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シンデレラ  私たちは完璧なものに嫉妬する生き物

これがよくない、あれが良くないと言って、私たちは他人を批判してその人を潰そうとする。その人から、その人らしさを奪おうとする。

これが良い。あれが良い!といってその相手を肯定し、その人を潰すのではなく活かそうとする人が本当に少ない。

あれは駄目、これは駄目、直しなさい!形を変えなさい!とそういう人はたくさんいる。でも、何も直す必要なんかない!そのままでいい!とそう言ってくれる人は少ない。

何故、私たちはありのままを否定され、変更を余技なくされるのだろうか?私たちは完璧な姿で生まれてきたのではないのだろうか?より完璧な状態で生まれてきたというのなら、その完璧な状態に何の手も加える必要などむしろない。

あれを直せ!!これを直せ!あれは良くない。これは間違いだ!!そう言われる度に、私たちは完璧な状態でこの世に生まれてきたのではないのか?とそう思ってしまう。

人間というのは不思議なもので形あるものは壊したくなるものらしい。完璧であれば、あるほどにその完璧であるものを崩したくなるらしい。

私たちはその全てに於いて完璧である神に対して、戦いを日々挑んでいるかのようなものなのではないかと思う。

私たちは何もかも完璧である神に対して激しい嫉妬心を抱いていて、いつでもその完璧である神に対して強い敵対心を持っている。だから、その神が作り出し、そして生み出した全てに於いて完璧な子供、それを壊したくなるのではないだろうか?

私たちは完璧なものをどうしても受け入れられない。完全なものをどうしても認められない。そこにはやはり、完璧なものに対する強烈な嫉妬心があるのではないだろうか?

完璧であるという事はとても美しい事。でも、その完全であり、完璧であるという事を私たちはどうしても受け入れられない。それは私たちが不完全なものであるからなのだろうか?不完全なものであり、まだ完成に至っていない。だから、そんな不完全さが完璧なものの前では露呈されてしまいそうになるから、そういったものを私たちは受け入れられないのかもしれない。そういうものを直視し、それを自身の中に受け入れられないのかもしれない。

完全で美しいものに嫉妬する。それは自分たちが完全で、完璧なものでないから。

子供は汚れがなく、とても美しい。その美しさに大人である私たちは日々嫉妬する。そして、その子供の持つ美しさ、そういったものを破壊する為に、あれは駄目だ!!これは良くないと言っては、その自然的な美しさに人工的に手を入れ、その美しさを全部刈り取ってしまおうとする。

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