みたらしちゃん(22)

みたらしちゃんは存在していません

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世界一周 懐古の旅

8歳のとき、母親に言わず父親の家に行った。 別に理由などない。強いて言うなら、ただ会いたかった。 余談だが、私のガニ股は父親譲りである。 その夜、突然父親の家の玄関をバンバンと叩く音が聞こえた。 「返せ!!うちの子を返せ!!」 母親だった。 私が父親に誘拐されたのだと思ったらしい。 母親にも父親にも近所の人たちにも、悪かったなと思いながら帰った。 13歳のとき、カースト上位の女の子たちに目をつけられた。 余談だが、みたらしちゃんという名前にしているのは、その頃

    • 世界で1番

      チューリップってなんであんなに可愛いんかな。 ツンと上を向くいじらしさと波打つ葉の妖艶さ、鮮彩な光景に心が踊る。 チューリップはずっと大好き。お花の中で1番大好き。 この「1番」っていうのは、私が知ってるお花の中で1番って意味もあるけど、私がまだ知らないお花も全部ひっくるめて、今後出会う全てのお花の中で、その中で1番大好きって意味でもある。 この先、どんな綺麗なお花と出会ったとしても、それでも1番大好きってこと。 世界で1番大好き。つまりそういうこと。

      • ずっとなんてないのは分かってるけど、それでも私が「ずっと」って言うのは、おまじないというか、祈りに近いものだよ 人生最大のずっとを願ってるんだよ

        劣等感が強ければ強いほどっていうか、暗ければ暗いほど、深ければ深いほど魅力的に感じる。 なんか、深海みたいで。 深海って、ほとんど解明されてないらしいね。 アナタみたいじゃん。何も知らないかも、アナタのこと。 もっと教えてほしいな。 アナタの深海。暗く光る深海。 私に潜らせてよ。 どんな劣等感を抱いてるのか、教えて。

        • ストロベリーフィールズ

          体温が高い人と手を繋ぐと、お風呂に入っている気分になって気持ちがいい。 パフェを食べるときは、必ずクルクル回してから食べる。 その方が美味しくなる気がするし、絶景を一望してから頂くのがパフェへの礼儀。 京都がすごく好きだった。 住んでいるのは大阪だけど、画面に映る京都の晴れマークに視線が奪われるし、何回スクロールしても、京都のおすすめのごはん屋さんばかりが出てくるようになった。 反省しなさいと言われるけど、何に反省するの。私に生まれてきたこと? 毎日消えたかったけど、

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        世界一周 懐古の旅

          このまま

          散った先が地獄なのは確定してるとして、私ぐらい数多の罪を持ち合わせていると、私のような科人でも迎えてくれる大地獄がはたして存在するのだろうかと不安になる。 もしあったとしたら、奥の奥に待つのはきっと正義側でいたかった私だろうな。 道連れにしてしまって申し訳ない。そっちで息ができなくて申し訳ない。 私がもう少し弱かったらよかったのに。 お前がもう少し強かったらよかったのに。

          天体衝突、1番近いところで

          走るのも、本を読むのも、食べるのも、喋るのも、恋をするのも、家を出るのも、私より全部早かった。 何をするにも早いところが素敵だったけど、なにもそんなに早く飛ばなくたってよかったのに。 10月。 私らの身体はみんな星屑からできていると教えてくれた。 左と右の手、それぞれ違う物質の星屑が集まってできたらしい。 私の手を握るとき、ビックバンやねと囁きながら笑った。少し違うと思ったが、正しいとも思った。あれ以上の儚さったらない。 私の銀河とあの人の銀河がぶつかって、そこからまた

          天体衝突、1番近いところで

          異国の夢

          川が本当に好きで、川のキラキラを見る度にすごく嬉しくなる。 ブラブラ歩きながら夜の鴨川を見ているとき、ふと思った。 私が私じゃなくなるとき、次はきっと川になるんだ。 将来私は川になるから、そのときは泳ぎにきてほしいと隣で歩く人に伝えた。 隣の人はフフと笑って、じゃあおれはソフトクリームにでもなろうかなと言った。 永遠なんてものはないから、だから愛おしい。 川も人も、知って感じてしまった以上どんな形であれ別れが来るから、だから、愛おしい。

          リヒト

          多感な時期に出会った大好きな友だちとは、もう連絡がとれない。 私のことを師匠と呼んでくれた。 理由は内緒。でも、私が彼の心に響くようなことを言ったらしい。 私を彼の師匠にしてくれた。嬉しかった。 馬鹿にされてばっかりだった低くて通らない声を、世界で唯一、彼だけは、可愛いと言ってくれた。 きっと何気ないひと言だったと思うけれど、私の心にずっと残ってる。 私が師匠なら、アナタはヒーローだな。 彼の2年前のツイートをブックマークしている。 「生きてます」の言葉を見返す度、何だ

