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人生のレールは、快適で、裕福で、そしてつまらない

「人生のレールに乗る」

こんな表現を聞いたことがありますよね。

日本では特に根深い文化のようで、
「人生のレールを外れたら終わり」
とさえ言われることがあります

逆に、人生のレールに乗ることができれば
人生は安泰であるとも考えられています。

時に、自らこのレールを外れ、
我が道を突き進む人もいます

大学を中退し、俳優の道を目指す人とか。

そんな自由に生きる人を見て、
”格好いい”と思う一方で、
自分はレールから外れることを
”不安”であると考える人も多いですよね。


ここで、私からあなたへ質問です

レールに乗った人生レールから外れた人生
あなたは、
どちらが充実した人生だと思いますか?

この記事を通して、
質問の答えを考えてみてください。

ここからは
レールに乗った人生、レールから外れた人生。
それぞれの生き方について、
私の実体験を元にお伝えいたします。


1. 人生のレールとは

先程から「人生のレール」と繰り返していますが、
この表現に対して、
あなたと私で解釈を一致させましょう。

一般的に言われている人生のレールとは

高校卒業→大学卒業→新卒入社→定年退職

このルートで人生を歩めば、
安定した収入を得られ、
娯楽に興じることもでき、
人生を謳歌できると考えられています。

そして実際、多くの日本人が
このレールに乗った人生を目指しています。

日本人にとって、
人生の指標とも言えるでしょう。


2. モコモコの靴下の人生

人生のレールについて、
私の実体験を元に説明すべく
まず、私のプロフィールをお伝えします。

※お見苦しい表現があります


【名前】モコモコの靴下
【年齢】22歳(4月から新社会人)

【略歴】
  中学:勉学に励み、地元で
     トップクラスの成績を収める。

  高校:私立高校に進学するも
     高校の生活リズムについていけず、
     1年間の不登校、引きこもりになる。
     高校2年に上がる際
     偏差値30の通信制高校に転入し、
     なんとか卒業する。

