見出し画像

【エッセイ】混ざり合うからよい、は特別

ヨーグルトソースと甘酸っぱいカシスアイス。そしてそこに甘いバニラアイス。甘いと酸っぱいが混ざり合って絶妙な味を届けてくれる大きなパフェグラス。幸せの味をスプーンですくい続けてかれこれ10年。わたしはこのヨーグルトジャーマニーのリピーターだ。(ロイヤルホスト)

                              引用 https://www.royalhost.jp


新しいコミュニティ

今日は一日中家にいた。のんびり。少し前の私からすれば「夢の在宅ワーク」。夢って実現できるものだったのか、と思いながらゴロゴロしていた。半年前は、教員を辞めて転職活動中だったけれど、平日は派遣社員。土日は念願のカフェでアルバイト。今は仕事を二つ掛け持ちして生活をしている。

12月に書いた記事を書いたときには考えられなかった展開だ。案外、計画的に考えて行動に移さなくても、なるようになるものなのかもしれない。多少考えることは必要だけど。そういうときもあるのかもなんて、お気楽モード。

というのも、今しているお仕事はタイミングよくすぐに決まって…という感じだから。「もう、早く働きたいよー」という自分の気持ちに正直に動いた結果、あれよあれよという間に決まった。どちらの職場も情報を目にした一週間後には、もうその現場にいた。すごいスピード感だなぁと我ながら驚くほど。しかも、すぐに決まって良かっただけではなく、予想外にうれしいこともあった。ちょうど良い温度感なのだ。魅力的な人が集まっているコミュニティーでここに入れてうれしいとすぐに感じた。


コミュニティの色の正体は

働き始めたときは、どうしてこんなに色が違うのだろうと思った。黄色とか水色とか、黄緑とか。そんな軽やかな空気感のコミュニティーに出会った感覚は初めてで不思議だった。何かに強制されているわけでなく、縛られているわけでなく。自分で選んで、自分の意志でそこにいる人たち。ひとりひとりの「気」が軽やかでさわやかで、重苦しくない。

そうか、きっとこの色の正体は「余白」だ、と思った。自分で納得して好きでそこにいる人たちが集まっていると、こんな感じがするのか、と。この感覚を知れただけでもナイス選択かもしれない。


自分だけのパフェグラスを

水色や青、緑…類似色であればそれはきれいなグラデーションになる。混ざり合って汚れることも、汚すこともない。でも反対色であればどうだろう。混ざれば濁った灰色だ。どんなに明度の高い色だとしても、混ざれば明度は失われてしまうのは容易に想像がつく。絵具のパレットであれば、容易に。

でもわたしたちの目の前に広がるのは、絵具のパレットじゃない。

だからすぐに気づくのは難しい。色がぐちゃぐちゃに混ざって、居心地が悪い感じがしていても、頑張ってしまう。上から染めても染めても、きれいになるのは同じ色を塗ったときだけなのに。色と色が混ざり合ってグラデーションになるような居場所。混ざり合うからこそ良さが発揮される居場所。そんな場所を探し続けたい。諦めたくない。

いつかこのパフェグラスになりたい。カシスとバニラが混ざり合った液体をすくって、そう思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?