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カコもミライも

みゆです。

昨日書いたこの記事。


この中で、「時の河を超えて」って曲の事を書きました。そのタイトルに似た様な曲があるんです。
それは稲垣潤一さんの「時を超えて」っていうんですけど。なんか、いつもごっちゃになってしまいそうになります。



以前書いたこの記事で、私は稲垣潤一さんのある曲を女々しいとか書いていました。
でも、私は稲垣潤一さんの曲は好きなんですよね。


こういう事もあったしね。
この「時を超えて」は、思い出のアルバムに入っている曲なんです。


今回は、この曲から創作してみました。
良かったらお付き合い下さいね。

++++++++++++++++++

僕の彼女は儚い感じがする。
ふんわりと柔らかく笑うけれど、笑顔が儚い。僕を見る瞳には影が宿る。いったい何があったのだろう。

僕と一緒にお笑いのTVを見て笑っていても。
僕と一緒に食事をしていても。
僕と彼女が混じり合い、ひとつになっても。
その後、僕の胸で眠っていても。
彼女は儚い。どこかに行ってしまうような感じがする。


ある日、僕は夢を見た。

ここはどこだろう。いつなんだろう。
中世のヨーロッパだろうか。僕は彼女と家庭を持っているみたいだ。
2人でパン屋を営んでいる。2人でパンを焼きながら、楽しく暮らしているようだった。けして裕福ではないようだったけど、幸せそうにみえる。
毎日が笑顔に溢れて、ささいな喜びも2人でいれば大きな喜びになっていた。

ある時、彼女が病気になってしまった。
僕らは裕福ではなかったので、最善の治療をする事ができなかった。日に日に弱っていく彼女。僕は方々を走り回ったけれど、手立てがみつからない。僕は、自分の不甲斐なさに居ても立っても居られなかった。 

そして、彼女は死んでしまった。

僕は愛する人を守る事ができなかった。たったひとりの愛する人を守る事ができなかった。

目が覚めた僕の目からは涙が一筋流れていた。


ある時、僕はまた夢を見た。

今度はどこだろう。いつなのか。
今度は日本だ。戦国時代だろうか。僕は殿様みたいだ。そして、彼女は僕の娘になっている。
とてもかわいい。美しくて、しとやかで、賢い自慢の娘だ。彼女は、僕の事を慕い、懐いてくれる。僕も彼女をかわいがったし、賢い彼女に勉強も教えた。
月日が流れ、彼女はますます美しく賢い姫に成長した。すると、彼女に縁談が舞い込んできた。時代が時代なので、それは政略結婚だ。
彼女は泣いて嫌がった。しかし、それは許されない事だった。
結局、彼女は嫁いでいった。嫁ぐ日の彼女の顔は涙に濡れていた。

僕はまた愛する人を守れなかった。ただの不甲斐ない男だ。


目が覚めて考える。
どうやら僕と彼女は、前世で何回も縁があったのだろう。その度に悲しい別れを繰り返していたようだ。
もしかしたら、彼女のあの儚さと目に宿る影は前世の事が原因なのかもしれない。今現在も、僕との別れを想像しているのだろうか。

僕はいったいどうしたらいいのだろう。どうすれば、彼女を心から安心させてあげられるのだろう。守ってあげられるのだろう。


また、僕は夢を見た。

今度はどこだろう。いつの時代なのか。
見た事のない風景が広がる。もしかして、これは未来なのか。それも地球ではなさそうだ。
僕は彼女と家庭を持っている。子供も、いる。僕と彼女の、子供。
僕は、未来では普通に働く会社員だ。
未来の会社も現在とあまり変わらないみたいだ。働いて家に帰ると、彼女と子供が出迎えてくれる。なんて幸せなんだろう。ささやかで、大きな幸せ。

過去世では手に入れられなかった幸せ。僕と彼女の、ずっと続く幸せ。それを未来では手に入れられるというのだろうか。


目が覚めた僕は、なんとも言えない安心感を感じていた。

今日は日曜日だ。彼女とは会う約束はしていないけれど、会いに行こうか。なんだか、会った方がいいような気がする。そして、彼女に伝えよう。
これからもずっと、あなたと一緒にいると。何があっても、あなたを守り続けたいと。
出掛ける準備をしていると、インターホンが鳴った。出てみると彼女が立っていた。

彼女が言う。
「夢を見たの。不思議な夢を。過去では、あなたと結ばれなかったの。でも、でも、未来では。あなたと家庭を持って、子供がいるの。
それでね、私。お腹に赤ちゃんがいるんだ。あなたと私の。」

なんという事だろう。彼女も同じ夢を見ていたというのか。
それに。それに、彼女のお腹に僕との子供がいるなんて。
僕は彼女を抱きしめた。愛しい。もう放すものか。別れるのは過去だけでいい。

「もっと頼りがいのある男になるから。ずっと君と子供を守るから。だから、結婚しよう。」

顔を上げた彼女の笑顔からは、儚さは消えている。僕を見る瞳は光が宿り、影なんて微塵もない。僕は彼女と子供を守っていく。そう、今だけではなく、時を超えても。

++++++++++++++++++

私はスピ的な事が好きという事もあり、前世での色々な事はあると思っています。前世で自分は何をしていたのか、何回か見てもらった事があります。
自分でも辿っていけるそうなのですが、私はまだそこまでの事はできません。それに、自分で見るのって、ちょっと怖いです。

この曲は、「時を越えて僕が守り続けたい」っていう歌詞です。「命の輝きあなたは持ち続けよ」とも出てきます。そこから、前世や赤ちゃんを身籠るという話の流れに自然となりました。あいかわらず、構想無しで思いつくまま書いています。


今日も最後まで読んで下さってありがとうございます♪

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