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サマーフィルムにのって~彼らの短くも輝かしいサマーフィルム~

「サマーフィルムにのって」はイタイくらいに青い高校生たちの青春劇だった。今回、私は「イタイ」という言葉をネガティブな意味で使っていない。この映画に出てくるキャラクターたちは全員、ひたむきで好きなことに熱くて全力で高校性という時間を生きている。そのまっすぐな彼らの姿を「イタイ」くらい青いと私はポジティブな意味で形容した。だから、彼らが苦悩している姿でさえ、私には輝いて見えたのだ。彼らの青春を見た人たちに「イタイくらい真っ直ぐだけど、その姿が羨ましい」と思わせることができたら、この青春映画としては大成功だろう。実際に私も彼らの青春に魅せられた一人だ。いつの間にか、私もサマーフィルムにのせられていた。

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それに気づいたのは、この映画のラストシーン。「武士の青春」のラストシーンを体育館でやり直す場面だ。非常に舞台的な演出だったが、彼らのサマーフィルムにのせられた観客は、この映画のキャラクターたちと同じ心境で「武士の青春」の最後、いや彼らの夏の青春の結末を見届けることになる。
短かったサマーフィルムのことを思い出しながら。出会い、愛、友情。サマーフィルムに写し出されているそれらを思い出す。そして、最後に「別れ」が彼らのサマーフィルムに写し出されて結末を迎えるのだ。

この映画を見終わった後、「あ~、私もこんな青春したかった~」という感想が一番に出てきた。できることなら、高校生活やり直したい。私もタイムマシーンに乗って過去に行こうかな・・・。


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