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華麗なる誘惑

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Koji様の素敵イラストから妄想したショートストーリーたち。ヘッダー画像、この小説に使用させていただいたイラストは、すべてKoji様に著作権があります。
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2019年7月の記事一覧

天使の休息

柔らかな日差しが入り込む窓辺。
まだ朝早いというのに、いつもとは違う場所にいる違和感からなのか、アラームの音が鳴るよりもだいぶ前に、目覚めてしまった。

ふと隣を見ると、幸せそうに眠る佑美がいる。
彼女の柔らかい髪の毛にそっと触れると、佑美は一瞬だけ目を開けた後、少し笑顔になって俺の胸に顔を埋めてきた。

一昨日から来ているモルディブへの旅行。
水上コテージから観る景色は、「美しい」という言葉だけ

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太陽の脱走

ジリジリと、肌に突き刺すような太陽の光。
始まったばかりの夏に、少しウンザリとしながら、私は空を見上げた。
曇りや雨ばかりだった梅雨時には、恋しくて仕方なかったはずなのに、汗ばむ気温に太陽の存在が恨めしくなる。

夏休みくらい、もう少し休ませてくれたっていいのに。

そう思いながらやってきた電車に乗り込むと、スマホにメッセージが届いた。

平日とはいえ、通勤のピーク時間帯ではないこともあり、電車の

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真夜中の舞踏会

「高野くん」

文化祭の仕事で、ひとりきりでいた放送室。
そこにノックと共に入ってきたのは、先週東京の高校から転校してきたばかりの女子、柏木だった。
残り半年もない高校生活。
三年生というこの時期に転校してくるなんてかなり珍しい。
周囲の女子たちは、初日こそ柏木の周りに集まっていたけれど、当の柏木はそんな女子たちにはまるで無関心だった。

かといって、男子たちが柏木の周りに集まってきても、柏木は女

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