見出し画像

ヘルドッグス 骨を砕く音

もしかして、”骨折り損のくたびれもうけ”…に、なるかもしれないが、災害時の備蓄や準備をコツコツとし始めた。

きっかけは今年7月末に三男がコロナに罹患したことから。あまりに高熱の息子はおそらくコロナだろう。私も濃厚接触者で自宅謹慎になるに違いないと判断。PCR検査結果が出るまでに、1週間分以上の食糧を直ぐ様、買い出した。爆発的に罹患者が増え、対応が間に合わない市町村。案の定、PCR検査でコロナが確定して5日経ってから、コロナ罹患者の分だけの1週間分の食糧品が届いた。

様々な災害経験者が後日談として仰っているように、救援物資が届くまでは日にちが掛かる。それまで自分達でなんとか食いつなげなければならないのだ。

息子のコロナ罹患を経験して、災害の備えの必要性をヒシと感じた。今回は流通もお店も開いていて、食糧も買い出しが出来た。だけど、災害時なら交通も麻痺しているかもしれないし、お店どころではなく、電気水道なども止まっているかも知れない。

私の住む地域は水害が起こると2.5メートルまで水嵩が増す危険性があると、電柱に記されている。我が家なら一階は全滅だ。2階で過ごすしかない。避難所迄辿り着けないだろう。救援を来るまで待機しなければならない。

暖をとるには…明かりをとるには…調理も必要かも…と、食糧備蓄をしながら、キャンプ用品を観ては、ないものを買い足している。


先日『ヘルドッグス』と言う映画を観た。映画が大好きな里山ボランティアの教授が、世界に誇ってもいい日本映画だと高評価されていたので、気になっていたところ、お友達からお誘い頂いたのをきっかけに拝見した。

『ヘルドッグス』2022年日本映画。原田真人監督。深田秋生原作『ヘルドッグス地獄の犬たち』岡田准一主演。ヤクザ組織に潜入する潜入捜査官の話。

主人公の元警官の潜入捜査官に岡田准一。更にひと回り鍛え上げた肉体とキレの良いアクション。ヤクザのドン役を歌手のMIYAVI。中性的で美しく賢いヤクザ。『リトル・フォレスト』の田舎娘とは対極な妖艶なヤクザの女役、松岡茉優。指先までセクシー。息子をヤクザに殺された母親でマッサージ師役を大竹しのぶ。図太く好演。それぞれが何重にも面を被り分け、それぞれの目的の為に冷徹に鉄槌をくだす。正にハードボイルド。

印象的なのは骨の砕ける音。激しい暴力シーンが多く、実際に傷口は撮影されてないのに、今、骨が折れ皮膚を突き破ったなとか、頭蓋骨陥没したなとか、肋骨何本か逝ったなとか…目を覆いたくなるシーンが多く見られた。岡田准一をはじめ出演者が身体を鍛え、激しいアクションをこなしておられる。画面以上に厳しい撮影現場が想像された。

いつ潜入捜査官だとバレるのか、最初から最後までハラハラドキドキした。最後どのようなオチにするのかも気になり、最後まで楽しめた。

私は最後のシーンが好きだな。辛くて悲しくてセクシー。正にハードボイルド。

帰宅してから岡田准一主演作品を拝見した。ちょっとコメディ要素散りばめられた殺し屋の話『ザファブル』ちょっと間延びな感じ要人警護の話『SP』。岡田准一が『ヘルドッグス』に辿り着いた道程を見ているようだった。

どんな経験も、次の人生の糧になる。

息子と一緒に過ごしたコロナ待機の時間は、私に災害への危機感を煽った。私はもし何かあれば家族を守りたい。その為の準備は無駄になった方が良い。災害は起こらない方が良いから。

だけど、ミサイルは日本上空を飛び、世界は戦争に揺らぎ、食糧供給の不安。物価高。いつ起こってもおかしくない地震大国日本の大型地震。天候は昔と比べて急激な変化を遂げている。

とにかく今は、災害時に慌てないように、準備をする。少しづつ。コツコツと。骨折りも目的が明快ならやり遂げられる。

正にハードボイルドに。

松岡茉優さんの自然の中に生きる姿が見られる映画の記事をご紹介。














この記事が参加している募集

映画感想文

よろしければサポートお願いします❣️他の方のnoteのサポートや、子供たちのための寄付、ART活動に活かしていきたいと思います。