【短歌】 心を揺らす梅の花
花散るや 香は何処へ行く 優し気に
心揺らせし 消えゆく余韻
(はなちるや かはどこへゆく やさしげに
こころゆらせし きえゆくよゐん)
意:花は散ってしまうのだろうか。優しげにただよっている香りはどこへいってしまうのだろう。
心を揺らした余韻さえもだんだんと消えていってしまう。
と言った具合でしょうか。
文法よりも雰囲気を優先していますので、皆様の心の箱庭でお好きな想像をしていただけると嬉しいです。
個人的には平安時代が大好きなのですが、花と言えば梅の方が好きです。
もうそろそろ、暦の上では春ですね。
今日のように暖かい春らしさを感じてすぐにこのような歌を歌ってはあれですが……。
季節というものはあっという間に過ぎてしまうもの。
ちょこっと先取りしてみました。
梅の花で好きな和歌といえば……
花の色は 移りにけりな いたづらに
我が身世にふる ながめせし間に
小野小町が歌ったこちら。
『色褪せた花』に『自身の老い』を重ねた歌なので、やはり哀愁が漂いますが……素敵ですね。
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