  大学:MARCHの1大学に進学。
     卒業後は東証一部上場の
     大手メーカーに総合職として
     入社予定。


上記の通りです。

ここで注目してほしいのが、
優等生であった私が不登校になり、
底辺高校での生活を経験し、
その後MARCHへ進学、
就職先を決めていることです。

実は、私は今までの人生で、
一度人生のレールを大きく外れ、
その後レールに乗りなおしているのです。


レールに乗った人生と、
レールから外れた人生。

その両方を経験してきた私が
それぞれの生き方について解説します。


3. レールから外れた人生

私の高校生活は、
所謂「人生のレールから外れた」状態でした。

地元の友人はそれぞれの高校で、
クラスがあり、部活があり、学校行事があり、
各々が、王道の青春を謳歌していました。

一方で、私が卒業した通信制高校は
クラスも、部活も、学校行事も、
普通の高校にあるべきものが
全て存在していませんでした。

体裁的な授業は存在したのですが、
実質参加は自由であり、
授業のレベルも”偏差値30”という感じでした。

4年制大学へ進学を希望していた私にとって、
高校での学習環境は絶望的な状況でした。

私はこのような、
クラスや部活を通じた青春も、
大学進学に向けて努力する環境も、
何もかもがない高校生活を送っていました。

そんな王道を歩むことができなかった
私の高校生活は、失敗であり、
不幸なものだったのでしょうか。

否、私の高校生活は、
誰よりも幸せだったと
胸を張って言えます。

高校からの拘束が緩く、
誰よりも自由な高校生活を
送ることができました。

私服の高校だったため、
授業後から終電まで遊んだり、
時には授業から抜け出して
遊びに行くなんてことも。

高校での私生活はとても充実し、
現在でも交流のある
親友と呼べる友人もできました。

また、高校には私のような元不登校児、
芸能関係者や帰国子女もいました。

多種多様な生徒に囲まれる毎日は、
とても刺激的でワクワクするものでした。

普通とは少し異なりますが、
私なりの充実した高校生活を
過ごせたと思っています。


他方で、
将来への不安も大きかったです。

先述した通り、
私は大学進学を希望していました。

しかし高校に学習環境は整っておらず、
加えて1年間の不登校期間によって、
普通の勉強にはついていけませんでした。

自分で勉強に取り組んだとしても、
他人より勉強が遅れている劣等感、
大学に進学できないのではないかという
先の見えない不安感に常に襲われていました。


4. レールに乗った人生

自由ではあったが、
先行きの不安を常に抱えていた
レールから外れた高校時代。


片や大学時代は、
MARCHの大学に進学し、
「人生のレール」に乗りなおしました。

講義を受け、サークルに所属し、
バイトやゼミ、飲み会に明け暮れました。

就活も総合大学の学歴を活かし、
ある程度の優遇を受け、
大手企業からの内定を
得ることができました。

王道の大学生活を過ごし、
学歴を活かして就活を終わらせ、
大学時代は人生のレールに乗った
生活を送っていました。


5. 幸せな人生とは

高校時代とは打って変わり、
環境に恵まれ、全てが順調に、
皆が思い描くような、
キラキラした大学生活を送りました。

そんな大学生活は、
レールから外れた高校時代より
幸せだったのでしょうか?

私なりに出した答えは、
どちらとも言えない です。

私の高校生活は、
不安と劣等感に塗れた青春でした。

しかしながら、
全てを終わらせた今振り返ると、
とても刺激的な毎日でした。

芸能人をはじめとした、
多種多様な背景を持つ
同級生に囲まれる環境。

学校に縛られず、
悪いことも含めて
多くの遊びを経験したこと。

先行きや結果が見えない中で、
がむしゃらに取り組んだ受験勉強。

数多の出来事を振り返り、
私の高校生活は、刺激的な経験で
溢れていたのだと感じました。


反面、
私にとっての大学時代は、
とても楽で、困難の少ない生活でした。

例えるならば、
飛行機のビジネスクラスに乗っているような。

ボーっと座っているだけで、
安全と満足度が保障され、
目的地まで連れて行ってくれるような。

輝かしい王道の大学生活も、
着実なキャリアを得られる内定先も、
そこにいるだけで保障される環境でした。

けれども、この生活は
あまりにも刺激が足りませんでした


私の大学4年間において、
必要なものは全て、
何もせずとも用意されていました。

先行きの見えないハラハラ感も、
自分の努力で切り拓いていくワクワクも、
安息の地では味わうことができませんでした。


6. あなたにとっての幸せ

困難でワクワクした高校時代、
安全で平凡な大学時代。

どちらに幸せを感じるかは、
あなたの判断にお任せします。

のんびり安全な生活が
幸せと感じる人もいれば、
不安定で刺激的な生活を
幸せと感じる人もいます。


一点、
両方を経験した私が提言したいことは、
平凡な生活は心に残りにくい
ということです。

私の高校生活は
不安定で困難なものでしたが、
何かのイベントが起こる度に
沢山の刺激を受け、
私の心は何度も動かされました。

心が動かされる経験が多い分、
記憶に鮮明に残っており、
今となっては全てが
良い思い出であったと感じています。

大学生活は心動かされる経験が少なく、
ぼんやりとしか記憶に残っていません。

比例して、
良い思い出と語れるエピソードも
あまり存在していません。

あなたが何かの出来事を
”良い思い出”として
記憶に残したいのであれば、
その出来事を通じて心が動かされる体験を
豊富に積むことが必要なのだと思います。


7. まとめ

レールに乗った人生とレールから外れた人生
あなたはどちらが
充実した人生だと思いますか?

私の最初の問いに対して、
あなたなりの答えは見つかりましたか?

全てが保障された刺激のない人生と、
不安定で刺激に溢れた人生。

どちらもそれぞれの
”幸せの形”があります。

一個人の意見としては、
刺激のある人生の方が、
良い思い出として残りやすいと考えています。

誤解してほしくないのですが、
あなたの人生を全て不安定にし、
刺激を求める必要はありません。

一般的に人生を賭けて挑戦する人とは、
大手キャリアを捨てて起業する、
といったような認識をされています。

これも確かに、
人生に刺激を与える手段の1つです。

しかし、人生に刺激を与えるために
あなたのキャリアを用いる必要はありません。

例えば、
キャリアは人生のレールに乗ったまま、
趣味や友人との交流、副業等で、
部分的に人生のレールから外れる
といった方法があります。

あなたの人生を部分的にレールから外し、
人生に刺激を与えることで、
あなたにとっての”良い思い出”を
意識的に作ることができるでしょう。


ぼんやり毎日を過ごすあなた、
毎日にちょっとした刺激が欲しいあなた。

あなたの乗っている人生のレール。

そこから少し外れるだけで、
あなたの人生に、更なる充足感を
与えてくれるかもしれませんね。

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