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こないだ大事な友達に誕生日おめでとうって言ってもらえて、それでもわたしはひきつった笑顔しか返せなかった。それが悲しかった。間違えて生まれてきてかろうじて生きてきた、いまもぎりぎりで生きてる。そんなわたしをおめでとうとは思えなかったんだ。
言葉の水面に石を投げ入れてみる
わたしのなかで波紋が広がっていくと信じて
それでもたまらなく静かな夜は
いつか見た海を想って泣く
いつか握った光を想って泣く
ここ数週間、"わたしにとってのお守り"について書きたくて、でもなかなか書けない日が続いていた。組み立て出すと、端からぽろぽろとこぼれていく感じ。さらさらの砂みたく、言葉に、形におさまってくれない。でも、今日あらたにお守りが増えた。これを待ってたってことだったらいいなと思う。
誕生日が苦手だった。友人の誕生日はうれしい。どうか愛よ降り注げ、と願う。けどじぶんを祝福することに関しては私は希薄で、いつも居心地が悪く。でも、今年ある友人が「一年間おつかれさま」と言ってくれた。この一年のじぶんを労っていいんだと思うと、はじめて楽だ。懸命に生きてきたね、えらい。
書いては消し。手を止め、息を吐き。心に確認をとる。そんなことを繰り返している。今朝はひさしぶりにパワフルなものをたべれる予感がして、たまごサンドをつくった。火からあげるのが早くて、たまごがとろとろすぎて沈んでしまったけれど、見た目もたべにくさも、ぜんぶ含めておいしいね。
おかしづくり続いています。これは、朝を待つスコーン。そろそろ言葉にしたいなと思っている、いろんなこと。けれどもうすこし温める。いい夢を。
大きな生き物が眠っているみたい、いい夢を。
わたしの詩集 12 ふたり
顔をあわせれば
ぼくらどうかしてる
かみあわない会話
季節ももう
呆れはじめて
大事にしたいほど
ぼくらおかしくなる
不都合な真実
おなかすかせて
こっち見てる
きっとすこし
つかれてしまった
さきに行ってて
うんと遠くへ
約束もしないしさせない
それくらいがちょうどいい
どうしようもないほどに
わたしの詩集 11 再会
悲しい音が鳴ったから
手を止めた
そうするのが自然だった
波がうがつ船底
こぼれゆくままの光る砂
なにもしなくていい
いまはただ眠ってて
せめてものねがい
聞きいれて
きみはよくやってる
言葉に託してる
だれもが
熱い瓦礫の上を
歩けという
この国にはとうに
神さまはいないから
なにもしなくていい
いまはただ眠ってて
せめてものねがい
この先に
ひかりを
すべてを許せる
一筋のひかりを
帰れる場所・帰りたいと思える場所を現実世界や心の中に持てていることは、当たり前じゃない。
そして、そのような場所を持てなかったことから生じる精神的な弊害や可能性の損失を、本人の自己責任として語られることに、わたしたちは怒っていいのだと思う。どうにか光をあてられないかと考える日々。
わたしの詩集 10 約束はできない
木でできた椅子と暮らす
浮遊する日曜日
光にすけたコップ
いつかの水面のようだね
せっかく晴れたから
ひさしぶりに布団ほそっか
今日の夜はほんのすこし
やさしくなれそうな
必死なのこう見えて
ひどい言葉ぶつけぬよう
首が折れた扇風機
捨てられないな
ずっとこうだよ
だからまあ
しばらく帰らないよ
そのうち帰るよ
約束はできないけど
わたしの詩集 9 祝福
あこがれてた ワンピース
本当は かわいいものがすき
どんなきみにも 降りそそぐ
祝福は
だから そのまま
暑い夏は ひざしにらんで
泣くときは 子どもみたく
大きな声で 泣いてね
きみの言葉は 正しい重さ
正しい重さで あってね
触り始めてみた ギター
途中で 飽きてもいいからね
どんなきみにも 降りそそぐ
祝福は
だから そのまま
暑い夏は ひざしにらんで
泣くときは 子どもみ