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アフリカ大陸一周ツアー 大型トラックバスで26カ国を行く(著:浅井宏純)【これは読書紹介だ。この文章を読む前に私のことを聞かれたら奴は死んだとだけ伝えておいてくれ。了承したものだけ読んで欲しい】

日本人の会社経営者が、たまの長期休暇で、
アフリカ一周バスツアーなるものに参加してみた体験記。
オーバーランドトラック社。バスの名前はオアシス号。
スウェーデンスカニア社製のトラックを魔改造。
もちろんノンフィクション。

バスといっても巨大トラックから、魔改造したもので、
荷台部分に窓のないキャビンがついています。
窓は後付け。必要な時だけつけますが、基本ありません。
そういう路外走行可能な4WDバスです。

出発はジブラルタルから。
はじめに注意事項があり、そのあと料理は当番制、下の始末は土をかけたりすること、写真を撮るのは気を付けること、わいろを要求されたら自己責任で決めること、などなどブリーフィングがあって、そのあと出発。
協調性がない方にはお勧めできない旅です。
参加者は欧米系がほとんどで、ヤングからジジババまで。

まず西アフリカが鬼門。のっけから鬼門かよ。
いわく、この辺を旅行すると体重が10キロ減るらしいです。
オソロシアならぬアフリカ魔体験はこの辺が早くも佳境です。
人身売買、わいろの要求、漆黒の夜(電気がない)、
外国人誘拐で軍隊の護衛がついたり、
メンテナンスができないので設備が壊れていたり「独立しない方が良かった」という意見が後を絶たないくらいに大変な場所。

つづいて中央部。
ジャングルとかが鬱蒼としてくる部分。自然破壊されて動物がいないにも関わらず森が怖い。いったい何がいるんだ? 絶対的貧困。学校に行けるかいけないかの子どもたち。ペットボトルが食器として貴重。
ここもきつい。

なんかヤバいものを観ても、絶対に関わってはなりません。
万引きした子どもが殴り殺されそうになっても、とつぜん住民が踊り出しても、トラックを全員で囲んで守るのが優先。誰も見てないととにかくパーツを外してもってかれる。
(日本でもハーレーとかはパーツもってかれたりしますけど)

次いでアンゴラとか南西部。
ここでツェツェバエに襲われます。
ツェツェに襲われると、当たり所が悪いと患部が腫れて途中脱落。
有名なトリパノソーマ伝染病ですね。放置しておくわけにはいきません。
(病院に行けばどうにかなりますが)
蚊と違い、アブの仲間は刺されると痛いので、何もなくても、ろくでもないです。(血を吸いにくるハエ、すなわちアブである)

協調性がなかったり、病気になったり、
娘が死んだりして急遽帰国する者たちも多数、出てきます。
英米系の人たちと一緒なだけですでにカルチャーショックなのに、
この上アフリカとは。

さて南アフリカまで行くといくらかマシになります。
アパルトヘイト体制が終了し、強姦と殺人がとにかくでたらめに多い、
世界の犯罪首都とか言われていますが(残念ながらロアナプラじゃなかったですね)とりあえず田舎を走る分にはなんとかなります。
ひどい言い方ですが文明圏にたどり着いた気がします。
なんというか、マッドマックスの世界からダーティハリーの世界に、
北斗の拳からシティーハンターが活躍する場所に、
戻ってきたので少し安心です。(安心なのか?)

そして東アフリカ。
東アフリカは、なんと貧しくとも、かなりまともで、
ここを旅すると体重が10キロ増えるそうです。
いわゆるイメージするところのアフリカ諸国ってここら辺では。
動物もいっぱいいるし。
西には動物なんていないし。
ライオンとかブラックマンバなんて妖精みたいな奴らですよ。
人間がいちばん怖いんです。
アフリカの動物は、人間の怖さを知っているのか、まとまった数がいると近づいてこないらしいですね。人間がいちばん怖い。
いや、子どもに囲まれただけでも、ライオンに囲まれるのとは異次元の緊張感があります。これが場の空気か(これはコンゴね)とにかく人間が怖い。
それが証拠に、カバとかは人間を見ると親の仇みたいに襲ってきますけど、我々がゴキチャンを襲うのと似た感覚なんでしょうかね。

そこからエチオピアを通過(ここもとても貧しいけど、昔から国家があったので、かなりマシ)まあ、悲劇があるのですが、最後にエジプトまでたどり着いて終わりです。
エジプトなんてテロ戦争の舞台のひとつですが、ここまで旅をされた方々にはもはや歌舞伎町レベルの緊張しか感じられません。
緊張中枢が破壊された。
まあ、しかしエジプトは暑い。というか熱い。
なるほど、ここは神を信じないと生きていけない世界だ。
自然が厳しすぎる。

アフリカは意外にも、東アフリカなどは国家意識も高く、観光客も多いので、お金さえ持っていれば旅がしやすいのですが。
西アフリカはなんというかヤバい。
北斗の拳や、マッドマックスを彷彿とさせる世界だ。
ソマリアよりきついかもしれん。
それでも現在、人工がもっとも増えている場所なので、以前よりはマシというか、三丁目の夕日的な景色が内側ではあるのかもしらんと、き、期待してみようか。だが残念ながら僕はもうダメだ、君たちに後を託す!

(いやまあ、旅行会社なんだからソマリアより危険ということはないんだろうけど、とにかくカルチャーショックを受けること請け合いだ)

注意:あくまでも読書感想です。

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