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天国にちがいない 観察する者

 17日からの体調不良と高熱。PCR検査でコロナと判定を受けた三男と自宅療養生活を送っている、濃厚接触者の私。

幸い私は陰性とのこと。この1週間、自宅マスク生活をし、体調不良もなく、25日には外出OKとなっている。

三男は3日間39.6℃から解熱剤を服用しても38℃より下がらず、その後2日間は解熱剤を服用せずに37℃に。喉の痛みや、倦怠感、息苦しさ、鼻詰まり、味覚を感じづらいなどの症状を継続しつつ、今は36℃台の平熱でダラダと過ごしている。彼は閉じ籠り生活から28日には解放される予定。

 そんな中で、久しぶりに noteをじっくり読ませて頂いた。今年になって、創作活動になかなか集中出来なかったので、反省を込めてなるべく、”好き”を頂いた方などから、拝見させて頂いた。

また、私のイラストをご使用して下さった方々が増えていたことに驚き、今回は早速、”薔薇””葉牡丹”と題名を付けたイラストを使用して下さった方々をご紹介。

イラストのご使用ありがとうございます。ご縁に感謝し、皆様のこれから益々のご活躍をお祈りします。

どの方の作品も視点が違い、個性豊かで面白かったです。是非このご縁に、私の noteをご覧頂いている皆様にもご一読頂けたら幸いです。


 人の秘める力について、様々な引用を用いてご紹介して下さる adlikura様。

 ご自身について、持病と向かい合いながら、子育てに励まれる えり様。

 ドラマのワンシーンを切り抜いたような切迫した情景を、臨場感溢れる表現で見せて下さる 利由冴和花様。

 自身の育てている花の成長を心待ちにする、ワクワクした気持ちを表現された アキエンヌ様。

 誰もが対面する課題を分かりやすく、問題提起された ぽこまる様。

 あらゆることが、世の中では同時進行で起こっている。それは良いことも、悪いことも。そんな世界を監督自身が観察者となって旅する映画がある。

『天国にちがいない』2019年 カナダ、フランス製作。エリア・スレイマン監督、脚本、主演。 監督自身がノマド(遊牧民)的な視点で、故郷イスラエルのナザル、フランスはパリ、アメリカはニューヨークを旅し、景色や人物、出来事をただ観ている作品。ユーモアとアイロニーを込めて。

皆が厳かに集まった、キリスト教の儀式から始まるこの映画。司祭が儀式の入り口の扉を開くよう要求するが、中の人物は超然として扉を開けない。剛を煮やした司教は法物を預け、正面からではなく横のドアを蹴破り、中の人物を殴り倒し暴力的に中から正面ドアを開き、儀式を進行する。

関西弁で言う、「ほんまかーい。」「なんでやねん。」「そんな、あほなことあるかーい。」など、手を振りかざし突っ込みたくなるシーンが満載。短編集を見ているように、”それ、あるんだ……(−_−;)”と言う出来事が積み重なっている。ちょっとした⁈気になる悪が寄せ集まっている。

三谷幸喜監督が思い浮かんだ。コメディタッチでいて、アイロニーも満載。三谷監督は目をキョロキョロさせながら動向を見守る。スレイマン監督はじっと見つめてただ観ているだけ。セリフもほとんどない。

スレイマン監督はイエスの故郷と言われているパレスチナのナザレ出身。イスラエル建国宣言を受けイスラエル国籍なったパレスチナ人。パレスチナ問題も根が深く現在進行中の紛争地域。住民の平和な暮らしは、時の権力者の覇権争いにより右往左往するしかない場所なのだと想像した。多種多様な民族が入り乱れて存在している場所。

作品の中でもナザレの隣人がイスラエル人らしく、勝手に敷地内に入り、果樹をもいでいくが、勝手に樹木に水をやったり世話もしてくれる。そのイスラエル人の父親もなんとも可愛らしく…世界を見渡せば、ただただ可愛らしい隣人に思えてくる。

監督はパリ、ニューヨークと旅するが、私も20代にパリ、ニューヨークと旅した事と重なり、旅行者の気分になった。

監督が見たものを、私たち鑑賞者がどれだけ受け取れるかが、作品を面白く観るコツかも知れない。残念ながら、まだまだ味わい切れていない点が沢山あると思う。

監督のように、目の前でいかに不愉快な出来事が繰り広げられようとも、冷静な目でじっと観察することも、平和的で、時に非常に有効な有弁な手段だと思った。

閉塞的な自宅療養にもかかわらず、食にも困らず、のんびり絵を描き、 noteで様々な方々の作品とも触れ合える。息子は順調に回復している。まさに天国にちがいない。ありがたいことです。

自身の イラストのnoteの記事はこちら…あわせて読んでいただければ幸いです。











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