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そんな春にするって、決めた

"一番弱い自分を見せられる存在も大事だけど、この人の前では一番綺麗でいたいって毎日を朗らかに健やかに過ごす努力ができることも大事だよね。"

この言葉をふっとこころに蘇らせ意を決したのはいいものの、桜が咲くまえに花びらはひらひらと散った。

青い鮮やかなブルーモーメントに暖かな昼間の日差しと冬のなごりが頬をなでる冷たい風。

入り混じった季節と、別れの匂い。

寂しさや苦しさに負けて、相手に寄りかかりたくなるとき。自分の足だけでは立てないとき。素直に甘えるってなんだろう。人に頼るってなんだろう。

自立と依存って、なんだろう。


***


自分を大切にすることが、周りの人を大切にするということです。


中学生のとき、全校集会でマイクを伝い体育館に響いた校長先生の言葉を今でも覚えている。緑色の生地にベットリした黄色のローマ字で学校名が書かれているジャージ姿の自分。

「なんで自分を大切にすると周りの人も大切にできるんだろう?自分を大切にしてるだけじゃ自己中なんじゃないの?理屈がよくわからない...」

たしか、こんなふうに頭の中にハテナがたくさん出没したんだった。解決できないままその場をやり過ごしたシコリが今でも記憶として残っているのだろう。

今ならわかる。自分が元気でいるだけで、周りを笑顔にする。弱ってる姿を見せると心配させひどくなると悲しませる。だから、元気に生きていることは周りの人を悲しませないという意味で大切にしているということなのだろう。


校長先生の言っていた言葉は、生きていくうえで大事なことばかりだったのもしれない。


それでも、人生には楽しいときもあれば辛いときもある。これは避けられない自然なことで、ポジティブになりネガテイブになりそのシーソーの振り幅はひとりひとり違えど必ずある。

周りの人を大切にするうえで本当に大事なのは、元気なときもそうでないときも、手をとって一緒に歩いくことなんじゃないかなと思う。

結婚式の誓いでは、病めるときも健やかなるときもと言うけれど責任を持つとはいつどんなときもその手を離さず一緒に歩いていく覚悟のことで。それを貫き通せて初めて、隣にいる人はこころから安心して笑ってくれるのではないだろうか。

どんなわたしでも、大丈夫だ。と。


きっと、誰とでもできるわけじゃない。

あなたとだから、デコボコ道も歩きたい。そう思える人と生きていくために、自分の足で歩ける自分でいること。大切な人の手をとって歩ける自分でいること。

支え合える自分になることが、自立なのかな。

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