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スポーツ少年団と保護者は、どのように変化するべきか

皆様、

こんばんは。半人前コーチ@スタバです。24時までやっているスタバは貴重ですね。一人で仕事をするには、とてもありがたい場所であります。

さて、本日はミニバスや中学バスケのスポーツ少年団の話。ミニバスでは今年から、自分の通っている小学校以外への登録が可能となりました。もう少し平たい言葉でいうと、好きなチームに入れますよ。ということです。なので、我がチームもいつ解散しても大丈夫だね!と話していたりします。。。。

そうすると重要になってくるのが、なぜそのチームに登録したいのか。ということです。おそらく、スポーツ教育に熱心な親御さんは、できれば強いチームに登録したいと思っているでしょう。もちろん今まで通り近いチームに入れたいという方もいらっしゃるはずです。

では、その場合どういった基準で登録するチームを選べばよいのでしょうか?逆にチームを運営する側には、どのような準備が必要なのでしょうか?

私が思う、最も子供が不幸になるケースは、チームの方向性と保護者の教育方針が不一致だという場合です。これは、チームにもその子供にもプラスの効果は少なくなってしまいます。逆に、指導者側からすると、自身のチームの方向性を理解していただける方に入団してほしいですし、もしそうでないのであれば、別チームに行って頂いたほうが良いということも多いです。

そうすると、我々指導者がしなければならないことは、「チームの指導方針の明確化」です。何をゴールとし、どんな指導を優先し、どんなチームにしたいのか。それを保護者や選手に明示しなければならないですし、それに賛同いただける方にのみ、入団してもらえれば良いのではないか。と思っています。

また、これからさらに少子化が進むことを考えれば、他のチームと合同運営等も検討しなければならない機会も増えるでしょう。そうなると、方向性が異なるチームとは、当然一緒になることは出来ないと思うので、その意味でもチームとしての方向性を言語化することは重要かと思っています。


参考までに、我がチームではチーム方針という形式とはちょっと異なりますが、「選手心得十か条」「保護者心得十か条」というのを作成し、入団時に配布しています。

選手心得はこちら選手心得

保護者心得はこちら保護者心得


このようなことを明示しておくと、様々なトラブルや新しい取り組みにおいても、1つの判断基準のようなものを置くことができます。例えば、我がチームでは「漁業体験」を行ったり、過去には「映画鑑賞(火垂るの墓)」を行ったりしてましたが、それは学校では中々出来ない体験をするということも「人間性教育」の1つでありミニバスの役割であると我がチームは考えていることに基づいています。


また、保護者や選手にこのようなことを課すのであれば、我々指導者も意思表明をする必要があると思い、「コーチ 10の誓い」というものも作成しています。

コーチ10の誓いはこちらコーチ10の誓い

内容についての想いは後述しますが、まずはこのようなチームの指針となるものを言語化し、明確にしておくと、この方向に合致しない方が、同じ船に乗ることはないでしょう。どちらも不幸になるかもしれない可能性を、未然に潰すことができるのではないでしょうか。ですので、チームの方向性を言語化することを、私は指導者の方にオススメさせてもらっています。


最後に、最近教育について感じていることを少しだけ。
私は大学受験をゴールとしたような、小学校からの詰め込み式の教育に疑問を持っています。また、点数や偏差値といった1つの価値基軸でしか人間が評価されないこの教育システムに疑念を禁じえません。
私の本業で大学のマーケティング科目の教員をしていますが、社会人になってからの優秀な人材と、大学も含む学校教育での”優秀”とは大きく異なっていることに課題を感じます。

学校で評価をされるのはインプット上手ですが、社会で評価をされるのは課題の解決や、新しい価値を創れる人材です。以前に記事でも書きましたが、日本の今の教育では、起業家精神やクリエイティビティは、潰されこそすれ、育てられることはほぼないのでは?と思ってしまいます。

小学生の教育に触れるに当たり、フィンランドやオランダの小学校教育についても勉強させてもらいましたが、ゴールも重視される価値も大きく異ることに驚かされました。

それもあって、私はミニバスはなるべく自由な発想で、主体的に考える場にしたいと思うのです。子どもたちがなにかに捉われることなく、積極的にコミットする場所にしたいのです。”こうすれば勝てる”という方法を教えるだけではなく、どうすれば勝てるのかを考える場所にしたいのです。

こういうことについて、最近近隣のチームと意見交換する機会が増え、同じように思っているチームが多いことに気づきはじめました。そうすると、個人的に思っているのは、そのような近隣チームがあるのであれば、保護者たちにも「近くのチームに入るのが一番ですよ」と言えるのではないかと。多少の手法の違いはあれば、目指すところが同じで、手法もある程度同じなのであれば、どこに入っても一緒であると、本気で言えるなと思うようになったのです。

ある時期、フィンランドの教育の動画で「どの学校に行っても一緒」「学校ごとに差はないなら、近いところに行ったほうがいい」と語られている動画を見たとき、そのときは違和感を感じました。日本でそんなことを感じたことは少なかったから。でも、我が地区のミニバスチームで言えば、それに近い状態が出来てきているのでは?と感じています。

JBA側からミニバス各チームにおりてくるのは、技術指導に関することがばかりで、人間性の指導にする要旨がおりてきたことはない気がしています。技術以外の人間性の指導については、要領たるものの作成も配布も無いようですが、だからこそ近隣のチームとは情報交換をし、重要なものを共有し、共有できるチームとは相互補完しながら、子どもたちの将来に最善の環境を用意できるようになることが、理想的だな。

そんなことを思った夜でした。

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