先ほどまで、死のうとしていた自分をこれほどまで責めたことはありませんでした。築いてきたものはみんな壊れてしまいました。これほどまでに、多くの人を巻き込んでしまい傷つけるものだとは思ってもみなかった僕は、もう立ち直れないほど、自分を追い込み、これほどまで自分を憎んだことはありません。

この出来事は、一生消えることのない心の傷となってしまったように感じました。現実的な話、死のうとする前に精神が崩壊したのではなく、安易な自分の行動によっての自責の念に堪えられずに、精神が崩壊してしまったのだと、今は分析しているのです。

当時は、もう僕は立ち直ることが出来ないと思っていました。何を聞かれても、無意識に笑うしか反応することが出来ませんでしたし、いつも誰かに責められている気持ちになり、身体の震えがとまりませんでした。寝ると、これまでの辛い出来事がフラッシュバックするのです。寝るのが怖くて、夜中の間、ずっと周りをうろうろしたこともあります。

しかし、一年が経ち、2年も経てば、その傷も癒えてきていることに気が付きました。どんなに辛い状況であっても、ご飯がのどを通らないくらいでも、時間が経つにつれて、食欲も少しずつ戻ってきましたし、夜寝ることも出来るようになりました。悪夢を見る回数も、少しずつ減るようになりましたし、自分を責める回数も減っていきました。かつては、自分の感情が訳も分からなくて、笑うしかなかったことが、今は、たわいもない話で笑うことが出来るようになったのです。

当時の事は決して忘れることは出来ません。当時の心の傷は消えることはありません。しかし、時間が経てば傷が癒えることは、間違いないようです。

当時の僕は、何も出来ませんでした。人と会話することにおいても、まともに挨拶すらできませんでした。それが、一週間たったら、座って聞くことができるようになっていたり、一ヶ月経てば、会釈が出来るようになり、少しずつ自分の出来ることが、増えていったのでした。

それは、僕自身が毎日ほんの少しずつでも変化しているということです。毎日、同じような日常の中で、自分の変化には、気づきにくいものです。しかし、僕らは同じような毎日であっても、何かを少しずつ感じながら、変化しているのです。

だから、時間が経てば、その過去に対して、成長した自分で向き合うことが出来るというものです。時間が決して解決してくれるものではありません。時間が経つことによって、成長することが出来るから、その視点で過去に向き合えるようになれたということなのです。

心の傷の治し方

そのことを意識してみることができれば、辛い過去が目の前に立ち塞がることを防ぐことが出来るのではないかと思うのです。自分の成長こそ、喜びを感じられるものだからです。

そして、日々の変化や成長を意識することで、気持ちも視点を前を向くことができるのです。未来を見据えて、今に集中することでしか、感じることが出来ないのですから。

そして、もうひとつ。僕らは、見えないかもしれないけれど、常に誰かに支えながら生きているのです。僕はその支え合うことこそ、自分の成長の栄養素となっているのだと思えるのです。つまり、感謝の気持ちを感じる事こそが成長している証なのです。

考えてみて下さい。誰もが未熟だと感じている時は、感謝することが出来たでしょうか。歳を重ねることで、感謝できることが増えたと感じませんか。

成長というものは、確かにスキルや技術の向上のように思えますが、感謝をより感じられるようになることも成長のひとつなんだと僕は考えています。

そう思うと、日々僕らは支えられて生きている地点で、日々成長しているのです。

そして、その感謝の気持ちこそ、心の重荷を下ろすことが出来るのではないかと思うのです。

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