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多摩美術大学 TCL Day3 Day4

前回に続き、TCLの気づきを書いていこうと思います。

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Day3 AM

3日目は永井教授のデザイン経営とは何か?という講義から始まります。

教室の中で、「デザイン」がないものは何か?と問われ、何もないことを知ります。なぜかというと、デザインの対義語は⇔「自然」であり=人の手が加えられていないもの。身の回りの空以外は、デザインされていると。(大学校舎の緑ですら、人間が手を加えている)

「デザイン」の語源は14世紀のラテン語で、「計画にもとづき作ること」だそうです。よくモノとかカタチのデザインに目が行きやすいのですが、計画や意図に本質があると、教わりました。

また、考えのデザイン と カタチのデザイン の2つの概念がある事を知っておくとよいと。

デザイン思考で大事なことは、Feel・Imagine・Create(感じて、想像して、世の中に提案する)ことらしいので、やはり自分の気持ち、気づきを大切にしていこうと思います。

その後、元無印良品(現積水ハウス)のデザイナーである矢野直子さんのお話をお聞きしました。 

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無印良品時代のデザインへの考え方や、フィンランド生活で学んだこと、ラグジュアリーなモノづくりのB級品を、どうデザインで新たな価値をつけていくか、などを教えていただきました。

大切にしていることは、これでいい、を軸にいいものを知り、そして削ぎ落とすこと、素材の特性を見極めること、川上にさかのぼること(工場に出向いて現場をみる) だそうです。

デザインは、人と空間に寄り添っていくか(小型家電など)、壁に近く、馴染んで存在を消すか(TVなど)のどっちかしかないとのこと。どちらにしても、人間の生活に溶け込んでいくぐらい自然なものが、いいのかなと思いました。

前回の授業で知った、GACHAプロジェクトにも関わっていらっしゃったそうなのですが、コロコロ走る幸せな街づくりの形が目的であって、きれいに仕上げるのは手段でしかないというお言葉が印象的でした。これからはお仕事を形→空気、住まい、環境、生活公共空間の方のデザインにシフトされていくそうです。

たしかに、街中がもっと美しくデザインされていると、より外に出るのが楽しくなるんじゃないかなと感じます。日本にも自動運転GACHA、早く登場してほしいです。

Day3 PM

午後は、KESIKIの石川俊祐さんから、デザイン経営がすぐれている会社の事例を学びつつ、チームの「問い」を設計することに時間を使いました。

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問いの作り方の手順としては、

1)発見して
2)結晶化して
3)アイデアをコンセプトにして
4) 作る・伝える となります。
最初はいろいろ発散して徐々に収束していくため、複数の問い、仮説をもつことが重要とのことです。

日々の暮らしで感じた「違和感」をシェアしたり、どういった会社が好きで嫌いで、ということを言語化することで、チームメンバーがどのような価値観を持っているかを知ったりというワークも挟みながら、どのような問いが最適か、考えていきました。

■問いの4つのポイント 
1)パワフルクエスチョン(自分たちなりの解釈と問い)
※良い問いは、既成概念にチャレンジする サイズ感は大きすぎても小さすぎてもNG

〇チェックリスト
どんな既成概念を壊しているか?
これから研究を続ける価値があるか?
人々の生活を本当に良くするか?

2)Build to think 作りながら考える
3)ミッション ビジョン&ビーコン
4)Power Of Esthetic 見た目やバランスも含めた美  

そして、問いをブラッシュアップさせるために使うフレームワークは下記。

「どのようにすれば誰・何に対して、何をどのようにすることで、インパクトある変化をさせることができるだろうか?」

なかなかこれだ!と思うのを見つけるのは難しいなーと思いつつ、3日目を終えました。


Day4 AM

4日目は富士フイルム 小島健嗣さんから、デザイン経営 実践のお話。

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フィルムやチェキ、化粧品、ゼラチンからの再生医療への進出など、自分たちの強みをきちんと理解することで、イノベーションを起こせた事例というのを多々教えていただきました。
創業地が🗻の麓なのも、水がきれいだからという理由だけではなく、かぐや姫=光 の麓からというのも素敵でした。ストーリーって人の心に残りやすいですし、大事だなあと、改めて感じました。

■大事な考え 
1)問いを立てる 
2)アナロジー的思考(そもそもーーー実は、、、だから~~~) 
3)内発的動機

■イノベーションリーダーとは
これまで経験したことないことに対し判断して、チームやプロジェクトを前に進める決断ができる人 
1)答えのない問いに答える 
2)多様なメンバーをまとめる 
3)期限内に成果を出す 
4)持続可能性を高める 
そして自分の想いをもって、お互いをリスペクトしあう。

これからますます答えのない時代に入っていきますが、自分を信じて随時「決める」ことをしていこうと思います。

また、楽譜を読んだりするのも、財務諸表や法律、企画書を読むのも同じ。美しいもの、きれいなものは綺麗。よって、論理性と感性、ビジネスとアート、構想力と感性のバランスを取ることが大事だそうです。

Day4 PM

午後は、KESIKIの石川俊祐さんの講義の後、自分たちが設定した「問い」に、様々なアイディアを重ねていって、ひたすら解決策のブラッシュアップです。

「どのようにすれば、住んでいる場所にしばられている人に、暮らす場所や働きかたが自由に選べることで、より豊かな人生を送ってもらうことができそうだろうか?」

という問いで、考えていきました。

■デザインリサーチ(探求型のリサーチ)⇔マーケットリサーチ
1)N=1,個々への注目。行為・行動をみる。
2)なるべく日常の環境下で 
3)対話であり、相手ありき 
4)共感する・主観を重視 
5)リサーチ・テストは必要であれば常に実施

■実験するアイディアの選び方
1)課題を明確に解決するか? 
2)ユーザーにポジティブなインパクトがあるか? 
3)チームがわくわくするアイディアか?

■コンセプトのブラッシュアップ法
1)ユーザーへの解像度 
2)ユーザーへのUX 
3)自分たちはどうユニークか?

次回に向けて

1)ユーザーインタビューのリクルーティングをする 
2)ユーザーインタビュー準備をする 
3)コンセプトのブラッシュアップにつながるリサーチをする


毎週いろんなことを学んで、実践してというのは結構大変だということに気が付いてきましたが、、なんとか吸収していきたいと思います~!





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