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心身ともにリラックスすることが幸せの源

「幸せを感じるためには何が必要か」という問いに対しては、今現在は「心身ともにリラックスしていること」と答えます。

身体が緊張状態になると幸せを感じにくい

まず身体が緊張状態、つまり副交感神経がうまく機能していないときは、幸せを感じにくいように思います。想像してみてください。原始人がマンモスと戦うときに「幸せだなー」とのんびりしていたら、きっとマンモスに踏みつけられてしまいますよね。戦いに勝つために、あえて緊張状態に身を置き、集中力を高めているのですし、そんなときに幸せを感じにくいのは当たり前だと思います。

私たち現代人はマンモスを狩ることはありませんが、運動不足や肥満、ビタミン不足や、首や肩のコリなどで、身体が緊張状態になってしまい、幸せを感じにくくなってしまう可能性があるのではないかと思っています。特に、自律神経失調症になってしまうと、副交感神経がうまく機能せず、本来であればリラックスしている睡眠時にも脳が活発になって睡眠の質が低下したり、不眠症になったりする原因にもなります。まるで24時間マンモスと戦っているようなものです。それが続けば、適応障害やうつ病などにもなってしまうリスクさえあるのではないかと思っています。

心が緊張状態でも幸せを感じにくい

また、心が緊張状態になることでも、幸せを感じにくくなってしまうのではないかと思います。先ほども言ったように、現代人にはマンモスを狩る機会はありませんが、将来への不安、対人関係、仕事やお金、病気のことなど、目に見えないマンモスが襲ってくるようになりました。その目に見えない戦いに負けないように、言葉というカンフル剤を使って、緊張状態を作り出し、自分を守ろうとする働きが脳(心)にはあると思っています。

例えば、「失敗をしたらダメ人間だ」「人に好かれなければならない」といったような極端な考え方は、交感神経の機能を優位にする、暗号(キーワード)のようなものなのではないかと思っています。しかし、その極端な考え方が自分を縛るようになると、まるで24時間マンモスと戦っているかのように、常に緊張状態になってしまうので、幸せを感じにくい状態を生み出してしまいますし、自律神経失調症を招いてしまうのではないかと思います。

一方で、「きっと大丈夫」「なんとかなるさ」という言葉を唱えて、「自信」を持つことは、副交感神経を優位にして、リラックスさせる効果があるのではないかと思います。もちろん、高齢者ドライバーのように自信満々で運転して事故を起こすのは考えものですが、リラックスしても良いタイミング(休憩中や睡眠時間など)や、パフォーマンスを上げるためにリラックスすることが必要なとき(試験や試合など)については、「自信」を持つことも重要かもしれません。

心身ともに留意することが大切

これらの理由のため、なるべく副交感神経の働きを正常化して、心身ともにリラックスできる時間を少しでも増やしてあげることが、幸せを感じるために必要なことなのではないかと思っています。

特に重要なのが、「心身ともに」ということです。身体とメンタル面の両方に留意する必要があります。身体の健康だけに気を配っても、心の中に緊張状態を作り出してしまう場合は、ただの不機嫌なスポーツマンになってしまうだけですし、考え方や思考法をどれだけ改善しても、身体が緊張状態なのであれば、不幸せそうな心理カウンセラーのようになってしまうだけです。それはいずれも、チグハグです。

実体験

自分の実体験をお話すると、私が双極性障害と診断されて休職してしばらくの間は、「自分の考え方に問題がある」と思い、色んな心理学書や治療本を読み漁りました。確かに、それで良くなった部分はたくさんありますが、何となくスッキリしない不調が続きました。首のコリが限界を迎え、たまたまクーポンがあったので、試しに接骨院にいったところ、「胸鎖乳突筋が異様に固くなっている」と診断されました。交感神経線維が非常に豊富な筋肉のため、自律神経に問題がある方は、胸鎖乳突筋が凝っている場合が多いという説明を受けました。そのとき、はじめて自律神失調症にもなっているのではないかということに気がつきました。

それ以降は、胸鎖乳突筋が凝らないように、そして自律神経の調子を整えるために、以下の生活習慣に気をつけたところ、体調が少しずつ改善していきました。

・ストレートネックは胸鎖乳突筋が凝る一番の原因なので、スマホを見る時間を極力減らし、なるべくパソコンで文章を書くようにした。

・背筋や肩甲骨まわりの筋肉が弱いと猫背なって胸鎖乳突筋に負担がかかるので、毎日ダンベルを使ったトレーニングやストレッチをするようになった。

・乳酸菌が入っている納豆やキムチをとったり、ビタミンを意識した食事をするようになった。

※参考文献
松井孝嘉『首こりは万病のもと』
アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』
Matty『足ツボ10分間解毒マッサージ』
奥平智之『ココロの不調回復 食べてうつぬけ』

とはいっても…

もちろん、いろんなことに気をつけても、調子が悪くなるときはあります。それは、双極性障害だからということもありますが、別になんの診断名が付いていない人も、多少の浮き沈みはあると思います。私も1ヶ月に3日ほどは鬱症状で動けなくなる時があります。

しかし、そんなときに自分を責めてしまうと、リラックスできないので、1ミリも得しません。表現が合っているかはわかりませんが、気持ちの浮き沈みは、月の満ち欠けと同じだと思っています。三日月はいつもより小さく見えて、満月はとても大きく見えます。しかし、目に見えないだけで、どちらも同じ大きさです。それと同じように、鬱の時は自分がちっぽけに見えて、生きている価値がないように感じてしまいますが、その時はただそう感じているだけで、実際は元気なときと特に変わりはないはずです。

そして、三日月を無理やり満月にすることなんて無理なんだから、ただ時間が過ぎ去るのをそっと待っていればいい。そう思えば、自分を責めずにリラックスできるのではないかと思います。

一番自律神経に良くないのは…

また、もっとも交感神経が優位になってしまうのでは、誰かを恨んでいたり、怒っているときです。まさしく臨戦態勢に入ってしまうので、24時間リラックスすることができなくなります。自分の場合は、両親や上司に対する怒りを数年間抱えていましたが、最近になって、ようやく手放すことができました。それ以来、体調は改善しました。

なお、「許す」と「手放す」は違うように思います。「手放す」という感覚は、良く言えば、相手の言動を「尊重する」ことで、悪く言えば「切り離す」行為に近いと思っています。相手がどうしようと関係ない、と思うことができれば、自他の区別ができるので、相手に期待をすることもなければ、失望することもないんですね。変に「許す」ことを目指してしまうと、人格者にでもならないといけなくなるので、難易度が高すぎます。「許せない」という気持ちは無理に消そうとすると、火を素手で消そうとするかのようで、火傷してしまいます。どっちかというと、「許す」というのは、自然と火が消えるのを待つかのように、時間が必要なのだと思います。不可抗力ですね。

また、「手放す」を実行するためには、傷ついた過去を悔やむのではなくて、それを乗り越えた自分を誇りに思うといった、過去の自分、今の自分を大事にするという意識が必要不可欠です。現に、いろんなことがあっても、生きているという事実は、紛れも無い事実ですから。

まとめ

ということで、身体と心の両方に留意して、なるべく副交感神経を優位にするような健康習慣や考え方などを身につけることが、幸せを感じやすくするために必要なことなのではないでしょうか、というお話でした。(あくまで自分の体験をもとに書いていますので、個人差がもちろんあると思いますし、絶対正しいということではないので、その点、ご理解いただけると幸いです。)

最後までご覧いただきありがとうございました。


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