岡田版「白い巨塔」とドラマ「お別れホスピタル」ざっくり感想

大物フェミニストがトランスカルトの泥舟から脱出したというニュースに笑ってます。このへんもまとめて書けたらいいなーと思ってます。まだまとめnoteのトイレと女子高の章も書けてない。のんびりしすぎです。
※尚、トランスカルトの被害は世界的に甚大なので笑いごとではないことは付け加えておきます。

GWはテレビ録画の消化をしておりました。

●岡田版「白い巨塔」
※原作未読です、不勉強ですみません。
・2019年放送、財前先生は岡田准一くん、里見先生は松山ケンイチです。ケンイチが呼び捨てなのは好きすぎるからです
唐沢版が良すぎて何でか評価が低い不遇の岡田版じゃん……と思いました
・なので良かったんですよ、ほんとに。金をかけているし(地味とはいえ海外ロケをしてる)、脚本に大きな破綻はないし、演者もみんな素晴らしいです
・エリカ様(財前先生の愛人ケイ子役)がガッツリ出演してますので地上波での再放送が難しい点も、不当な評価に貶められてる原因だと思う
・敢えて改善点を書くなら、教授選の対抗馬で出てきた菊川先生のキャラが里見先生にどん被りというくらい。さえこさん(里見先生/既婚者に片想い)もキュンとしているし。あと里見先生の出番が少ないと思う、そこは個人的に不満!!!
・特に第5夜、里見先生から財前先生へのがん告知、このシーンの主演ふたりの演技合戦がとんでもなく良いです。約20年ケンイチを追ってきたガチヲタが「ケンイチの演技で良かったシーンの5位以内には入る」と太鼓判を押せます
・素のケンイチに近い風貌(もさもさ天パに若白髪)で俳優松山ケンイチの素晴らしい演技を堪能できるありがたい作品です。どうにかして観てくれ
・ところで財前先生の医療裁判ですが、第一審判決を支持します。医療倫理的な決着としてはさておき、ですけども。もともと原作では原告側敗訴で終わってたそうで、今回の2019年版も「財前先生が医療カルテの改竄指示」と「財前先生が、柳原先生ひとりに罪を被せようとした」の2点のヤラカシがなければ、2審も1審判決支持で終わってたと想像します
・医療カルテが改竄前のまま登録されたとしても、「担当医から指摘があったとはいえ医学的に極めて稀な症例だった」で押し切れば良かったし、「財前先生の不在中に金井先生の指示を仰がなかった」という致命的なミスを犯した柳原先生へも(婚約者をあてがうだけじゃなく)「不在中の医局の密な連携を指示しなかったのは教授である自分にも責がある」くらい言っておけば、柳原先生がわー!っとなることはなかったと思います
・ってことを差し置いても、カルテ改竄が財前先生の指示だという証拠がないのに判決が覆ってしまったのは、ちょっとねえ(なので第一審判決を支持) おそらく控訴すれば財前先生が勝訴したんじゃないかな
財前先生の精神的弱さからくる虚勢としての傲慢×柳原先生の精神的弱さからくる思考放棄の怠慢×稀な症例、という本当に「不運」な組み合わせだなと思いました
・こういうことをつらつらと考えさせてくれる本当に良いドラマでしたよ~

●ドラマ「お別れホスピタル」
※原作未読です、すみません。
・前知識なしで「ホスピスの話かな?」と思ったら違いました。療養病棟が舞台です
・番組紹介で「終末期病棟」と書いてあるけど違うくない???
・ケンイチはそこに部署異動してきた広野という医師の役で出演しています
若干変なキャラですね
・俳優松山ケンイチの演技を堪能するという意味では「白い巨塔」の方が断然上でした。ただ「このキャラ、別の俳優さんが演じたらもっと嫌悪感や反感等を抱かれるだろうな」という絶妙な「このひと大丈夫かな?」具合を「ケンイチのどう見てもひとが良い感じ」で安心感を醸し出してくれるのは、さすがです。好きです
主演の岸井ゆきのさん、妹役の小野花梨さんの演技がピカイチでした。おふたりともドラマにも出ていると思いますが、銀幕女優と言えるかたがたじゃないかしら。贅沢やわ
・広野先生関連では(下戸で酒が飲めないので)居酒屋で瓶コーラを一気飲みして「……っかー」ってやるところが好きです
・「元気に退院する人のほうが少ない(亡くなっていなくなる患者さんのほうが多い)療養病棟で、看護師である主人公が、『生きること』に向き合う」ストーリーです。重めではあるけど、どんよりはしない、死は描かれるが希望も見える不思議なテイストです。観るならあんまり精神的に落ちてない時に観ようね!

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