『ののはな通信』読了
三浦しをんさんの『ののはな通信』を読み終わる。
高校生から40代までの、ののとはなを追いかけていき、きっとあの日が来るだろうなと思ったら本当に来たので、思わず心が乱れる。これは創作だからと自分に言い聞かせつつ、しかし現実世界に引っ張られてしまう自分の心をコントロールは出来なかった。(さらに言えば、海外の内戦事情なども最近の状況と重なり、気持ちがガクッと下がりかけた)
無粋な私は、物語のその後を考えてしまうのだけど、ここで終わっているからこそ余韻に浸れる物語なのかもしれないな、とも思っていて、こういう時、せっかちで物事に白黒つけたがる人間というのは、小説を読むことに向いていない気がしてならないけれど、私は小説を読むのだ。何の決意。
読後は複雑な思いをアレコレと抱いてしまったけれど、この分厚さなのにサクサク読める本ということで、改めて三浦しをんさんの文章って好きだなと思ったりした。しをんさんのエッセイなども面白いと聞くものの、あまり読んだことが無いのでそちらも手に取りたいところ。
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