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今週の選挙(2024 4.21投票)


 4月は選挙の季節だなぁ、と感じるワケですよ。 ・・・って、3週連続で同じ書き出しになりましたが、今週こそが春の本場所!  56件もの選挙が有り、15件が無投票になりましたが、それでも41件もの選挙が行われています。 そこから選りすぐりの9件、プラス「緑」、プラス「オレンジ」の計14件の選挙を御紹介します。
 そして何よりお伝えしなければならないコト。 このクソ忙しい時に、選挙出まくりマンが帰ってきやがりました! まずはそこからお伝えせねばなりませぬ。 ・・・ったくよぉ、、、、 




▼【今週の彦治】埼玉県・伊奈町長選挙

 3期目を目指す現職。 無投票が濃厚な中、“選挙出まくりマン” 小西彦治氏が乗り込んできました。

 前述の通り全国で無投票となった首長選が多くある中、今回小西氏がチョイスしたのがココでした。 兵庫県伊丹市が拠点なので、距離を考えればココか長野県南木曽町のどちらかだと私はにらんでいました。 距離的には南木曽町が近いですが長野県は、

 松川村長選で得票率10%未満で供託金没収の大惨敗となり、そこから1か月選挙に出ないダメージを受けたので(※私の勝手な見解です)長野は避けて、先月千葉県横芝光町長選で得票率10%超えを果たして、比較的悪名名前が知られていない関東エリアを選んだのでしょう。
 今回のポスターも他の町長選でも使った “汎用性の高い” 仕様となっているようで、その費用がいくらなのか気になるトコロです。 ただ! 今回のポスターには、

「【伊奈町民の1票の価値】をマンガで選挙チラシにて示しました」

と書かれたQRコードが貼られています。 選挙公報にも載っているので、これは新しい試みだ!と読み込んでみたら、

「ファイルのオーナーにアクセス権をリクエストしますか?」

というメッセージが出ます。 どうやら「許可制」となっていて自己責任が伴うようだとお知らせしておきます(私はやめときました)。 「選挙チラシにて示した」と書いているというコトは今回はチラシも準備して選挙にいどんでいるのでしょう。 ちなみに、

伊奈町の選挙運動への公営負担は上記リンクの通りとなっており、ポスターは最大¥429.656を、チラシは最大¥38,650を、町が候補者に負担するそうです。
 一連の首長選シリーズの通算成績は10勝3敗(※供託金募集ラインを基準にした場合 当落で見たら当然、全敗) で今回11勝目を狙う小西氏については、

 こちらのシリーズにまとめておりますので、伊奈町民の皆様、及びまだ小西氏のコトを知らない方はこの機会に御一読下さいませ。

 では、次に8つの選挙を見ていきましょう。


◎埼玉県・日高市長選挙

 4期目を目指す現職に元市議2人が挑む選挙です。

 男性の現職(自公推薦)に対し、元市議2人がいずれも女性で票割れの恐れが有りますが、1人が立憲社民推薦でもう1人が「完全無所属」を殊更アピールする人なので、一本化は出来なかったのでしょう。
 党派性がクッキリ表れているので昨今の政治情勢の中、どういう結果が出るのか気になりますが、個人的には「政治家ソングマニア」を自称する私としては、

 コチラの曲が結構な「アレ」風味で、ニヤリとしております、ハイ。


◎埼玉県・日高市議会議員補欠選挙(定数2/4人)

 市長選に2人出馬して空いた議席を争う選挙で、立憲公認の候補と無所属3候補の4人で2議席を争う選挙です。

 男女2人ずつで50代3人と20代1人という構図です。 注目点は立憲の候補が当選するかどうかで補選の場合、立憲に限らず国政政党の候補(※維新を除く)は何故か苦戦する選挙をよく見るので、ココで立憲が勝ち抜けられるかが注目。 なのですが、立憲の候補は昨年の本選に「市民をつなぐ党」公認で立候補し落選した人です。 この党は「市民がつくる政治の会」(旧 日本母親連盟)を母体とする政治団体で、代表は医師の内海聡氏。 そう、あの “反ワク界隈のカリスマ” 内海氏が強く関わる団体だった人を立憲は今回公認したのです。 前回は25人中24位(定数16)で落選した人が野党第一党の看板に替えたら当選できるのでしょうか。 気になります。