          眩しいですあまりにも

          私だって、両親に挟まれて歩く夕方、両手を握られ持ち上げてもらった経験がある。 誰がどう見ても、あれほど幸せな家族はなかった。 8歳の誕生日、その手が片方なくなり、持ち上げてくれてもバランスが崩れて不安定になった。 その日からは持ち上げてくれとせがむこともやめた。虚しくなるから。 「お前も女やねんから、お母さんには負けるなよ」 いよいよ私らは家族ではなくなるのだと悟った瞬間だった。 兄は、家族で過ごした時間が私より5年長いから、家族が離れるのは不服そうだったが、私はもう

          眩しいですあまりにも

          クソみそ

          生きることって、自分を好いてくれてる人にとっては最大の愛になるし、自分を嫌ってる人にとっては最大の嫌がらせになる 生きてて損することなんて本来無いはずなんだよな〜

          私を始めた人

          私がまだ子宮の中でぬくぬくと生きてた頃、母親はいつも通りぷかぷかタバコを吸っていたらしい。 私が馬鹿である理由を探してしまうとき、いつもこれが頭に浮かぶ。 それと同時に、口紅が付かないように気を付けて私の頬に落としてくれた唇の軽さを覚えている。 夏に一度だけ塗ってくれたペディキュアのオレンジ色を覚えている。 母親は、春の雷みたいな人だった。 本当は、私もみんなみたいに毎日違う服が着たかった。好きな髪型をしたかった。 私は母親の宝物だから、何を言われても大丈夫。 全く身

          正直すぎるぜ兄さん

          仲良くなりたかったけどもう駄目だね 人生は一期一会がいっぱいだ

          正直すぎるぜ兄さん

          キラキラ

          私が見てきた世界の中で1番綺麗な場所は、自転車で5分もかからないところにある。 ここは、この世に存在する天国。 落ち込んだらここに来る。 阪急電車の走る音と、車体に反射する夕日をまじまじと見るのは、この河川敷に来たときだけ。 ずっと遠くまで広がるシロツメクサが風で揺れる。 小さい頃、シロツメクサで冠を作ってもらったことがある。 私のために犠牲になってしまった花は、大変綺麗だった。 沢山の犠牲とエゴを土台に、私は生きてきた。 川のキラキラが大好き。優しい風が大好き。

          春の夕方、気持ちがよすぎる

          まだらな雲の間に飛行機が見えて、もっと向こうには白い月がいた。 私を乗せて、そのまま月まで行ってくれないですかえ。 近所のチューリップはほぼ全部なくなっていたけど、またいつか姿を見せてくれたらいい。 チューリップは大好き。 広い広いチューリップ畑で終わりたい。 春に吹く軽い風は、もうすぐおへそまで届きそうな私の髪のためにあるような、そんな気分。いい空想でしょう。 私らが必死こいて得た星座の知識も、100光年離れてしまえばほとんど役に立たないものになるのが本当に可笑しい。

          春の夕方、気持ちがよすぎる

          斜陽とテグジュペリ

          高校生のとき、隣の席の女の子に、「みたらしちゃんのLINEの背景って、斜陽やんな?」と聞かれた。 当時、太宰の「斜陽」が好きだったから、LINEの背景に「斜陽」のワンフレーズを書いていた。今考えるとなかなかイタい。 それにしても、嬉しかった。 本好きなん?と彼女に聞くと、「サン=テグジュペリとか読むで」と答えた。 星の王子さまとかの?と聞くと、「そうそう!」と嬉しそうに頷いた。 彼の本はほとんど読んだことがなかったから、もっと読んでおけばよかったなと後悔した。 明

          斜陽とテグジュペリ

          好きなMV&ライブ映像11選 Part4

          何回やるねんって話ですけどね。 こんなん何回やってもいいですから(適当) 今回も好きな映像についてボソボソ書いていきます。 過去の記事もよければ。 それではスタート ①サロメの唇/へぱらぺら節 ギラギラしていて、シュールでサイケな何とも不思議な雰囲気。 熱にうなされるときに見る夢みたい。それが堪らなくクセになる。 ②忘れてモーテルズ/さよならの歌ストーリーのあるMVは大好き。 283様の部屋にいるエアーバンド3人組がいいね。 ただ、このMVの裏話としてお話され

          好きなMV&ライブ映像11選 Part4