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【プロフ-4】肉体労働で学んだのは「若いことのみが価値」なのか?

大学1年の時、入り浸っていた川崎の「はらっぱ」。はらっぱ?=日雇い労働者が仕事をもらいに行くところを言います。横浜だと寿町、東京だと山谷、聞いたこと・(活字で)見たことありますかね?
子供の頃から、今も横浜在住で横浜LOVE。何をするにも遊びに行くのも、渋谷や新宿よりも横浜なので「川崎」には行かないんですね。

その僕が「たまたま」友達が知っていて連れて行ってくれて「はまった」のが、あまり行かない「川崎」。たまたま、偶有性、人生の面白さ。

何に「はまった」かというと「はらっぱ」「肉体労働」「ドカチン」「ヤクザ」「ディープな世界」です。

●「はらっぱ」には夜が明けるか明けないくらいに行きます。確か場外馬券だか、サッカー場だかの横の通りが「はらっぱ」でした。いわゆる「野原」を想像する「原っぱ」ではなくて、単なる汚い「通り」です。

いくつかのドラム缶の焚き火があって、時間になるとハイエースみたいなワゴンが次々来るんですが、それまでは寒〜い、薄暗い中で何十人もの「肉体労働者」がブラブラして、待っています。

●「ハイエースみたいなワゴン」が次々来て、車から降りてきたおっさんは、「手配師」に「今日は土工さん5人欲しい、6000円、仕事は●●」みたいなことを伝えます。

「手配師」はあたりを見回して、手招きだけで「おい、お前」と呼びつけます。集められた数人はその「ハイエース」に詰め込まれて、出発します。ハイエースは「土建屋さん」です。「建築会社」とか「建設会社」って感じではないです。「土建屋」です。

●遠いと木更津、近いと横浜とか川崎の海岸沿いの日本鋼管とか大きな会社のコンビナートみたいなところの建設現場に直行します。詰め所で着替えをして、何をするか?

「建設現場の土方」です。それを「ドカチン」とか「土工」と言います。何の技能も無くても時間×体力だけを買ってもらえる。超肉体労働です。

●一日ドカチンすると6千円とか8千円とか。残業するとカツ丼がついて1万円になるんですよ〜、学校行かずにはまりましたよね〜。なんでそんな働いたのか?はこちら③に「学費を貯めないといけなかった」の理由が・・・

【セミ7】シリーズとは?他にも数本あって、僕は「僕にとっての成功」を手にしてきたそうなれる前って何していたのか?の語りです。読み物として読んでみてくださいませ。

●ほとんど毎日のように行っていましたが、そんなところにひょろっこい、弱っちそうな学生の小僧はいないんですが、いつもいるからある意味目立つんですね。

やがて、自然?な流れで「にいちゃん、うちに来ないか?」

「う?うち?」

(ヤクザ屋さんか?)と身構えましたが、お金と興味が勝ちました。)

「スカウト」されて土建屋に入った


●確か「輝誠興業」っていう危なっかしい名前の土建屋に入っちゃった。入ったって言っても定職についたってことではなく、ふらふらと毎日違う現場に行くのではなくて、いつもうちの現場に来いよってことです、最初は。

それまでは、朝行って仕事があればあり、なければあぶれて帰ってくる。あぶれて帰ってくる、とすること無いから麻雀でもするかってなるけどそうすると金を使うけど、入ってこないことがけっこうあるから、いい話だった。

●輝誠興業は竹下さんていう鹿児島出身の眉毛がふっとぉいおじさんが社長で原田さんという声がばかにデカい専務と下田さんという獅子舞みたいな鼻をした番頭さんの3人だったと思う。

僕は18,9歳だったし、元々元気であれこれ言われれば素直に動くので重宝された(のだと思う)

●その後、「輝誠興業」で下田さん(番頭さん)の下(若いの、とか若い衆と呼ばれる)で原っぱに行って人工(にんく)を調達する側になりました。

現場をいくつも持っていてその現場ごとに人数をいれる仕事ですね。少し前までは仕事をもらう側だったのが、手配する側になって手配師との関係も変わり顔見知りになるとわかったことは

