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辛いときに会いたいと思える存在が欲しかったし、そうなりたかった。

大学4年生になる春、私は大学院の院試の勉強に疲れ果て、絶望し、疲弊しきっていた。私の30%くらいは人間じゃ無かったかもしれない。

そのとき私は、元彼に会いたいと思えなかった。2人でお昼ご飯を食べても沈黙が流れ続けるし、私の状況が良くないことを分かっていたのに、元彼は私の状態から目を背け続けた。別れ話のときにも「私のことわかってて放っておいたよね」と聞いて「うん」と答えた。疲れた時に会いたくないし、そんなこと聞いて、もう無理だと思った。


◇◆◇


彼くんと付き合いはじめた。辛い時期は多々あった。というか、常に辛かった時期そのままだった。辛いとき、その都度彼に会いに行った。辛くなったら引きこもりがちになる私だったが、彼は会いたくなる存在だった。

すごく癒された。
ほんとに充電してたんだと思う。

嫌なことから彼に逃げた時もあったけど
「助けて」って求めたこともあった。

しんどいことや辛いことを誰かに話すと、その人までネガティブになってしまうことがすごく嫌で、全部一人で抱え込んでた。愚痴もほとんど言ったことがなかったと思う。


不安の大きさも不満の数も決して変わらない。

でもちょっと愚痴をこぼすだけ

言いたかったことを言えただけ

そのことに私はすごく支えられたんだと思う。


私も彼にとって、そんな存在になりたかった。

彼に哀しいことがあって、電話がかかってきた。
彼にしてはとても珍しくて、後ろ向きで、寂しさと不安が溢れる電話だった。「こんな状態で電話していいの?」と聞かれた。むしろそんな時に私と話したいと思ってくれて、電話したいと思ってくれたことがただ嬉しかった。
次の日、社会人1日目の日。わざわざわ私の会社の最寄り駅まで会いに来てくれた。いつもと同じような明るさとボケが出てきてほっとした。きっと無理をしていると思うけど、私と会うことで、無理にでも笑ってくれて良かった。人間ほんとに辛いときって無理やりでも笑えないからね。

私は彼にとって、辛い時に会いたい存在になれていると思いたい。どうだろうか。

その答えなんて分からないけど、この行動がそうであったらいいなと願う。


こうやって彼のことばっかり書いて今更だけど、書いてて自分で「彼くんのことこんなに好きなんだな〜」って恥ずかしくなってくる。




彼くん
私はまだまだ頼りないかもしれないけれど
いつでも頼っていいんだよ。頼って欲しい。
頼ってください。

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