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工藤吉生(くどうよしお)の短歌・3ヶ月ごとのまとめ

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工藤吉生(くどうよしお)の短歌。制作期間3ヶ月ごとのまとめ。投げ銭方式ですので、無料ですべて読めます。
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#文学

工藤吉生(くどうよしお)の短歌まとめ・第十九期【2016年1-3月】20首

工藤吉生(くどうよしお)の短歌まとめ・第十九期【2016年1-3月】20首

結社誌「未来」で短歌の発表を開始。「万葉の里 あなたを想う恋のうた」入賞。「NHK短歌」年間大賞受賞。短歌と俳句の文学誌「We」参加。

〈1〉
イスにイスを重ねていって人間が座れそうにはないイスにする

〈2〉
すべり台を寝そべりながらずり落ちる君たちの無限の可能性

〈3〉
このシャツは薄くてちょっと透けるのだオレの乳首ようれしいだろう

〈4〉
うしろから目隠しされた思い出の真っ暗よりも指の

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工藤吉生(くどうよしお)の短歌【4】2012年4-6月〈15首〉

工藤吉生(くどうよしお)の短歌【4】2012年4-6月〈15首〉

【第四期】2012年4-6月。82首発表。
「短歌研究」に加え、「ダ・ヴィンチ」、角川「短歌」に投稿を始める。新人賞への応募を開始。zine「うたつかい」に出詠を開始。ネット上の歌会に参加。
一方でツイッターへの発表が減少した。

〈1〉
「反対の署名用紙に全員が名前を書いて出して下さい」

〈2〉
紫の神社に立てば「くどうよしお首折って死ね」の絵馬でびっしり

〈3〉
ワ.タ.ク.シ.ハ.ア.ナ

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工藤吉生(くどうよしお)の短歌【3】25首〈2012年1-3月〉

工藤吉生(くどうよしお)の短歌【3】25首〈2012年1-3月〉

【第三期】 2012年1-3月。254首。
このころ「うたのわ」での発表を開始。「うたらば」への投稿を開始。短歌の総合誌(短歌研究)を初めて買う。

〈1〉
世界から悲しいことをなくすため消えてもらった最初の一人

〈2〉
1ページめくるたんびに誰か死ぬ本を読み終え畦道を行く

〈3〉
何か言う時の形の口をして自分の番を催促してる

〈4〉
賞味期限過ぎてるものを朝昼晩食べて強気な態度で暮らす

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