マガジンのカバー画像

勝手に解説おめめどう

10
(株)おめめどうの、支援思想を私なりの翻訳でお伝えします。納得できないと実践できない人達向けの、理屈に説明を割いています。「とにかくやってみて」では納得できない、動けない人達向け… もっと読む
運営しているクリエイター

記事一覧

コミュニケーション

コミュニケーション

愛情って、与える側にも、受け取る側にも、好みと容量の問題がある。

受け取る側としては、バイキングと同じで、欲しいものを欲しいだけ食べたいのに、いらないものを必要以上に与えられても困るだろう。
また、メニューはたくさんあるのに、食べたいものが何もなかったら、それはそれで悲しい。

与える側は、自分のバックボーンで愛を定義してるから、そもそも与えたい愛情の「色や形や模様」が相手の好みに合ってるのかと

もっとみる

私がおめめどうを推す理由(Facebookより転載)

これは、2018年12月9日に書いたものです。
大西俊介さんは、2023年8月30日に永眠されました。
もう、大西さんのお話は、2度と聞けません。

…………

今日は、おめめどうオブサーバーである、syunさんこと大西俊介さんの相模原での講演会でした。

時節柄体調を崩される方が多く、前日までに何名かキャンセルが出たので、ちびたんの母ちゃんたちにも、おいで、と声を掛けさせてもらいました。

私は

もっとみる
認知症が教えてくれるもの 「勝手におめめどう」番外編

認知症が教えてくれるもの 「勝手におめめどう」番外編

「マンガ認知症」(ちくま新書 ニコ・ニコルソン/佐藤眞一著)を読みました。

身内に認知症のケアが必要な人間がいるわけでもないのに、買ってみようと思ったのは、立ち読みした時に

①介護は知ることで楽になる。
②家族が困るのは、本人が困っているから。本人が楽になれば家族も楽になる。

と書かれていた点が、おめめどうの自閉症支援と全く同じだったからです。

おめめどうユーザーの皆さんなら、ハルさんこと

もっとみる
なんでも人権で語る架空人生相談

なんでも人権で語る架空人生相談

竹槍一本で戦車に向かうが如く、持ってる武器は「人権」一本という、根本玄里先生のラジオ人生相談のお時間です。

今日のご相談者は、子育てに悩む新米母さん。

人権は相談者さんを、救えるのでしょうか?

相談者:
「はじめまして。26歳主婦です。恋愛結婚して5年目に男の子を授かりました。今4ヶ月で外を歩けば可愛い盛りだねえと言われます。けれども、産んでみてわかったんですが、わたし、本当に子育てに向いて

もっとみる
勝手に解説おめめどう(1)カレンダーを勧められるのはなぜか?

勝手に解説おめめどう(1)カレンダーを勧められるのはなぜか?

おめめどうというのは、兵庫県丹波篠山市にある自閉症の支援グッズを製造販売している会社です。うちには自閉症の子どもがいるわけでもないし、身内がそれで困っているわけでもありません。むしろ先天的な障害のある人との付き合いがないまま半世紀以上生きてきました。けれど、そんな私がおめめどうに出会い、その支援思想やノウハウを面白いと思ったのは子育てに必要な知恵をふんだんに含んでいると思ったからです。発達途中の「

もっとみる
勝手に解説おめめどう(2)カレンダーがうまく機能しないのはなぜか?

勝手に解説おめめどう(2)カレンダーがうまく機能しないのはなぜか?

おめめどうというのは、兵庫県丹波篠山市にある自閉症の支援グッズを製造販売している会社です。うちには自閉症の子どもがいるわけでもないし、身内がそれで困っているわけでもありません。むしろ先天的な障害のある人との付き合いがないまま半世紀以上生きてきました。けれど、そんな私がおめめどうに出会い、その支援思想やノウハウを面白いと思ったのは子育てに必要な知恵をふんだんに含んでいると思ったからです。発達途中の「

もっとみる
勝手に解説おめめどう(3)人は何によって生きているのか

勝手に解説おめめどう(3)人は何によって生きているのか

タイトルで大風呂敷を広げてしまった。でも、これくらい言ってもいいと思う。
久しぶりに、株式会社おめめどうのハルさん(奥平綾子社長)の講座を聞いたので、思ったことを書く。

「人はパンのみにて生きるにあらず」
有名な聖書の一節だ。
「物質的な満足だけではなく、精神的な満足を得てこそ生きてるってことじゃん」
と救世主はおっしゃったらしい。異論のある人はいないと思う。
けれど、障害のある人たちにについて

もっとみる
勝手に解説おめめどう(4)時間のインストールは必須事項

勝手に解説おめめどう(4)時間のインストールは必須事項

大学三年の時だったかと思う。
寮で寝ていた時に電話で起こされ、ぼーっと歩いていて、廊下で転んで頭を打った。
その時、始めて脳震盪というものを経験した。

気を失っていたのは、おそらく数秒。
でも、意識を取り戻して最初に友達に聞いたのは
「今、何日?何時?」
だった。

同じく、大学三年の冬、帰省した時に高校の恩師と友達とで夜中にスケートに行った。

先生は、その日が生まれて初めてのスケートだったら

もっとみる
奥平綾子ロングインタビュー

奥平綾子ロングインタビュー

2020年5月22日、COVID19による非常事態宣言がまもなく解除されようとしていたこの日、おめめどう社長奥平綾子さん(通称ハルさん)にお話を聞かせていただくことができました。

夜七時。早寝早起きのハルさんは、すでにお風呂上がりでほろ酔い状態。
ご機嫌でいろいろ話してくださいましたが、ほぼほぼ固有名詞を出せないオフレコなお話のオンパレード。

どこまで再現できるかわかりませんが、ハルさんの語

もっとみる
自閉症児でも、定型発達児でも、子育てを客観的に評価したいならこれを使ってみるといい~『母という呪縛、娘という牢獄』感想によせて~

自閉症児でも、定型発達児でも、子育てを客観的に評価したいならこれを使ってみるといい~『母という呪縛、娘という牢獄』感想によせて~

おめめスケール、というものがある。
これは、兵庫県丹波篠山市にある「株式会社おめめどう」の社長、奥平綾子さんが、長野県の発達支援にかかわるお医者様たちと考案されたものである。
作ろうと思われたきっかけは、幼いころから療育に通い、医療ともつながっているのに、それでも思春期、青年期になって「行動障害」が表れるのは、どういうことだろう?と疑問に思われたことにある。

要するに、療育や医療よりも、もっと決

もっとみる