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贈り物と1秒後の世界/きっと賢者の🎁

JR大阪駅のエスカレーターにて。
2人のオバ様。
「長男の嫁の誕生日に物贈ったったんやけどうんともすんとも礼言うてこん」
「あんたそりゃ要らんのや。嫌われてるねん」
後ろに居た私は吹き出すも思わず割り込みかけた。
「そんなことありませんて。きっと嬉しいですって」
言わんかった言えんかった。
よぉ考えたらめちゃくちゃ無責任でしかないコメントでしかない。
もしかしたらほんまに要らんくて嫌われているのかもしれへんし。
いや、そんなことあれへんと思いたいけど。そもそも他人事。
てか、いきなり話しかけるだけでも怪しい。これは、自分事。
 
贈り物、いただくのも勝手にするのも好きです。
500年以上前に日本のオッサンエッセイストも書いていた。
「物くるる友」by兼好法師。俗っぽいな!
 
贈り物って、そう考えると、むずかしい。よぉ考えると、むずかしい。
 
いただくのも贈るのも好きで、
好きすぎるから、
考えすぎて「渡して「キモ」とか思われたらどうしよ」で結局渡さないこともあったり、
そのわりにしょーーーもないもんを渡したりして後になって反省することも多い。
逆にもらう側となると、
「いやー、もー、すみません」
と、うれしいからうれしいのにまあ大層可愛げのない返事になりこりゃまた後から反省をする。
「もらうことが当たり前」だった子どもの頃とは違うのだもの。
だからか、いただくと、嬉しい反面、
「そんなんでお金も気ぃも使わんといてな、ありがとうごめんな。気持ちがうれしい」
心配とか申し訳なさとか。つまりはめっちゃうれしい訳。
 
大人ってむずかしい。
 
もらっているのは、おくっているのは、物やけど、物やなくて、気持ち。
 
だからむずかしい!(笑)
 
その物自体がうれしかったり要らんかったりということは
人それぞれに好みだったりという主観があるが故に仕方のないことなのだろう。
要らんもんは要らんしなあ。
 
でも、例えば何かを贈る贈られる……
そのこと、その1アクションは、それ以前の時間や状況を、変える、と思うねん。
渡す前の自分、渡した自分。貰う前の自分、貰ってからの自分。
自分も相手も、関係性をもちょっと強めたするりちょっと変えたりもする。きっと、良い風に(願)
そう、世界はちょっと変わるのだろうなと思います。
1秒後の世界は変わっている、という名言を語ってくれたのは某老旅役者だったけれど、
変わる1秒後の世界で、その〝物〟と、物に寄せられ寄せる想いはきっと、その1秒をもちょっと変える。
 
ああ、「賢者の贈り物」やなあ、なんて。ちょっとちゃうか。ちゃうな。
 
でも……。
JR大阪駅のエスカレーターのオバ様たちにも、やっぱり言いたい。
きっと、気持ちは伝わってるって。無責任やけど。でも、きっと。
もし、もし、今は伝わらなかったりマイナスだったりだったとしても、
1秒ならぬ、もっと先の世界で伝わったり、も、するかも。変わったり、も、するのかも。
 
Everywhere they are wisest. They are the magi.
 
ハロウィンがすっかり終わり、もうクリスマス仕様になる街と人に、そんなことを思ったりしました、よ。
 
 

写真は先日のいただきものの中に入っていた素敵なカード。

なんでいきなり「1秒後」を思い出したのかな。
お世話になっている構成作家のパイセンが昨日延々と世界情勢の話をしていたからかもしれない。
一方で私は延々と劇場の話をしました(笑)


皆大好き、旅芝居でお馴染み『上州土産百両首』の原作、大モトもオー・ヘンリー。
この上州…を自分&自分たちver,に作り直して『プロミス』って名付けた役者が文中で「1秒後の世界」と言った人(過去記事 、てか、今日も変わらす元気!)です。
『プロミス 涅槃の約束』
そのクライマックスに流れる音楽は『What a wonderful world』。
私の旅芝居大好きな芝居のうちの1本です。



以下は、ちょろっとですがいつもの自己紹介 。
と、苦手なりにもSNSあれこれ紹介、連載などなどの紹介!!も。
よろしければお付き合い下さい🍑✨
ご縁がつながったりしたらとても嬉しい。
大阪の物書き、中村桃子と申します。 
構成作家/ライター/コラム・エッセイ/大衆芸能(旅芝居(大衆演劇)やストリップ)や大衆文化を追っています。
普段はラジオ番組の構成や資料やCM書きや、各種文章やキャッチコピーやら雑文業やらやってます。
現在、lifeworkたる原稿企画2本を進め中です。
舞台、演劇、古典芸能好き、からの、下町・大衆文化好き。酒場好き。いや、劇場が好き。人間に興味が尽きません。

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旅芝居・大衆演劇関係では、各種ライティング業。文、キャッチコピー、映像などの企画・構成、各種文、台本、役者絡みの代筆から、DVDパッケージのキャッチコピーや文。あ、小道具の文とかも(笑)やってました。担当していたDVD付マガジン『演劇の友』は休刊ですが、アーカイブがYouTubeちゃんねるで公開中(貴重映像ばかりです。私は今回のアップにはかかわってないけど)


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秋。体も気持ちもしんどくなりがちやけど。皆、無理せず、どうぞどうぞ、元気でね。


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