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「思い出す」「懐かしい」が脳にもたらす意外なプラス効果。

「思い出す」「懐かしい」が脳にもたらす意外なプラス効果をご存知でしょうか。主に小学生時代から青春時代の事象や情景と再会したときに感じるこの感覚、思わぬプラス効果があるようです。

ミドルエッジには1970~90年代を思い出して懐かしむ記事が多数存在しています。私たちがつい観てしまうのは「思い出す」「懐かしい」感覚を心地よく感じているからかもしれません。

新しい体験でなく過去の回想。一見「懐古主義」「現実逃避」なんて見方もありますが、ミドルエッジを楽しむ方は「そんなの分かってるから」といった前提の方ばかりでしょう。ちょっと缶コーヒーでも飲むような、最近では微妙ですが煙草で一服するような、かといってお酒を飲むほどではない。

十分に現実と将来に向かって生きている日常にあって、息抜き程度の付き合いが心地よく感じる世代になったのだと解釈してもよいと思います。むしろ近年のスマホゲームなどは、よく電車のなかなどで見かけますが「ちょっとした息抜き」の域を越えているようにも思います。

そして、ミドルエッジが醸し出す「思い出す」「懐かしい」が何かしらプラスに作用すれば素敵だなと考えます。

「思い出す」

過去のこと、忘れていたことを心によみがえらせる。「青春時代を―・す」

すっかり忘れていたことを、何かのきっかけで思い出すことがあります。そんなとき、思い出すものは「そのモノ」だけでなく、周囲の情景も含むでしょう。

「懐かしい」

かつて慣れ親しんだ人や事物を思い出して、昔にもどったようで楽しい。「遠い昔が―・く思い出される」

「懐かしい~」とつい口に出てしまいそうになる感情からも、懐かしい感覚には心を開放して満ち足りた気分にさせてくれる力がありそうです。

「思い出す」作業が、脳の活性化トレーニングに繋がることは様々な文献で言われているようです。「ほら、あれ」「なんだっけ」なんて言葉が年とともに増えてきましたが、「思い出す」ことには多少なりともプラスの作用があるのでしょう。ミドルエッジの記事が「思い出す」作業の参考書のようになっているとしたら、メリットがあるのかもしれません。

「懐かしい」がもたらす効能

私などは個人的に「思い出して懐かしい」といった感覚で、「思い出す」「懐かしい」が同居する気がするのですが、「懐かしい」という感情がもたらす効能ということもあるようです。

懐かしい記憶を思い出している時、心理的な快適さを維持でき、さらに実際に、幸せな懐かしい記憶を思い出している時、通常よりも室温を暖かく感じたり、氷水に長く手をつけていられることから、その快適さを感じさせている精神的シュミレーション状態を維持させる為の、恒常性維持機能があることが分かっているという。
ノスタルジーは多くの点で有益であることがわかってきました。自己評価を高めてくれる場合があり、人生の意味を見つけたり、孤独に立ち向かったりするのにも役に立つのだとか。学術誌『Personality and Social Psychology Bulletin』に掲載された研究は、ノスタルジーのおかげで将来を楽観視できる場合があると指摘しています。

ただし、どっぷりと浸かってしまうことは危険を伴うとの意見もあります。
例えばネガティブな過去を引きずってしまうことや、過去を「美化」してしまい、かつての世界にしがみつこうとするなど。そして「過去に浸る」ことが心地よくなりすぎて「新しい思い出を創る=現在」とのバランスがとれなくなってしまうこと。

今を一生懸命に生きているからこそ、「思い出す」「懐かしい」が一服の清涼剤のように心地よいものだということを私たちは理解することで、様々なメリットを享受出来るのかもしれませんね。

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