◎千葉県・茂原市長選挙

 5期目を目指す現職に2期目途中で県議を辞した新人が挑む一騎打ちです。

 新人は県議時代は自民党公認候補として選挙していました。 そして現職も市長になる前は自民所属の県議。 現職は16年前の自分と戦うようなものでしょうか。
 自民系分裂選挙のようで現職には豊田俊郎参院議員が、新人には臼井正一参院議員が応援しており、千葉県の参院議員が両候補に分かれていますが加えて新人には石破茂氏が応援に入っており、組織力としては新人の方が積様相です。 現職には当然多選批判や高齢批判が向かうでしょうし厳しい戦いになると思われますが、どちらが勝ち抜くでしょうか。


◎新潟県・阿賀野市長選挙

 3期務めた現職が退任を表明し、次の座をめぐり元市長と、元新潟市議、維新公認の人、元阿賀野市議(1期)の、元職1人新人3人で争う選挙です。

 最近、新潟県で活発に動き始めている維新。 先週は佐渡市議選に候補を出して最下位落選でしたが今週も上越市議選(後述)とコチラに候補者を擁立。 そしてココは首長選、当選すれば突然新潟に維新の首長が誕生するコトになります。
 上記映像を見る限り、維新候補を含む2候補に絞られているように見えます。 維新候補は他候補より20歳以上若いので、それが有利に働くのか。 それとも能登震災以降「万博より復興を」という声が大きくなって逆風になるのか、他の選挙に隠れがちですが大注目ですよ!


◎福井県・高浜町長選挙

 5期目を目指す現職に、元町議と3度目の町長選となる人、新人2人が挑む選挙です。

 3回連続同じ顔ぶれの対決となりそうな構図を打破しようと市議を辞して立候補した35歳女性候補。 イロイロと古臭い構図の中、映像系のSNSや動画配信サイトを駆使して選挙戦をしており、構図だけ見ると有利なように感じます。 が、この方は2019年(当時町議)に趣味(別職)の狩猟で仕留めた熊をさばいて(皮を剥いで)吊るし、その前で変顔をキメてFacebookに載せて大炎上。  芸能人の杉本彩さんが代表を務める動物愛護団体が辞職を要求するまでに事態が拡大しました。

 それから5年経って現在の本人を見ると上手いコト “キャラ変” できているようで、もう過去の話、かと思いきや某掲示板で高浜町長選について見ると未だ覚えている人も多そうで、未だに懸念材料として残っていそうです。
 更にその方は維新系の人と繋がりが有り、更に更に「残酷パイセン」と選挙ウォッチャー界隈で呼ばれているゴリゴリ右派の福岡県行橋市議が(過去に)応援演説に来たような “あっち側” の人なので、それらも勘案した上で一票を投じていただければと私は思っています。


◎長野県・栄村長選挙

 2期目を目指す現職に前回敗れた元職が挑む一騎打ちです。

 現職と挑戦者が立場を替えて再戦する「ダイレクトリマッチ」その①です。 元職は2期目を目指して出馬した前回の村長選で約240票差をつけられて敗戦。 今回返り咲きを目指すのですが、私がこれまで見た限りこのような構図で元職が勝ったケースを殆ど見たコトがないので、元職にはなかなか厳しいものになると思いますが、その前例を打ち崩してみせるのでしょうか。


◎山口県・美祢市長選挙

 2期目を目指す現職に前回敗れた元職が挑む一騎打ちです。

 現職と挑戦者が立場を替えて再戦する「ダイレクトリマッチ」その②ですが、元職は2016年に当時の現職を破り42歳の若さで初当選しますが、

 海外出張中の行動に問題が有ると指摘され辞職し、2019年に出直し選挙を仕掛け、今の現職と2016年に破った元職に競り勝ち当選。 禊が済んだかと思いきや任期満了となった2020年の市長選で今の現職に敗れ、今回が三度目のマッチメイクになります。 この歴史から見ても、自公が現職を支援しているコトから見ても、返り咲くのは至難の業に見えますが若さを生かして突破できるでしょうか。


