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【ストレスとかけまして】

この日はストレスフルになっていて、見るもの、触れるもの、接するもの、すべてに涙していた。

・できていない。
・わかってもらえない。
・伝えられない。

「弱み」を見せられない、苦しみ・苛立ち。

いかに誹謗を受けても、自ら楽しみ、
いかに逆境に陥っても、そのうちに幸福を感じ、
感謝の念をもって世を渡ろうとする。
by新渡戸稲造「修養」より

私は、30歳のある出会いから、弱いもの、苦しんでいるもの、逆境に立ち向かうもの、誰かのために一生を捧げようというマイルールを決めた。それ以前から、そうやって生きてきた節はあるが、意識して生きようとしたのは、この瞬間から。私が決意した日。。。あれから、7年。何か、出来ただろうか。

苦しくて、苦しくて、何も生み出せないとき、新渡戸の言葉に出会い、自分は科学的な教育を追い求めていたつもりだったが、ヒューマニズムに基づく教育がしたいんだと気付く。科学的哲学をもった教育論。その根源にあるヒューマニズムは、どこから来るんだろう。肉と海老、うどんで煮え立つ鍋焼きうどんをみながら、ふと自分に問う。問い続ける。

自分は何がしたいんだ?

あれから7年、これからの3年は、どうしようか?


私は、ストレスが溜まってきたと感じると、走る。そして瞑想する。走って灰汁を出し、瞑想して調える。灰汁がなくなることはない。同じ心の器の中で、より純度を増していく。瞑想という作業は、ここに落ちる一滴の波紋を感じるために、心を水平に保つ作業。決して抑えつけたり、元に戻したりすることではない。

そのために、私は走り続けるのか?

いや、私が走り続ける理由、それは目の前のものを失いたくないから。自分が走れないことで、本当は努力すれば手にすることが出来たはずのものを失いたくないから。車、電車、飛行機を使えばいいじゃないか。そうじゃない。

趣味で年に一度、登山をする。頂上に辿り着けなかったことは、おかげさまで一度もない。でも、いつか、辿り着けないんじゃ無いかという恐怖はずっとある。どんなにゆっくりでもかまわないのだけれど、自分が努力しなかったことで、辿り着けなかったんだという後悔だけは、ぜったいにしたくない。あと一歩、足を動かせば、あと一歩、手をのばせば、なんてのはぜったいに嫌なんだ。だから、普段から極限まで走る。限界ギリギリまで走る。

たとえ一緒に登山をする人がいて、その人のせいで辿り着けなかったとしたら、その人のことを考えて登山できなかった自分を責める。そこまで考えてこその登山だろ?って。

登山は、山に一歩足を踏み出した時にはじまるんじゃない。

「登ろう」

って決意した瞬間から、山の神様は、私のことをずっと、じっと待っている。何も言わず、教えず、ただ黙って待っている。ここへ、来てごらん。山での足跡、落ちる汗、一滴一滴が、これまでの自分を語ってくれる。私のことを待っている頂上は、どれだけ辛いだろう。私ならそっと手をさしのべてしまいたくなる。だけど、ただじっと、ずっと見守っている。その姿の見えない期待に私は応えたいんだと思う。

とにかくなんでも知らないと我慢できない欲求は、ここから来ているのかもしれない。

誰かの役に立ちたい。そのときに、自分に知識が足りなかったために、役に立てなかったとしたら。。きっと私は自分を許せない。

26歳のとき、ある有名なお坊さんに

「君は、神様に好かれるねぇ。安心して進みなさい。ただ、あなたが手を取る人は、慎重に選びなさい。良きにせよ、悪きにせよ、あなたはその人を助けすぎてしまう。良き方へ進めばいいんだけれど。君は、君のまま。思うままに進むといい。たいして立派になるかどうかはわからないけれど、生きて行くだけなら、困らないよ。あなたが、本当にのぞむかどうかが大事。本気になれば、たいていは叶うでしょう。ただ基本的に、ふざけようとする気持ちが大きすぎるんだよねぇ。」


7年目、ちょっとした節目。いや大きな節目かな。実は、この大きなストレスから解き放たれようとしている。達成したからじゃない。だからといって、頂上を見ることを諦めたからじゃない。何が出来るか?誰の役に立てるか?って考えてきたんだけれど、この頂上に辿り着いたとき、私は、どんな自分になっていたいか?って考えるようにしたから。

何も残さないかもしれないし、誰の役にも立てないかもしれないけれど、きっと私は自分にオッケーを出せる気がする。これまで『修養』に書いてきたようなリーダーに、私はきっとなれると思う。ヒューマニズムに基づく科学的哲学で、不器用だけど、あたたかいリーダーになる。


「ストレス」とかけまして「美味しい手打ちうどん」ととく
そのこころは

「良く寝る(練る)のが大切でしょう。」

笑いでストレスも解消!!おあとがよろしいようで。。。


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