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読書記録23『なぜ本屋に行くとアイデアが生まれるのか』嶋浩一郎

こんにちは、だるまです。夏休みも終わりが見えてきました。

今日の本

今日ご紹介する本は『なぜ本屋に行くとアイデアが生まれるのか』です。この本は、内沼晋太郎の『本屋の逆襲』の中で触れられておりずっと気になっていました。
そう思ったらなんと、下北沢の本屋「B&B」を一緒に立ち上げた方でした。
巻末にはお二人の対談が収録されています。

筆者の主張

内容はタイトルの通りですが、文章から伝わってくる筆者の主張は

「本屋さんって楽しいよね!!!ね!!!!」

と言うものです。非常に同意するのでするすると読めてしまいました。
だるまが共感したポイントとともに具体的な内容を見ていきます。

共感したところと内容

本書全体の流れは、

1.本屋の楽しさ紹介→2.デジタルとリアル本屋の違い→3.本の買い方→4.本の使い方→5.自分で本屋作った話

となっています。いずれも、電子書籍やインターネット通販を否定するものではなく、「どちらも便利なように使えば良いよね」というスタンスです。そこにだるまは共感します。

1.毎日本屋

筆者は毎日本屋を訪れ、本を買うそうです。だるまは本をあまり買わないのですが、本の波の中を行ったり来たりするのは毎日したいです。
本屋の歩き方や、いい本屋の条件、文脈棚の説明など、本屋好きには頷ける文章がたくさんあります。
例えば、

本屋というのは世界とつながる場なのです。

狭い店内の中に敷き詰められた本の向こうには、知らない世界がずっと広がっています。背表紙を眺めているだけで、思考が遠のいていく体験をしたことがあるでしょうか。

2.やりたいことが分からない時は本屋

何か欲しい本が決まっている際はネットが便利です。すぐ見つかり、重い本を運ばなくてすみます。
一方で何も目的なく何がしたい、読みたいのか分からない時は本屋の出番。本を選ぶという行為は、自分では気が付かない欲望を言語化してくれます。

本屋を目的もなくぶらついて、なんの役に立つの?と思った方にはこの文。

買うつもりがなかった本は風邪薬というより漢方薬的で、少し遅れてじわじわ効いてくるものです。
本屋は、いますぐ役に立たないものの宝庫です。

本は漢方薬。じわじわとだるまの名言集に入りそうな例えです。
少し脱線しますが、友人に「本の効果って何?」と聞かれてこの文を思い出し、「効果がすぐに現れないことが効果だよ」と返してしまいました。変な人だと思われました。

3.本は読まず、捨てず

筆者曰く、本との出逢いは一期一会なので気になる本はとにかく買うべきだそうです。
専ら図書館派のだるまは、図書館で出逢った本は見境なく借りています。
ともかく、偶発的なつながり、自分の興味の物質化が期待できるため本は積ん読して儲けものというスタンスです。
だるまが共感したポイントもあります。例えば、「併読」。大体5冊ほど並行読みしています。異なる本に書いてあることが偶然にもつながったりして非常に有効な手段だと思います。
ちょうど最近読んだ成毛眞が本書にも登場していて、10冊同時に読めと言っているようです。この様に、前読んだ本とのつながりなども感じられるのも読書の醍醐味です。

4.読書的思考法

アイデアというのは、意外な組み合わせを作るクリエイティブ・ジャンプだそうです。
情報同士を組み合わせる視点は、本屋で鍛えることができます。異なるジャンルの本のリンクを考えてみたり、文脈棚の並びについて想いを巡らせたり。
寄り道した先にアイデアがあるのではないでしょうか。本屋さんでぶらぶらしましょう!ここで一文。

読書とは旅である

読書には旅の偶然性に近いものがあります。自分のフィルターをかけず、情報が偶然舞い込みやすいです。
コントロールできる世界だけでは面白いアイデアになかなかつながりません。

5.書店「B&B」を考える

最後の章は内沼晋太郎との対談でした。お二人とも本屋への愛を余すことなく語っています。
詳しくは本書を読んでいただきたいので、だるまが最も共感した会話を紹介するに留めます。

嶋「(本屋に)行くと得するとか損するとかの問題ではなくて、「楽しい」だよね。もちろん役に立つものもいっぱい置いてあって、仕事に役立つものにアイデアを出せるための刺激になるものとかもある一方、役に立たないけれど、きっと楽しいものもあるんだよね。」
内沼「わかりやすくいうと、ちょっと旅に出る、みたいな感じですよね。」

こんな感じでお二人の素敵なレスポンスが続くのでお楽しみください。


おわりに・本屋が好きだ

紹介に熱が入りました。なぜなら、だるまも本屋が大好きだからです。
大好きという気持ちを本屋に具現化できていてすごいと思います。
全国、いや世界の素敵な本屋さんにこれからもたくさん出逢いたいです。

まずは、このnoteに取り上げた本屋さんを巡ってみたいと思います。

随分と長くなりました。最後までお読みいただきありがとうございます。

かしこ

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