◎新潟県・上越市議会議員選挙(定数32/39人)

 現職22人、元職2人、新人15人が立候補し、政党別では共産が3人、公明が2人、立憲・維新・参政・諸派(日本第一党)が1人ずつ立てた、女性候補11人の選挙です。

 さぁ、今週の「緑」と「オレンジ」の交差点はコチラです。

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 新潟県内に維新の議員は複数名いて、維新の選挙運動に必須の「地方選挙に駆り出される別地区の議員」は数が揃っています。 今回も彼らが総出で応援。 且つ「新潟維新の会」幹事長の磯崎徹 元衆院議員(元自民 不祥事で離党)が張り切って手伝っているようです。 先週落選した維新候補は高齢で新潟維新としてもそこまでチカラが入っている様子はなかったので(維新は簡単に公認出しがち)今回が本番。 新潟維新の現在の実力が見られる選挙になると思われます。

 そして参政党。 前回の市議選に無所属で出馬し落選した人を公認し、県内4人目の議員誕生を目指します。 神谷独裁者代表が投票日前日に現地入りするのに加えボードメンバーが2人入る熱の入れよう。 候補者も41歳男性と “売れ線” の人なので何が何でも通したいトコロでしょう。 ただ気になるのは、その候補のtwitter-Xを見ると「#オレンジマン」って毎回つけているのですが、参政党的には「だいだい(橙)」って言うんじゃなかったっけ?

 共産党は前回の選挙で1議席減らし、ここで更に1議席失えば公明に並ばれてしまいます。 2議席でも会派は維持できますがココは負けられないトコロ。 計算上は前回4人で獲った票数を3人で割れば当選は可能なのですが、果たして・・・
 立憲は34歳の議員秘書を擁立。 党の未来のためにも当選して議員生活を始めてもらいたいトコロでしょうが、仕えていた議員というのが “日本酒配りマン” こと梅谷守衆院議員というのが、影響出るのか出ないのかが気になります。
 “ポンイチ” こと日本第一党は2021年の補選で落選した人を引き続き擁立。 ただ補選と今回の本選の間に、参院選と渋谷区長選に駆り出されたようです。 小さな政党も大変ですね。 注目ポイントは参政党候補との “得票差” でしょう。

 なお、この選挙では地元情報サイト「上越妙高タウン情報」が全候補のリーフレット(チラシ、ビラ)を載せるという荒業を披露しております。

 是非参考になさって下さい。


 さて、今週はコレで終われない。 「緑」と「オレンジ」が出ている選挙をコンパクトにピックアップします。


▼今週の維新

◎岐阜県・瑞穂市議会議員選挙(定数18/20人)

(東海ブロック)
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 42歳の特定行政書士の男性、という如何にも維新の候補。 選挙公報を見ると明らかに弱そうな候補が1人いるので、悪くても当落線上にいるように見えます。 統一地方選後のイケイケな維新だったら上位当選も充分狙えたのでしょうが、万博を巡るズンドコを経た結果何位になるのか。 当選すれば統一地方選後、維新初の議員誕生となります。


◎愛知県・碧南市議会議員選挙(定数22/26人)

 40歳の貿易商というコチラも維新の売れ線候補、なのですがコチラはちょっと “ワケあり” な方でして・・・
 昨年2回選挙に出ているのですが、いずれも兵庫県の選挙で選挙のため、維新公認を得る(得た)ため碧南市に来たと思われます。 そして最初の選挙だった姫路市議選にて、

参政党神谷代表twitter-X より引用)

参政党のデザインに限りなく似せた政治団体「参(まじわり)政党」所属として出馬しています。 そして同じく同団体から伊丹市議選に立候補したのが、

参政党神谷代表twitter-X より引用)

