見出し画像

選挙結果振り返り(2024 2.18投票)


 毎週お送りしていた「今週の彦治」ですが、今回の結果が「分岐点」となるような気がしています。(そうであってくれ)
 その他、維新や参政の当落に注目しながら振り返っていきましょうか。




▼【今週の彦治】長野県・松川村長選挙

 5期務めた現職が退任表明し、元副村長と “選挙出まくりマン” の一騎打ちとなった選挙は当然ながら元副村長の圧勝。 得票率も9割を超え、小西氏は前週の印南町長選に続き2週連続で供託金没収ラインの得票率10%割れ。 今回は選挙カーを持ち込み街頭演説にビラ渡しもするなど、いわゆる “フツーの選挙運動” をしたにもかかわらず選挙費用の公費負担も得られない「全額自腹」となりました。

 詳しくはこのレポートに書いています(※ほぼ全編無料で読めます)が、そもそも「松川村」で選挙に出るコト自体無理ゲーだったというのが私の見立てです。

 そんな感じで “レギュラーコーナー” はこの辺にして、その他の選挙結果を見ていきましょうか。


◎青森県・五戸町議会議員選挙(定数14/17人)

 定数が2議席削減された中、現職14人、元職1人、新人2人が立候補した全員無所属の選挙は、現・元・新それぞれ1人ずつ落選しました。

 女性候補は新人の1人のみだったのですが、なんと次点で落選。 改選を経ても男性のみの議会という構図が変わるコトは有りませんでした。 候補者の評価の表れでしょうし現地には現地の事情が有るのでしょうが、外から見ていると「いくらなんでも・・・」と思ってしまいます。


◎岩手県・金ヶ崎町議会議員選挙(定数16/17人)

 現職13人、新人4人が立候補し政党別では公明、共産、そして幸福実現党が1人ずつ立てた選挙は新人1人が落選。 女性候補3人は当選しました。

 驚くべきコトに、幸福実現党の候補がトップ当選です。 しかも2期連続。 政党の名を出すだけで敬遠されるコトも多々ありますが、幸福実現党は地方選挙では地元に住む方から候補者を擁立しており、政党の支持というより候補者個人の知名度と働きぶりが得票に繋がったのでしょう。 同党が国政では存在が消えたに等しいが地方では生き永らえているのはこのような候補者選出基準が大きく作用しているのだと思われます。
 一方共産候補は安定の最年長候補でしたが8位で当選し得票も前回から増えました。 しかし4年後は83歳。 次は後継を立てなきゃいけないでしょう。 当選早々で言うのも失礼ですが、早めに準備しておいた方が良いでしょう。


◎福島県・猪苗代町議会議員選挙(定数14/16人)

 今回から定数が1議席減となった中、現職15人新人1人が立候補し政党別では公明と共産が1人ずつ立てた選挙は現職2人が落選。 女性候補が4人中3人が当選しました。

 定数14に対し現職候補が15人。現職の椅子取りゲーム状態となった選挙は唯一の新人がトップ当選し、それに押し出されて現職が椅子に座れなかった形です。 金ヶ崎町同様に最年長候補を出した共産は9位で当選となりましたが、コチラも4年後は81歳。 早急な後継者探しが必須でしょう。


◎茨城県・那珂市議会議員選挙(定数18/26人)

 現職17人、元職1人、新人8人が立候補し、政党別では自民・公明・維新・立憲・共産、そして参政党がそれぞれ1人ずつ立てた選挙は現職5人新人3人が落選。 女性候補は2人中1人当選しました。

 政党候補のうち新人は立憲と参政でしたが立憲候補が11位、参政候補がなんと4位で当選! 党中央がゴタゴタ&ズンドコになってる参政党ですが、この選挙については小学校の先生をやっていた候補者自身の知名度が大きく、チョイスが良かったのでしょう。
 一方維新は現職が落選! 元々2008年から当落を繰り返していた人で維新入りしたのは2018年の県議選。 前回の市議選で返り咲き当選を果たしましたが今回は票が半減し落選。 候補者の実力が大きな要因だとはいえ「維新」の看板では票に結びつかなくなってきたのでしょう。

(クリックやタップで拡大してご覧ください)

 今回 “ド右派政治団体出身” らしい、国旗を模したものだと思われる赤丸を背景に置いたポスターの女性現職候補が落選したのですが、その方より票が獲れない体たらくっぷりで、統一地方選後に行われた茨城県内の選挙で維新は1勝5敗となり、厳しい戦いが続いています。


◎埼玉県・新座市議会議員選挙(定数26/34人)

 現職23人、元職4人、新人9人が立候補し政党別では公明が7人、共産が6人、維新・国民民主・参政が1人ずつ立てている選挙は現職3人、元職1人、新人4人が落選。 女性候補が14人いるという異色の構図でしたが2人落選し、半数にあと1人足りないという結果になりました。