「手配師」はヤクザ屋さん


な訳ですね。

●はらっぱにはまぁまぁの率でヤクザ屋さんにはならなかった(なり損ねた?)おじさん達がたくさんいました。多分当時の僕の目からおじちゃんだっただけで、35歳くらいの人が多かったと思います。

今でこそ、音楽家やベッカム以来のスポーツ選手の「ヤクザ屋さんではない入れ墨=tatoo」に対して、(市民権とは言わないまでも)「あ、そういうことね」と言える、わかる。

●当時は「入れ墨=ヤクザおよびその関連」の人です。でも、はらっぱにいるような人で映画で見るような「立派」な「スミ」ってあまりいないです。

そういう人の「スミ」って「イロ」が入っていないのが多いし、下手すると「絵」が下絵の書きかけの人とかもいるんですよ。

それって、お金がなくなっちゃったか、痛くて根性無くて続けられなくて、やめちゃったんですって(本人談)。だから中途半端なスミの人がけっこういました。小指がない人も、ドヤに住んでいる人も「普通」の世界。

●この「輝誠興業」の後にさらにずっぽりと建築業に足をつっこみます。「土工 → 現場の若い衆 → 鳶職」これらを総称して、彼らは、あの世界の自身を「足袋履き」と呼んでいます。

「足袋履き稼業」になっていろいろなことを学んだ

当時、朝は人工(にんく)を手配にでかけ、現場に送り届け他の現場にも行って、みたいにけっこう頑張って働いていて、重宝されているのは自分の能力とか頑張り?を買われているのだと思っていました。

ある時、いつも酒焼けで鼻の周りがトナカイみたいに赤くなっている、ドヤに住んでいる「●●さん(思い出せない)」に言われた言葉、意味が・・・

「能力を買っているわけじゃないんだよ」「若いってことが価値なんだ、若いから重宝がられているだけだぞ」って。

「そうか若いという客観的な年齢だけを買われていたんだ」と妙に考えたんですよ。そうか、と

「若いうちは若いと言うだけが価値なんだ」

「それ以上の何か」がないと若さがなくなったらどうなるんだ?と、目の前にいる若くなくなっているそのおっちゃんを見ながら「おっちゃん」の価値はなんだ?

朝の手配の時によく見たシーンです。手配師に手配をお願いすると

おっちゃん労働者は「その条件でその給料じゃ行かねぇ」と言い出す。
= 今の理解で言えば、仕入れ値が高い上に扱いがめんどうくさい

手配師から見ると小僧は
事情がわかっていない=日給の相場も知らない
=難易度の高い仕事や期限が迫っている仕事は手配師への「出し値」が高い
=日給からのピンハネが多くて「身入り」が大きい

それでも若いやつは「はい、それでお願いします」って言って働く。しかも若くて、素直で、ぐだぐだ言わない。
= 今の理解で言えば、仕入れ値が安い上に扱いが楽

だから使ってもらえる。

でもそれだけなんですよ。ただ、若いと言うだけ。そのあと若いだけが価値ではない、現場のヒエラルキーでトップにある「とび職」になって行ったのもそんな「思い」と関係があると思います。

このまま土工はいやだなぁ、と。急に話が飛びますが、近年「IT土方」という言葉がありますが、構図は寸分違わず一緒ですよね。

コーディネーターとかアドミニストレーターとかプログラマーとかなんやらとか言いますが「まったく一緒」

土方のままでいいのか?ヒエラルキートップになるのか?管理者になるのか?そもそもそのビジネスの発注者になるのか?発注者といっても一社員としてなのか?オーナーなのか?

その立場からどこを目指すか?どんな問題意識があるか?そんなことってこんな小僧の時に形成されたのかもしれません。

「なんてな」(和久さん風 by 踊る大捜査線』)

mits 西田

プロフィール全部一気読み!! 全7本 20000文字超 
読み応えおなかいっぱいです(笑)














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