当記事のレギュラーメンバー、選挙出まくりマンです。 現在も両者が繋がっているような情報も見つかっているので、私にはかなり怪しい候補に見えます。 維新も公認申請もうチョイ慎重にした方がイイと思うよ・・・


(近畿ブロック ※大阪府を除く)
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◎京都府・京丹後市議会議員選挙(定数20/23)

 53歳の女性候補を擁立 柳ヶ瀬参院議員、青島健太参院議員(元ヤクルトスワローズ)が現地入りするなど手厚い支援を受けているようです。 京都の維新は勢力を増しているので何位に入るのか。 瑞浪市議選と比べてみると面白そうです。


◎兵庫県・丹波篠山市議会議員選挙(定数18/25人)

 44歳と46歳の女性2候補を擁立。 議員選挙に複数の候補を擁立するのは先週の鹿児島市議選に続いてとなりますが、鹿児島では3候補立てて当選は1候補のみ。 もちろん兵庫と鹿児島では維新の組織力に格段の差が有るので単純に当てはめるコトは出来ないでしょうが、兵庫県なら大阪万博のズンドコをより間近で見えるのでどうなるのか。 落選7人出る選挙なので、下手したら・・・


▼今週の参政党

(2024年の戦績)
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◎岡山県・倉敷市議会議員補欠選挙(定数2/7人)

 補選に参政党が候補を立てたのは昨年9月の与論町議補選以来で結構なレアケース。 勝算アリと見たのでしょうか。 しかし神谷独裁者代表が応援に来たのは告示日。 最も効果的な投票日前日の応援を上越市議選候補に取られてしまいました。 優先度は上越市議選より低いというコトなのでしょう。
 他の6候補は全員無所属。 しかも30代が(公認候補を含め)4人、20代が1人と若さでアピールするコトが出来ない構図です。 コレで当選したら大したものですが、果たして。(※ちなみに昨年の与論町議補選では一騎打ちで敗れています)


◎岐阜県・瑞穂市議会議員選挙(定数18/20人)

 維新候補の紹介で既に触れた選挙ですが何故ココで改めて触れるかというと、コチラに出ている現職(3期目を目指す)が無所属で出馬していますが参政党の「ステルス候補」だからです。
 これまでも何度か「ステルス候補だ」と取り上げてきましたが、それらはあくまで「疑いが有る」というレべルの候補で、私がそれを雑に「ステルス」とまとめてきたのですが、この選挙の人は自民党を今年1月に離党し参政党に公認申請を出したと明言しており、公認は「見送られた」ようですがその方のHP(選挙ドットコム)を見れば参政党寄りなのは明らか。 神谷独裁者代表も昨年の「参(まじわり)政党騒動」の時みたいに注意喚起をSNSで呼びかけたりしていないコトから無所属で出ているコトは党も承知で、何なら党主導で公認を見送ったのではないかとすら私は見ています。
 と、いうのは、神谷独裁体制になってから応援演説で観衆を呼べる人が神谷氏自身しかいなくなり、週末は応援演説に明け暮れる日々が続いています(自業自得ですが)。 で、今週は告示日に倉敷市、投票日前日に上越市に行っていてどちらも瑞穂市とハシゴ出来る距離にないため、この選挙の候補のような確実に勝てそう(現職だったり、知名度が高かったり)な候補は確信犯的に公認を出さず当選後に党所属議員として迎え入れようとしているのではないか、と私は睨んでいます。
 とはいえ、保守王国の自民を離党して国会議員1人の政党に移ろうとするってのはなかなかの行動なので、支持者からは「何でそんなトチ狂ったおかしなコトをするんだ?」と見られている可能性も有るため盤石とは必ずしも言い切れません。 今回のケースが成功したら今後もステルス候補が増えてくるかもしれないので、結果が注視していきましょう。


以上です
候補者の皆様(選挙出まくりマンを除く)の御健闘をお祈り申し上げます


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