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エッセイ

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その瞬間に思ったことを書いた記事の詰め合わせです。 1つあたりの記事の分量は短めです。
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記事一覧

生徒に好かれる先生とは

先日ふと思ったことを。 勤務している中学校に、定年退職を迎えて、再任用される先生や非常勤講師として60歳を超えても生徒の成長を見るのが好きだという先生方が何人かいる。本当にありがたいことだ。 その中に私が尊敬する先生がいるのだが、その先生、怒るとめちゃめちゃ恐い。今の先生は生徒を人前で叱ることはそんなにしないけど、その先生はしっかり叱る。その生徒が泣いても無駄。他の先生に対しても、お構いなくダメなものはダメとこんこんと叱る。生徒の前でも関係ない。 「うその涙は見せなくて

教育の73%は授業

僕の勤める中学校では、8:20から学校がはじまり、15:10 には帰りの会が終わる。 始業から終業まで、410 分間だ。この 410 間の教育活動の内訳は次の通りだ。 学校で過ごす時間の 73% が授業なのだ。この記事で僕が言いたいことは「授業で子どもを育てていこうぜ」ということだ。 学級づくりも生徒指導も道徳教育も ホームルームや総合の時間、朝の会、帰りの会にのみ行われるものではない。 生き生きとした学級を特別活動だけでにつくれるはずはないし、生徒たちが安心感をもて

Twitterは、アップデートする教科書だ。

Twitterに投稿されてる教員の方々の「つぶやき」は面白い。 教育関係の書籍よりも、ためになると感じることが、しばしばありますね。 最近の教育書籍は、理論多め。 まわりくどめ。文章長め。 「どのようにして生徒に分かりやすく伝えるか」という内容が書かれた本の文章を読んだことがありました。 文がまわりくどすぎて、読者に伝わってこないという矛盾。文字数を稼いでいるのだろうか。 例えると「トヨタで学んだ”紙1枚”にまとめる技術」という本のページ数が210ページあるみたいな

教員の心は、いつまでも若い。

夏休みの登校日、久しぶりにクラスメイトが集まった。 この時期の定番。夏休みの思い出30秒スピーチ を教室で開催。 説明しよう。夏休みの思い出30秒スピーチとは 30秒程度で夏の思い出を話す。 1個の体験に絞って詳しく話しても良いし、複数の体験を話しても良い。 オチはなくても良い。 教卓の前で話す。 と、いたってシンプルな催しである。 シンプルだが、これが面白い。 生徒それぞれの 予想だにしない体験がクラスメイトを惹きつける。聞く生徒のリアクションもよくて、教

貰う手紙は3種類ある【教員 卒業式】

先日、僕の勤める公立中学校で卒業式が行われ、私自身たくさんの生徒と保護者から手紙を貰いました。 その中で、3種類の手紙があることに気付きました。 手紙を貰うことが目的で仕事はしません。でも卒業式の日、手紙を貰うと自分の頑張りが認められたようで嬉しいです。 この記事が、1年後、生徒や保護者から手紙を貰えるような教員生活を送るヒントとなれば幸いです。 ■3種類の手紙 ❶学年教員全員への手紙【生徒から】 先生たちが大好きな生徒(99%女子)は、もれなくどの先生にも手紙を

離任しました【中学校教員】

教師の言葉を、最も生徒の心に刺すことができる機会。 それは 離任式です。 僕は3月25日をもって5年間勤務した〇〇中学校を離任することになりました。この記事では、生徒への最後の挨拶と、今の気持ちを書いています。 ■離任式の挨拶5年間お世話になりました。この5年間の学校生活を送る中で「〇〇中生は2パターンいる」ということに気付きました。 それは、強い人 と 優しい人 がいるということです。 強い人は、どんどん挑戦していって、とてつもない量の努力ができる人。 優しい人

”ことわざ”は仕事の本質【教師の失敗談】

「実際、よくあることだよね~」 ということが何百年と語り継がれてきたから、令和の時代にも”ことわざ”が残っているのだと思う。 今もなお辞書から消えることない”ことわざ”は、世の本質を表している。 逆に「実際、あんま無いよね。」という”ことわざ”は語り継がれることはなく、消えた言葉もあるらしい。 この記事では、”急がば回れ”という”ことわざ”を痛快したエピソードを紹介します。 教員のみなさま。 「あほやな~、自分は絶対に気を付けよう。」という気持ちで読んでください。

体調悪いなら無理しないで。この一言でトラブル発生【教師の失敗談】

「体調悪いなら無理しないで」 この声かけで生まれたトラブルがある! なんでやねん! コロナの感染防止策として、体調不良の生徒は登校しないようにと教員は生徒に呼びかけているのだが、注意が必要です。 トラブルを生まない一手を先に打っておく必要があるのです。その一手を紹介します。 ■実際にあった事例ある女子生徒が咳をしていた。 僕の同僚の先生は、その生徒に対して「無理したあかんで。咳とかの風邪症状があったらお家で休んでよ。 今はどの生徒にも、風邪の症状がある場合は登校しな

教えなあかんけど・・・

ついに、明日の授業( 中1数学 )で、"例のあの文字"を教える時がきた。 「中学数学では、円周率は3.14ではありません。」 「 π です。」 ■「パイ」言いたくないなー笑。クラスの一部の男子がニヤニヤして、友達と目くばせする映像が浮かんでくる。 そんな男子を見て、がんばって見て見ぬフリをする女子の顔が浮かんでくる。 ニヤニヤしている男子をオープンにイジって、教室の空気を笑いに変えたいが、それを嫌がる女子もいるからイジリにくい。 打つ手なし。 仕事柄、何千回「パ

あだ名を禁止すると子供は育たない【教員】

「あだ名禁止」「さん付け奨励」という小学校の方針が、今になって物議をかもしています。 あだ名禁止の理由は、「人から呼ばれて嫌なあだ名を封じ、嫌な思いをする生徒を出さない」ためです。 あだ名を禁止すれば、心ないあだ名をきっかけにしたトラブルはなくなります。トラブル処理に時間がかかるということもあって(ただでさえ教員は超過勤務)、学校が禁止と掲げる方針には痛いほど理解できます。 ”さん付け奨励”の理由は「より平等になり、性的マイノリティーの人々への配慮になる」ためです。

コロナの勢いは机に表れる。

先日、教員ならではのデスク周りという記事を書きました。(記事が思ったより好評でめっちゃ嬉しい) ”デスクをきれいにしましょう”というメッセージと手法を記事に書いたのですが、コロナの勢いによって、僕のデスクは今日とんでもないことになっていました。 ■4日間ぶりの学校夏休みに入りゆっくりしていました。 今日、久しぶりに学校に行き、職員室に入ると・・・自分の机に”おふだ”が貼られているではありませんか。それも6枚ほど。 デスクにつき、そのお札が ”僕宛ての電話のメモ” であ