【思考法】アブダクション
アブダクション(abduction)とは
アブダクション(abduction)は、「逆行推論」ともいわれます。19世紀後半から20世紀前半に活躍したアメリカの哲学者・論理学者であるチャールズ・サンダース・パースが提唱したといわれています。
観察された事実や現象に対して、可能性の高い仮説や推論を立てる思考法です。演繹法が前提となる事象に規則を適用して結論を得るのに対し、結論となる事象に規則を適用して前提を推論する方法です。
演繹法 前提事象 → 結論
アブダクション 結果事象 → 前提推論
アブダクションの具体例
(結果)朝起きたら庭に雪が積もっていた
(推論)昨日の夜に雪が降ったからだろうか(結果)道端で子供が泣いている。横には子供用の自転車が倒れている
(推論)子供が泣いているのは、自転車から落ちて怪我をしたからだ(結果)ある人が頭痛を訴える。その人は最近ストレスが多かった
(推論)その人の頭痛はストレスが原因だ(結果)ある植物が変わった形をしている。その植物は放射能汚染された土地に生えている。
(推論)その植物の形は放射能の影響を受けたからだ
類似の思考法との違い
アブダクションは、演繹法や帰納法と違って、事実や現象に対して仮説を立てるだけで、それが真実であるとは断言しません。アブダクションは、可能性の高い原因の仮説を探求するための手段であり、その仮説を検証するためには、さらに演繹法や帰納法を用いる必要があります。
アブダクションは、新しい発見や創造的な解決策を生み出すために有効な思考法です。アブダクションでは、既存の知識や常識にとらわれずに、様々な角度から物事を発見することができます。アブダクションは、科学的な探究やデザイン思考などの多くの分野で活用されています。
アダクションの詳しい解説や例については、以下のサイトを参考にしてください。
参照サイト
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