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2020年6月30日にまたここで会おう

故瀧本哲史さんが生前、東京大学で行った講義録が一冊の本として発売された。学生時代、瀧本さんの影響を受けた一人として、発売後すぐにアマゾンで購入した。

昨年8月に47歳という若さで急逝され、訃報を耳にした時は本当に驚いた。これからの時代のことを見据えて、常に一歩、二歩、先を歩んでおられただけに本当に無念。あまりに早すぎる死だった。

講義の締め括りに「ボン・ヴォヤージュ(bon voyage)」、「よき航海をゆけ」という言葉に触れている一節がとても印象的だった。

この言葉、もともとは船長同士の挨拶で、自分の船を持つ船長、つまりは意思決定をする立場にある者同士の挨拶。

互いに自分の判断でリスクを取って航海していることに対する敬意がある故、余計なことは言わずに「ボン・ヴォヤージュ」。

折しも新型コロナウィルス感染拡大で先行き不透明で、見えない出口に不安は募る。しかし、こうした中でもリスクを取って航海に出なければならない。いつまでも停留してはいられない。

瀧本さん、ありがとう。ボン・ヴォヤージュ。




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