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「伸びる人」と「伸びない人」の小さくないたった一つの差〜大学生⑳〜

僕が二年生のときの四年生、つまり二つ年上の先輩の中で、もう一人印象的な先輩がいます。

彼の名はソーメーさん。ウトさんとは逆で厳しくて怖い先輩でした。ソーメーさんの厳しさは折り紙つきで、とにかく他人に対して厳しいのなんの。怪我で走れなかった時期のウトさんにも厳しく接していた時もありましたし、感情でなく正論で押しきってくるので、その強い言葉にビクビクしていた人も少なくありませんでした。

そして、ただ他人に厳しいだけではありませんでした。それ以上に自分に対してもとてつもなく厳しく、前年の予選会でチームの力になれなかった自分に対してソーメーさんもかなり責任を感じていたようです。多くは語らないですし表情にもあまり出さないんですけどね。

予選会が終わったあと、チームの新キャプテンを決める時、ソーメーさんは次期キャプテンに立候補しました。自分がチームを変える!自分が何か変わらなきゃならない!!と思ったのかもしれません。鬼気迫るような雰囲気がありました。

そんな気持ちが伝わたのか、キャプテンを決める選挙の時にも思いがけず票が割れました。少し不穏な空気が流れながらも、結果的には当時のチームのなかで実力ナンバーワンだったカイトさんがキャプテンに選出。ソーメーさんは面白くなかったと思います。

カイトさんについてこちら↓

キャプテンに立候補位して選外となったソーメーさんはどうしたかというと、そこからはものすごい集中力と熱意で練習に打ち込んでいました。最終学年は自ずと時間的な制限のことを意識し始めます。泣いても笑っても残り1年しかない。そんな時間的条件がソーメーさんの心に火をつけたのだと思います。ソーメーさんに練習で負けることはほぼなかったのですが、いつの間にかすぐ「後ろ」にいるようになり、「競る」ようになり、「負ける」ようになりました。そして気づいた頃には「勝てなく」なりました。

キャプテンになってチームを変えることができなかった、それなら自分が変わることで、チームの起爆剤になろう

これがソーメーさんの出した答えであり、やるべきことに集中して取り組んだ結果見事に自分を変えました。勝負の世界は実力とともに発言力も増します。競技成績は全てを納得させるだけの力がありますね・・・

■伸びる人とそうでない人の差

成功する人、伸びる人の条件ってなんでしょうか?

ソーメーさんのケースをみていると、その中に結構大事な要素が組み込まれていたなと思っています。ソーメーさんは自分に小さな約束をちょっとずつ課していました。朝練の筋トレは誰よりも長くやる、脚を鍛えるために階段は必ずお尻をぎゅっと締めて上るなど様々。僕が聞いて覚えている範囲はこの程度ですが、実際にはもっといろんな約束がソーメーさんの中にあったと思います。

そしてもっと大事なのは、その決して難易度の高くない小さな約束を「守り続けたこと」でしょう。難しくない約束を守ることなんて誰でもできます。ただ、そんな簡単な約束でも「守り続ける」ということははたして簡単でしょうか?

これって結構難しいもんです。難易度は一気に上がります。お風呂上がりに3分だけストレッチしよう!毎日家計簿をつけよう!などなど、決してそれ自体は難しくないけれど、続けようとするとなかなか難しものの一例です。自分に課した約束を守れない時に人は自分を守るための言い訳を考え始めます。逆に小さな約束でもきちんと自分に嘘をつかず、甘えずにクリアしていった人は自信がついてきます。そして力もついてきます。小さな約束侮るなかれ・・・ですね。

そして、究極的にはセルフマネジメントだと僕は思います。自分をコントロールして嫌だな、めんどくさいなと思うこともちゃんと逃げずにやれるということは本当に大事。これがなければ、何事においても成功はないですよね。

僕は大学2年生の頃からつけ始めた食事の記録は卒業するまでつけ続けました。練習日誌も必ず毎日つけて、提出日にまとめて記入するということはしませんでした。少し話は飛びますが、柔道整復師になって修行を積んでいた頃、お昼ご飯は左手で食べようとマイルールを決めて、入社してからずっとその自分との約束を守り続けました。

夢ややりたいことがあっても、それに近づくための努力は、地道なものがほとんどです。

皆さんはマイルールってありますか?案外ちょっとしたことが夢につながっているかもしれませんねん。

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