 維新は公認した新人が16位で当選した一方、推薦した現職は32位で落選。 「維新推薦」というケースがあまりないコトもあるでしょうが北関東において「推薦」の看板はまだ通用するレベルにないのでしょう。
 参政党は神谷代表に加え松田元代表にボードメンバーの福井県議も応援に入った効果が出たか、20位で当選。「50歳男性」という候補は参政党にとっては必ずしも “売れ線” ではなかったですが当選したところを見ると、神谷独裁者代表が文春砲を被弾した影響は殆ど無かったとみて良いでしょう。

 共産は現職1人落選し6議席から5議席に減らした一方、国民民主は35歳男性の候補を立てて見事トップ当選。 その他、しれっと無所属で出ていた元N国が落選となりました。 まぁ、因果応報でしょう。


◎千葉県・四街道市議会議員選挙(定数20/28人)

 現職17人、元職2人、新人9人が立候補し政党別では公明が3人、共産が2人、維新と国民民主と地域政党が1人ずつ立てている選挙は現職5人新人3人が落選。 女性候補は8人中5人が当選しました。

 地域政党はいわゆる「ステルスN国」でスルーすべき人物でしたが当選。 ステルス化して当選させるスキームが確立してきているのが、実に腹立たしい。 有権者には見極める眼を持っていてほしいものですが・・・

 維新は公認と推薦の1人ずつ擁立し2人当選。

(クリックやタップで拡大してご覧ください)

 南関東では安定した強さです。 ただ10位で当選した推薦候補は「政治家女子48党」出身らしく相変わらずな節操の無さが際立ち、そこに票を奪われた公認はステルスN国より票が獲れないという残念さですが、まぁ受かればヨシなのでしょう。
 2議席維持を目指した共産は1人落選。 8人落選の中で複数当選を出せたら大きな成果だったのですが、今の党勢では厳しかったようです。
 あと、国民民主の38歳現職男性は12位当選し同党は先週2戦2勝。 また、41歳の「ダンサー」兼「元参政党」候補は23位で落選し、「アレ」風味強めな最年少候補がまさかの8位当選し、「縄文時代に戻ろう」とか言ってる人は順調に最下位と、結構な荒れっぷりの選挙結果となりましたとさ。


◎神奈川県・藤沢市長選挙

 4期目を目指す現職に元県議と政治団体代表が挑む三つ巴の争いは現職が4選を果たしました。

 藤沢市には2008年に制定された「多選自粛条例」がありますが制定後に市長に就任した現職は今回「個人の資質による」として堂々と破ってきました。 多選否定派の私としては、論外。 なのですが、かといって新人の1人はゴリゴリ自民の元県議で今この状況で自民に入れるワケないし、かといってもう1人の新人である政治団体代表の方に至っては元社民なのに現在は排外的愛国者になっちゃってる「アレ」な人・・・
 私は常々、「選挙に行こう」だの「白票は無意味」だの「僅かでも希望が見つけて投票先を選ぼう」などとエラそうに言っている私ですが、もしこの選挙の有権者だったら・・・ 未だに答えは出ていません。


◎岐阜県・北方町長選挙

 3期目を目指す現職に町のスポーツ少年団本部長が挑む一騎打ちは現職が3選を果たしました。

 17年ぶりの選挙というコトで新人はもちろん、現職も初の町長選となります。 公報等の資料が見つからないため詳しいコトは分かりませんが、現職は町長の前に町議を21年務めていたようなので新人はその知名度に及ばなかったのでしょう。 ただ上記記事によると10人の町議のうち現職を支持したのは僅か2人で5人が新人を支持したとのコトで、厳しい町政運営となりそうです。


◎愛知県・弥富市議会議員選挙(定数16/17人)

 現職11人、元職1人、新人5人が立候補し政党別では公明と共産が2人ずつ、そして「あいち維新の会」が1人立てている選挙です。

 と、フツーに書いた「あいち維新の会」ですが、実はコレ、国政政党である「日本維新の会」の愛知支部=「愛知維新の会」とは別組織の “ニセ維新” です。 76歳の住職が政治団体を立ち上げ自らに公認を出して立候補していますが、当然ながら「愛知維新の会」からは注意喚起のお知らせが出て、当然ながら「あいち維新の会」の方が落選しました。 “定数プラス1” の選挙なので「もしかしたら・・・」と思ったりしましたが、サスガに有権者は “ニセモノ” を見極めたようです。 そして女性候補は4人全員当選しました。


以上となります。
当選された皆様の御活躍をお祈り申し上げます。



メンバーシップ参加者を募集中です
取材費捻出のために御協力をお願い申し上げます



もし宜しければサポートをいただけると大変嬉しいです! いただいたサポートは今後の取材費として使わせていただきます。